始まりに向かって

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わたしはなりたいものになる・・ニューエイジの源泉(2)

2011-11-11 | メディテーション
ニューエイジ思想の源泉はどんなところにあるのだろうかと考えてみました。

100年前に書かれた、エラ・ホィーラー・ウィルコックス夫人のニューソート(新思想)の本「ニューソートの神髄」をご紹介させていただきます。

リンクは張っておりませんが、アマゾンなどでご購入になれます。



        *****


         (引用ここから)


すべての人間は邪悪で利己的で不道徳である、と信じている人は、精神的に有害なものを宇宙に放出しているのです。

それは強力な爆弾を投じるのと同じくらい、社会の平和にとっては危険なことなのです。

世界はそのあやまった宗教によって、あまりにも長い間後退させられて来ました。

それは「キリストの宗教」なのではなく、キリストの真の意図について無知な解説者が作り上げた宗教なのです。

そうした宗教による支配が過去のものになったことを、神よ、感謝いたします。


現代の進歩的な知者によって、「完全で真に神聖な宗教」が、過去の宗教に取って代わりました。

その宗教では人は次のように言うのです。


「わたしは全体、真理、慈悲、健康なる存在です。」

「わたしは神の宇宙に不可欠の存在です。」

「わたしは神の分け御霊であり、ただ良きもののみがわたしを介して流れ出し、わたしの元にやってまいります。」

「神は善なるもの、清きもの、価値あるものの創造性であり、わたしはその神の子なのです。」

「故にわたしはその神の性質すべてを反映しています。 」


これが新しい宗教、「ニューソート」です。

この宗教は宇宙の現象化に先立って存在した神ご自身の考えに他ならないのです。


人生とは、負けるべく定められた希望のない戦場などではありません。

人生はすばらしい特別の恩恵です。

自己内在の神の価値を認識し、自ら選んだ事柄に早くから熱心に取り組むならば、それを実現することが出来るのです。

私たちはそれが何であれ、自分の望むことを実現することが出来ますし、自分のなりたいものになることが出来るのです。


若い人たちに私は言いたいと思います。

「自分自身に対する信念を培ってください」と。

神は自らの被造物を愛しておられます。

その神の愛ゆえの自尊心と自己信頼を支えとして自らを育んでください。


自分に言って下さい。

「私はなりたいものになるのだ」と。

自己卑下の習慣を克服することは容易なことではありません。

神にへつらうのではありません。

ただありのままに、わたしは神の傑作なのです。

ですからわたしは自らを尊ぶ価値があり、他者からも尊ばれる価値があります。


神は不公平などではありません。

この世はすみずみまでバランスが取れています。

あなたの今の境遇はあなたにとって最適の出発点であるということ、

またそれは単に出発点であるにすぎないということを学んでください。


それは泥の塊のようなものであって、あなたはその泥土を望みどおりに象り、その後大理石にきざんで長持ちするようにすることができるのです。

それが秘めている神々しい計画について考えてみてください。

神に感謝してあなたの現在の境遇という泥土を受け取り、望みの未来像を作ってください。

あなたには、それができます。


       (引用ここまで)


           *****

こうして読むと、今新たに出版され続けているたくさんの精神世界系の本と、本当に同形であることに改めて驚きを感じます。

また、この本の著者は、薔薇十字会の教理も研究していたということです。

100年前のニューエイジ思想を産み出す源泉に、神秘主義的な要素はどのようにブレンドされているのでしょうか?


wikipediaによると、以下の記載があります。

          ・・・

       (引用ここから)

wikipedia「ニューソート」より


ニューソート(New Thought、新思考)は、米国で始まった宗教運動の一。

谷口雅春が光明思想と訳しているように、気持ちを明るく保つことによって運命が開けるという考え方である。

禁欲を説いたカルヴァン主義への反発として19世紀に生まれた運動で、フィニアス・クインビーという心理療法家の治療方法が元になっている。

この運動は「ポジティブ・シンキング」という言葉を通して普及し、成功哲学や自己啓発のルーツの一つとされている。

マーチン・A・ラーソンはニューソートの主張を以下のように要約する。

 人間の心情と意識と生命は宇宙と直結している。

 あらゆる病の本質は自己意識に対する無知が原因である。

 原罪は存在せず、万人が「キリスト」の力を内包している。

 全人類に、喜びと成長と発展と幸福の機会が既に与えられている。

 人間は内なる「神」の一部を顕現すべく無限の発展を遂げつつある。

 正統的宗教哲学は数百年間過ちを犯し続けてきた。

 愛の力は神の意志の地上的表現である。


日本でも著作がベストセラーになっている英国出身の牧師ジョセフ・マーフィーなど、いわゆる成功哲学の著者の多くが、これに属する人々である。


また、ニューエイジの源流のひとつである。


ニューソート団体の多くは、お互いに緩やかな結びつきの単立のキリスト教会の形を取ることが多く、その結果、海外ではニューソートの一派としても知られている日本の新宗教、生長の家は、世界最大のニューソート団体ということになっている。


近年ではニューソート思想にニューエイジ(「チャネリング」と呼ばれるシャーマン的な入神行為によってもたらされる「神からの啓示」を教義とする神秘主義思想)の概念を付与した形の自己啓発団体も欧米を中心に数々存在している。


日本では「ア コース イン ミラクルズ」の分派、ニール・ドナルド・ウォルシュ氏の一派、分派など判別が付かないほどに入り乱れている。

各々の信奉者が集まり勉強会と称した読書会なども盛んである。



wikipedia「フィニアス・クインビー」より


フィニアス・クインビー(1802年2月16日 - 1866年1月16日)は、ニューソート運動の発展を率いた神学的思想の先駆者であり、人によっては(信奉者からは否定意見もあるが)クリスチャン・サイエンスの先駆者であるとも言われる。

クインビーは人々が精神および心の変容を通じて信仰による癒しを経験する能力があるという特定の考え方を発展させた。

この癒しの信念は、神の愛および自然界よりももっと現実的な、より深い霊的実相という神学に根ざしたものである。

彼は自分の見解を人々に説き始めた。

そして、ニューソート運動を徐々に盛り上げた他の人々と同様に、後にクリスチャン・サイエンスの基礎を築いたメリー・ベーカー・エディは、一時期彼の考えによく似た思想を展開した。


       (引用ここまで)

          ・・・


人間の心がもつ潜在的な可能性について、たくさんの「心の魔法」が見出したものは、今現在の精神世界系の世界の宝物といってよいのではないかと思われます。

しかし、その系譜をもっと探りたいという思いもまた、あります。


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