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明けまして おめでとうございます。
今年が平和な佳き年になりますよう お祈り申し上げます。
本年も どうぞよろしくお願い申し上げます。
梅原猛氏の「葬られた王朝・古代出雲の謎を解く」を読んでみました。
古来、日本海沿岸には大きな文明があり、アマテラスに追放されたとされるスサノオの住んだ世界は実在した、という話です。
著者梅原氏は、以前に書いた自分の本の説は間違っていた、大国主に謝りたい、という気持ちで出雲地方を旅し、新しい説を書いたということです。
「環日本海文化圏」という発想は、日本という風土に風穴を開ける発想であるように思います。
地図をひっくり返して眺めると、世界観が変わると言いますが、この本もそういう力を持つ本であると思いました。
また、「古事記」や「日本書紀」という文字による記録が保存されていて、ほんとうによかったと思いました。
これがなかったら、日本の成り立ちは今よりもっとわからないままだったと思います。
日本語の書き言葉が作られてほどなくして、日本の歴史が書きとどめられたわけですが、それ以前の話し言葉としての日本語はどんなだったのだろう?などとも思います。
原初の日本の話し言葉の世界は、途方もない広がりをもった未知の世界として感じられます。
源日本語としての話し言葉は、どのような響きだったのでしょう。。
この本は、著者梅原猛氏が、大国主を心から愛しているのが感慨深かったです。
梅原氏が、福々しい大国主に似て見えてきてしかたありませんでした。
本書が上梓されたとき、氏は84歳だったということです。
80歳をすぎてなお、自説を修正して大著を著すなんて、ほんとうに大したことだと感嘆しました。
リンクは張っておりませんが、アマゾンなどでご購入になれます。
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(引用ここから)
出雲には神話にふさわしい遺跡がないという説は昭和59年(1984)の出雲市の荒神谷遺跡の発見によって吹き飛んでしまっていた。
出雲市の荒神谷遺跡から銅剣358本と銅鐸6個、銅矛16本が出土したのである。
それまで全国で出土していた銅剣の総数は約300本。
銅剣の数は一挙に倍以上になったのである。
われわれは学問的良心を持つ限り、出雲神話は架空の物語であるという説を根本的に検討し直さなければならないことになる。
「古事記」を素直に読む限り、アマテラスを開祖とする「ヤマト王朝」の前にスサノオを開祖とする「出雲王朝」がこの日本に君臨していたと考えなければならない。
スサノオとは何者であろうか?
「古事記」・「日本書紀」によれば、スサノオには出雲の神となる以前に、高天原を舞台にした前史がある。
愛しき妻イザナミを失ったイザナギは死者の国である黄泉の国に行った。
イザナミの変わり果てた姿を目にしたイザナギは、驚いて黄泉の国から命からがら逃げ帰ってきた。
そして汚れた体を清めようと「禊ぎ」をし、水の中に潜って体を清めると、左の眼を洗った時にアマテラス、右の眼を洗った時にツクヨミ、鼻を洗った時にスサノオの三貴子が生まれたのである。
つまり「出雲王朝」の祖先神スサノオと「ヤマト王朝」の祖先神アマテラスとは、「禊ぎ」によって生まれた姉弟と言うことになる。
ところがスサノオは母を慕って泣いてばかりいて海原を支配しようとしないので、イザナギは怒ってスサノオを追放してしまう。
スサノオは母のいる根の国に行く前に、姉アマテラスと誓約(うけい)をして、それぞれ子どもを産み出す。
その誓約(うけい)に勝って勝ち誇ったスサノオは傲慢になり、アマテラスの作った田の畔を壊し、悪しき業を繰り返す。
そしてそのことが原因でアマテラスが天の岩戸に隠れるという、天人族にとっての大事件が起こるのである。
そして神がみはスサノオの悪行に憤り、スサノオを流罪にしてしまう。
そこでスサノオは出雲の国に来たわけである。
この契約でスサノオの口から吐き出された5柱の男神はアマテラスの意志によってアマテラス直系の男神となる。
そしてその男神の子がアマテラスの孫、天孫ニニギなのである。
つまりスサノオを祖とする「出雲王朝」とアマテラスを祖とする「ヤマト王朝」の関係は、契約によって深く繋がっていることになる。
「出雲王朝」の祖であるスサノオは、イザナギが最後に産んだ三貴子の嫡男とも言える男神である。
スサノオは当然葦原の中津国、つまり日本の国を支配してもよいわけである。
スサノオは実際にイザナギから日本国の支配を命ぜられたのである。
それなのに、彼は黄泉の国で暮らす母イザナミを慕思し、根の国に流罪になった。
このようにイザナギ・イザナミはその子孫によって二つの系統の神がみに分かれた。
一つはイザナギ・アマテラス・ニニギの「ヤマト王朝」である。
そしてもう一つはイザナギ・スサノオ・オオクニヌシの「出雲王朝」の系統である。
前者はまさに日本を支配する光の神であり、後者は一旦は成功をおさめるが、最後には悪神となり、根の国へと行かざるをえない神である。
ヤマト王朝と出雲王朝の神々はもともと親戚であったが、ヤマト王朝の神々はすべて光の神、善神であり、出雲王朝の神々は結局闇の神、悪神である。
二つの王朝の関係は、たとえば「ヤマト王朝」に伝わるやたの鏡・勾玉、草なぎの剣の「三種の神器」にも見ることができる。
その内、鏡は「ヤマト王朝」の独自の神器である。
これに対して「草なぎの剣」はスサノオがヤマタノオロチを切ってその尾から取り出したものである。
勾玉についてもまた出雲の土地で盛んに作られていたもので、「出雲王朝」でも宝とされるものである。
このことから、「ヤマト王朝」は「出雲王朝」の権力を受けついでいるという継承性と、「ヤマト王朝」の独自性と正統性を示すために、このような「三種の神器」の神話が作られたと見るべきであろう。
つまり「古事記」・「日本書紀」に書かれた神話は「ヤマト王朝」と「出雲王朝」の血縁関係を示すものであり、すでに5世紀以前に成立していたに違いないと思われる。
(引用ここまで)
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このテーマも、一朝一夕では分からないことなので、時間をかけて考えてみたいと思っています。
「日本の野生」という言葉を最近引用しましたが、日本の野性に関するテーマでもあると思います。
アマテラスという神の野性の力、スサノオという神の野性の力はどちらも日本というものの本質に触れているのではないかと思います。
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荒神谷遺跡(こうじんだにいせき)は、島根県出雲市斐川町神庭西谷の小さな谷間にある国指定の史跡である。
1983年広域農道(愛称・出雲ロマン街道)の建設に伴い遺跡調査が行われた。
この際に調査員が古墳時代の須恵器の破片を発見したことから発掘が開始された。
1984年 - 1985年の2か年の発掘調査で、銅剣358本、銅鐸6個、銅矛16本が出土した。
銅剣の一箇所からの出土数としては最多であり、この遺跡の発見は日本古代史学・考古学界に大きな衝撃を与えた。
これにより、実体の分からない神話の国という古代出雲のイメージは払拭された。
その後の加茂岩倉遺跡の発見により、古代出雲の勢力を解明する重要な手がかりとしての重要性はさらに高まった。
出土した青銅器の製作年代等については下記の通りであるが、これらが埋納された年代は現在のところ特定できていない。
銅剣
丘陵の斜面に作られた上下2段の加工段のうち下段に、刃を起こした状態で4列に並べられて埋められていた。
358本の銅剣は、全て中細形c類と呼ばれるもので、長さ50cm前後、重さ500gあまりと大きさもほぼ同じである。
弥生時代中期後半に製作されたとみられている。
この形式の銅剣の分布状況から出雲で製作された可能性が高いが、鋳型が発見されていないため決定的ではない。
いずれにしろ、形式が単一なので同一の地域で作られたことは確かである。
また、このうち344本の茎には、鋳造後にタガネ状の工具で×印を刻まれている。
このような印は、現在までのところこれらと加茂岩倉遺跡出土銅鐸でしか確認されておらず、両遺跡の関連性がうかがえる。
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などあります。(重複しています)
出雲が征服された被害者だとのお考えのようですが、逆に「出雲こそ裏切り者、天津神の恩を仇で返し古代日本の神を隠蔽した」という考え方もできるようですよ。
出雲大社の神事や、なぜオオクニヌシを祭るのが天津神の末裔なのか、なぜオオクニヌシにやたらと別名が多いのかが、末裔=国造の行う奇怪な祭事や葬式を研究して解釈されてます。
全部とはいいませんが、オオクニヌシの経歴に関しては説得力があると思うんですがね。
特命希望 様
大変長い時間、お返事がおくれまして、申し訳ございません。
おなじ梅原猛氏の本に紹介されている青垣垣神事、諸手舟神事も、その荒々しい海 のご神事は、大国主をその地域の人々が代々いかに生々しく感じていたかを示しているようです。
以下、当ブログより
・・・
「出雲王国」を滅ぼしたのはニニギ一族より一足先にこの国にやって来た物部氏の祖先神かもしれない。
青柴垣神事、諸手船神事といった、たいそう手の込んだ「国譲りの神話」を象徴する祭りは、「古事記」や「日本書紀」に語られる「国譲り」の神話は決して架空の事ではなく、事実であることを末永く後世に伝えるものであろう。
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いつも お世話になっておりますm(__)m
予言書を発見しました、
見ていただけると光栄です。
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