くるちゃん

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人生1051(温泉今昔)

2009-08-21 06:30:56 | Weblog
 温泉も今では随分様変わりしてきたけど、かっては有名な温泉街
といえば、スマートボールや射的などの遊興施設が付きもので、
温泉芸者もいたし、いかがわしい風俗店もあった。社員旅行などで
熱海に行った昭和3,40年ごろは、温泉街などは祭りの夜店の
ようだった。浴衣がけの客も大勢ぞろぞろ出歩いていたものだ。
 街のちょっと暗いところに差し掛かると、
「お兄さん、いい写真あるけど買わないか?」
 と、怪しげな男に言い寄られたりした。この手のものは、まがい品が
多く、「ヌードだ」と言っても、相撲取りの写真だったりすることがある。
しつこく追ってくる男をなんとか振り切って、たどり着いたのが
急峻な崖っぷちだった。あとで自殺の名所だと聞かされてびっくりしたが、
あの探検気分も、あのいかがわしさも、なんだか懐かしい気がする。
 宴会ともなると、芸者の踊りや、売れない歌手の歌が一段落すると、
突然、ストリップショーが行われてびっくりしたものだ。
「♪お富さん」なんかのレコードが掛けられて、あんまりきれいでない
お姐さんがそれなりに器用に踊っていたが、目のやり場に困ったものだ。
当時の女子社員は純情だったので、いつの間にかに消えていた。
 そんな懐かしの温泉地も今は存亡の危機にさらされているようで、
もっぱら、秘湯、隠れ宿、絶景地が人気のまとになっているのは寂しい
ことだ。または、家族連れで行った温泉で水泳ができたり、滑り台が
あったり、水着を着なければ入れない温泉があったりすると、もう温泉
というより、遊園池という感じになってしまって、どうかな?と思う。
 あの、秘密めいた温泉宿の風情も捨てがたかったものなのだが、
逆さくらげの温泉マークが妙にさびしく霞んで見える昨今ではないだろうか。 

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