引き続き、刑部恵都子さんの「聖書の暗号とホピ予言の超シンクロニシティ」のご紹介を続けます。
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(引用ここから)
次の日の午後は、ホピの長老として最も有名なマーティンさんにお会いできることになっていた。
彼は1993年11月22日に国連で講演をし、ホピの聖地で今、何が起こっているのかということと、「ホピの予言」の中にあるすべてのことを世界にむけて発信した。
そして世界平和実現のための、ホピからの提言についての返答を、期限付きで求めたのである。
しかしマーティン長老の願いも空しく、警告は無視されたという。
そのマーティン長老の家は、第三メサの平地の中にあった。
ぬかるんだ道をゆるゆると走りながら、ようやっと来るべき所に来たことを実感した。
私は旅の半ばに、この方にお会いするべくここまで来たのだと心底感じ始めていた。
長老の家は、バッキーのそれより簡素で暗く狭かった。
そして電気も水道もなにも無かった。
長老は部屋の中で満面の笑みを浮かべ、両手を広げて迎えてくれた。
その後、入口のそばにあるテーブルを囲んで4人で話を始めた。
「青い星」や「聖書の予言」のような話も、長老は深くうなずきながら淡々とした表情で聞いてくれた。
バッキーさんの時のような緊張感も無く、隠さなければならないようなこともないような、そんな雰囲気だった。
「キバには、イニシエーションを受けた者しか入れない。
そしてそのイニシエーションは、長老たちに選ばれないと受けられない」と言う。
「キバの中での祈りの儀式として描く砂絵は、夏至と冬至に入る微かな光を用いる。
光が、描かれた砂絵のあるラインを超えると、世界のバランスが狂っていると解釈し、地球のバランスを取るために聖なるものを埋め、儀式を行うことになる」。
聖なるものとは、ターコイズなどの貴重な石だそうだ。
夏至や冬至に差し込む光を取り入れるために、計算し尽くして作られた神像や宮殿もある。
砂絵を描いての祭りはネパールなどでも行われているが、それにしても砂絵のあるラインを超える太陽が地球のバランスを崩すからといって、それを元に戻すために儀式をするとは!
これが救世主によって与えられたという特別な使命なのだろう。
計り知れないところで人々は守られているのだとつくづく感じる。
またボウルの中にハーブを入れた水で儀式が行われ、儀式の前には4日間ほどの断食を行い、この祈りは夜明けまで続くという。
キバには梯子がかかっていて、その梯子を下りてキバの中に入っていく。
「お祈りが高まっていくと啓示が下りる。
ある時は梯子にくくっているトウモロコシの袋やなにかがトントンと音をたてながら降りてくる時もある」と言う。
ところで平和の民として知られるホピにも、マヤや旧約聖書の世界と同じような「いけにえ」の儀式があるのだろうか?
その問いに対しても、長老は率直に答えてくれた。
「悪魔に魂を売った人とか、ブラックマジックを行って人心を惑わせた人たちが「いけにえ」になった。
また大きな地震が起きることが分かると、地震が起きる場所に8才から13才の清らかな男女2人を差出すこともあった。
その子ども達はウォーターコヨーテ族の中から選ぶことと決まっていた。
子ども達が大蛇になって、地面を治めるのだ」。
やはりここでも「いけにえ」の儀式はあったのだ。
ここでは子ども達まで犠牲になっていたことを知った私は、とても複雑な思いでぼーっと長老の顔を見つめていた。
そのときだった。
「昔々、「青い星」と月が入れ替わった。
その時、人類は破滅したのだ。
そして今、再び同じようなことが起ころうとしている」。
長老はあまりに唐突に衝撃的なことをおっしゃった。
「青い星」のビジョンを見たという私の話を、長老はしっかりと捉えていてくれたのだ。
それにしても、それはどういうことなのか?
長老の話はどんどん進む。
「ある時、神は人間に質問してくる。
正しく答えると、世界は平和になる。
正しく答えないと、破壊されるのだ。
「UFOピープル」と呼ばれる外宇宙の別次元の存在が、この惑星で何が起こっているかを見つめ続けている。
いや、監視していると言ったようがよいだろう。
彼らはやがてその意図することを、私たちの世界に実現するだろう。
私たちに予言されているのは、「生存することがとても困難な時代」が来るということだ。
逃げられる所は皆無に近い。
このまま行けば、「外宇宙の人々」つまり「UFOピープル」は、自分達の強大な力を行使するだろう。
この「浄化の時」には、多くの人命が失われる。
生き残れる人たちは、本当にわずかしかいないだろう。
生き残った人たちは一つの場所に集まり、未来のために創造主の教えのままに生きていくだろう」。
そう語る長老の顔には不思議となんのかげりもなく、むしろその時が訪れるのを待っているかのようだった。
「もうこれ以上何もなすことはない。
自分はやるべきことをすべてやったのだから、あとは浄化の日を待つだけだ」。
そう考えているようにさえ見えた。
実際、ホピの若者でさえ長老の言葉に聞く耳を持たなかったようだし、年老いた者達も、多くがアメリカ政府に懐柔されていた。
アメリカはこの地からホピ達を追い出すために別の土地に文化住宅を与えるなど、様々な手段を講じている
だが長老はそのすべてを拒否している。
なぜなら長老たちホピ族は、この世が終わるまでこの大地を守ると、救世主「マサウ」と契約を交わしたからだ。
たとえば大地に穴を掘って水道管を埋設すれば、母なる大地が寸断される。
だからこの土地に水道を引くのを、長老はあくまで拒んだ。
しかし、こうしたことにも若者世代の反発がある。
「昔は、踊り祈れば神に通じたものだ。
今はどれだけ祈っても、通じないことが多くなってきた。
それは今の人たちに、真の祈りができなくなってきたからなのだ。
今世界中の心を開いている人々が、この地に集まってきている。
地球という命の始まりの頃にホピだった印のある人たちが、きっとこの地に戻ってくる。
そして、選ばれた人たちの祈りが始まるのだ。
「終末の日」がいつなのかは、誰も知らされていない。
古い方法で生きることができれば、生き残る道はあるだろう。
祈り。。それが希望だ。
信じていることを容易に変えてはいけない。
自分の使命を全うしなければならないのだ」。
熱く語る長老の言葉を聞いているうちに、もしかしたら長老はこれから起きることすべてのシナリオを知らされているのではないかと思った。
長老から伝わってくる諦めにも似た思いの中に、すべてを知ってしまった人の悲哀を感じたからだ。
幼い魂を持つ今の人々への憐み、これから起きるであろうことを知ってしまったゆえの苦悩、そのすべてを超越した深い慈愛の心。
長老の本当の悲しみが伝わってきた。
私はずっと気がかりだったことを尋ねずにはいられなかった。
「今年、いえ明日にでも「浄化の日」が起きてもおかしくないとお思いですか?」
「イエス!」
それはいままでで一番大きな声だった。
そしてそれは確かな答えだった。
その声の波動の強さに思わず私はのけぞってしまった。
(引用ここまで)
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