始まりに向かって

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小原田泰久「ホピ的感覚」(5・終)・・選択した道が正しいか、やがて結果が出る

2012-08-03 | ホピ族


小原田氏の「ホピ的感覚」を読んでみました。

リンクは張っておりませんが、アマゾンなどでご購入になれます。
 

         ***** 
     

        (引用ここから)


「ホピの予言」では、物質を神様とする道を歩き続ければ、結果的に自ら進んで破滅を迎え入れると言われている。

神様というシナリオライターからすれば、役割を演じきれなかった人たちの末路と言うしかないだろう。

気づきのドラマは、誰にも平等に与えられているはずなのだから。



人間は何のために生きているのか、という難問について考えてみたい。

もしこの質問をホピの長老マーティン氏にしてみたら、どんな答えが返ってくるだろうか。

きっと彼はこう言うに違いない。

「聖地を守るため」

それが彼らホピの長老たちがグレートスピリットから与えられた大きな役割だった。

そしてその役割を全うすることが地球を破滅から救うことであるし、素晴らしい夢の世界を作り上げることにつながっていくことも、彼らはグレートスピリットから教えられた。

彼に与えられた役割は、彼自身の魂に深く刻まれている。

魂の側から見れば、魂はその役割を果たす手段としてマーティン氏の肉体をまとい、ホピの村に生まれてきたのである。

そして重大な役割を果たすことによって、魂はそのレベルがまた一歩、完全無欠の神様の領域に近づくのである。


人間は肉体を持っているばかりに、つまらない欲望に振り回される。

欲望に振り回されるということは、魂の本来の目的達成、役割の全うにとっては大きな足かせとなる。

そんな足かせをはめられながら、それでも自分の役割を忘れることなく、肉体的な欲望に打ち勝つことが、魂の修行なのである。

マーティン氏は電気、ガス、水道を使った便利な生活を得ることができるにも関わらず、それを頑なに拒否している。

これは彼の魂の叫びである。

肉体的な快適さや便利さよりももっと大事なものがあることを、快適さ、便利さに流されることが修行の妨げになることを、魂がきちんと知っているからこそ、彼は昔ながらの不便で退屈な生活にこだわっているのである。

すべての人には、それぞれの魂に役割が与えられている。

そのことを知り、その役割を全うすることを第一に考えることこそ、私たちが生きていくうえでもっとも重要なことなのである。

そのためにもまず知らなければいけないのは、私たちの舞台が魂の修行の場であることである。

肉体を大事にするあまり、魂が成長するどころか、退化してしまったというのでは、私たちがこの世に生を受けた意味がなくなってしまうのである。


長老たちは「ホピの予言」が当たっているとか当たっていないとか、そんなことを議論しようとしているわけではない。

「予言」は神様からのメッセージである。

こういう生き方が本当の生き方ですよ、道をはずすと、こんなことになりますよ、と神様が教えてくれているのである。

その教えを道しるべとして、あるいは戒めとして生きていくのは、人間として当然のことだと彼らは認識して生きてきた。

その当然のことが通用しなくなってきたことが大きな問題なのである。


ホピ族には5つの石版についての予言が伝わっている。

その石版は、この世界が始まった時に、兄弟たちが一枚ずつ持って世界各国へ散っていったと言われている。

ホピの村にも一枚が残っている。

浄化の日には、その石版がホピの地に集まってくる。

「予言」ではそう言われている。

今、その石版と思われるものがあちこちでみつかっているそうだ。

日本でも、「ホピの予言」と同じ内容のことが絵として刻まれた石が見つかった。

それが何を意味しているのか?

浄化の日がいよいよ大きな山を迎えるということではないだろうか?

今私たち人類は、とても重要な時期に差し掛かっているのである。

そのことをしっかりと心に刻みこんで、一日一日を神様の意思に沿った正しい道を模索しながら生きていかなければならないのである。

自分の選択した道が正しいかどうかは、やがて結果が出るはずだ。

その結果はすべての人に示されるだろう。


           (引用ここまで)

            *****
 

筆者はわかりやすくまとめておられると思いました。




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石板         10件
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などあります。(重複しています)
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2 コメント

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Unknown (ひろみ)
2012-08-29 16:29:40
初めまして。
よく覚えていないのですが、以前いちどコメントを書いた
かもしれませんが・・・。

私はホピ族についての本は読んだことありませんが、
Youtubeなどでのメッセージや、ネイティブ・アメリカンを
研究している方のブログなどで断片的に知っているだけ
ですが、昔昔の日本人的感覚そのままですよね。。。
この人達とはきっと長い歴史の中で古いつながりがある
んだろうな・・・ということをしみじみ感じました。
ありがとうございます。
返信する
文明は開けすぎてしまったのでしょうね。。 (veera)
2012-08-30 23:18:39

ひろみ様

コメントどうもありがとうございます。

ホピ族をメインにしたブログを書こうと思い立って、3年と10か月たちました。

ホピカテゴリーの記事は、今は62。
まだ、書きたいと思うことはたくさんあるのですが、手が追いつきません。。

ホピ族、日本人を含め、人類は、広い地球の上で、遠い過去から、どんな風に生きてきたのでしょうね。

考古学が証明してくれる事実もあり、謎のままに残されている事実もあると思います。

きっと文明が開けすぎて、いろいろなことが、わからなくなってしまったのでしょうね。。

遠い昔に帰りたい、、という思いが絶ちがたくありますよね。

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