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人生激情1121(年越し)

2009-12-31 07:34:14 | Weblog
 地球の裏側では自爆テロが連日のように起こっている。
 ノーベル平和賞を受賞したオバマ米大統領は戦争を正当化した。
 日米外交の密約が65年間の日本の平和を維持してきた。
地球全体の営みも、ちっぽけな個々の人生も差ほどの変わりはない。
生きていることは汚れることだ、ということが次第に分かってくる。
押してもダメなら引いてみなと言うが、引いてもダメなこともある。
 それでも国民みんなで支持した新政権です。せっかちに結果を求めず
気長に来年の成り行きを見てみたいと思っています。

 最近は毎夜眠りにつくのが辛いという人が多くなったそうだ。
 僕なんかは、デリカシーがないせいか、寝床についたらすぐ眠っちゃう。
ある精神科医に言わせれば、眠れない人には次のような共通性があるという。
 人生すべてに対して悲観論者。  必要以上に金、物に対して欲張り。
 自分の容姿、行動にコンプレクスが強い。  明日が気になりすぎる。
 自分が正しいと信じ込み他人を恨む。  決断力がない。  潔癖症。
とは言いながら、眠れない人も眠れる人も、今夜は年越し、朝まで起きてるがいい。

 31日の今夜はNHK恒例の「紅白歌合戦」を観るのだ。
 それも、最近の歌はまるで分からないので、演歌だけにチャンネル合わせだ。
「霧、港、星、花、夜、別れ、涙、夜、恋」等が低俗だとか、古いとかダサイとか
陰口をたたかれようと、おじさんはいつ迄経っても、春日八郎の「別れの一本杉」
の切なさや都はるみの「好きになった人」のバタ臭さが心休まるひと時なのです。
「古きを訪ね、新しきにてこづる」これもひとつの生き方なんでしょうか。
 老いにも若きにも、寅年はやってきます。
 寅年の来年も無事に乗り切って、よき年末を迎えたいものです。

  苦楽抱き さて寅年も ひと泳ぎ
  明日また 何はなくとも 健やかで 
 

人生激情1120(誤差)

2009-12-30 08:10:35 | Weblog
 昭和35年ごろに書かれた松本清張の短編集を読み出した。
西岡から札幌駅までバスと電車の往復の中で一編を読み終えた。
「誤差」は男女の微妙な心理と法医学の矛盾を突いている。

 宿は6軒ぐらいだった。東海道線から私線で2時間ばかり山奥にはいる湯治場
である。地形の不便なせいか、それとも温泉でなく鉱泉であるためか、都会地
からあまり顧みられなかった。すぐ近くに、仏法僧の生息地として有名な霊地が
あり、ときたま、そこに参詣した人が帰りがけに立ち寄るぐらいなものだった。
そのような宿の一軒に、ある初秋の日、人目をひく美しい女客が訪れる。誰かが
この女客のあとから来るのではなかろうかという予測は宿の者にはあった。 
 その客が来てから三日目だった。
 彼女はぼんやりと露台で景色を見ているように思えたが、実は、彼女の見て
いるのは一本の白い道だった。その道の上を、駅とここを連絡するバスが日に
何回か通う。つまり、その道を眺めていた彼女は、あとから来る誰かが乗って
いるバスを待っているように思えた。そして予感は的中した。男がやって来た。
 彼女は、この宿に泊まって以来初めての感情的な動作を見せた。
彼女はうれしそうに笑いながら、大急ぎで玄関に出ていったのである。
--女は数日の後、死体となって発見された。そして、死亡推定日時は?……。

 つい最近、血液のDNA検査のミスで死刑囚が無罪となった殺人事件があった。
松本清張は45年前にすでに、科学がどんなに発達しようと、法医学と人間の
判断とに多くの誤りがあることを指摘していたのである。

人生激情1119(若さまだまだ)

2009-12-29 07:34:28 | Weblog
 日本人の寿命は延びる一方である。
それと共に誰もが年齢より若く見える。とはいえ、いい年して
若作りはいけない。若作りと若く見えることとは違う。
自分の年齢を知ることは必要だが、意識しないことは大切だ。
今の60代を老人の部類に分類するのには無理がある。
なんたって、精神が若いのだから。
70代でそろそろ身体にきしみが出始めるので、「老いたかな」
と認める心構えが必要となってくる。自分は認めたくなくても
他人の目はごまかせないし、電車の中で座席を譲られて心理的な
抵抗も薄らいでくる。悲しいかなこれが現実となる。
80代は、威張るわけではないが、もう正真正銘の年寄りである。

 食事に時間を掛けだしたらもはや老化現象である。
人間年を取れば、食事の時間を多く取りたくなる。
夕食はともかく、朝食や昼食に時間をかけてる人は老いの影が濃い。
 好きな趣味を作る。何でもいいから自慢できるような趣味を持つ。
他人が認めるかどうかは別問題だ。自己満足で結構なことだ。
歌唱よし、絵画よし、陶芸よし、テニスよし、もちろん恋もよしだ。
ただし、自分の時間割の配分をうまくやる。今日恋を優先させたら、
明日はテニスに力を入れる。時間割が上手な人は本当に若い。
衣装の色で一番難しいのは黒ではないか。葬式以外で、年を取ってから
黒の衣類が似合う人は若い。逆に黒を着て老けて見える人は本当の年寄りだ。
だから身近な女友達が上手に黒を着ていると嬉しくなってしまう。
「まだまだ若いよ」と言ってあげたく思っちゃう。

 昨日の役員会議を最後に今年の町内会の努めも終わった。こんな
ことに義務を果たしていることも、老いの進行にブレーキをかけて
いるかもしれないなんて勝手に思っている。昨夜は娘たちに無理やり
くるくる寿司をおごらされた。みんなが休みに入って、ほっとしている。

人生激情1117(有馬記念)

2009-12-27 06:16:15 | Weblog
 澄川駅からススキノまで地下鉄に一人で乗っても退屈することはありません。
週刊誌の中吊り広告を睨んだりもしますが、それより似顔描きを趣味にしており
ますので、人の顔を見るのがとても楽しく飽きないのでございます。もちろん、
あんまり見詰めないフリをして、よーく見ておりますと、千差万別いろんな顔が
あって、時の経つのも忘れている間に目的の駅に到着するのでございます。
 たとえば、昨日なども馬券買いにススキノまで出かけた帰りの電車の中で、前
に座った夫婦とおぼしき中年の男女などは、退屈凌ぎになったのでございます。
亭主のほうは首が埋まった亀井静香金融大臣風でして、口をへの字に曲げて眠った
フリをしておりました。このような特徴のある顔は似顔描きにとっては大好物です
が、隣の奥さんはすごい美人で絵になり辛く、これは一寸苦手なのでございます。
顔だけ見れば不釣合いな夫婦でございましたが、どんな縁で結ばれたのでしょう
かなどと、余計な詮索をしたりなんかして、困ったモンでございます。僕なども
誰かに盗み見されて、落ち着きのない奴だなんて思われているかもしれません。

 さて、今日の天下分け目の有馬記念ですが②番の馬が一番人気になっている
ようでございますが、僕の予想は⑦、⑧、⑨、⑩番の4頭の中から優勝馬が出る
ように思うのでございます。でも、いつものとおりこれは当てにはなりません。
僕の競馬趣味は、お馬さんのあの必死に走るときの瞳に惚れて通ってるだけで、
馬券の当たり外れには、それほど執着してないのでございます。ハイ。 

人生激情1116(忘年会と酒)

2009-12-26 06:37:53 | Weblog
 忘年会が一週間に3度も続くと胃腸の休まる間がない。
そもそも酒は好きだが、のん兵衛を自慢するほど強くはないので、
杯を重ねるほどに、その場との一体感に難儀する。一座が盛り上がって
いるのに、酔いの出来上がった態度は白けのもとになるので注意が必要
となる。幹事の心配りでカラオケとかゲームなどが途中にはさまれば
お付き合いも楽なのだが、そんな気の利いた幹事ばかりとは限らない。

 最初に飲むのはビールだが、このときの一杯でその日の体調が分かる。
調子のいいときは旨さがのどを通ってゆく。ならばと、熱燗の日本酒
に転じるが、これは過ぎると頭の芯の痛みが翌日まで残るので、いい加減
で切り上げることにしている。たまに加わるワインなんかもその口だ。
あとは体にいいからと、焼酎の水割りか、お湯割り、レモン割りに移る。
気の利いた飲み屋さんだと、二日酔いにいいからと、梅干しが添えられる。
 酒の肴は何でも結構だが、なるべく消化のいいものを好む。
 若いときは鳥のから揚げが好物だったが、最近は湯豆腐ならお誂えだ。

 話相手の年齢差は上に10、下に10くらいの落差が適当だ。
片や「嵐」や「SMAP」の話をしているのに、片や「大河内伝次郎」や
「原節子」の話をしているのではかみ合わないから最悪だ。
 また「昔はよかったな~」という話をするような人とは、それとなく
離れることにしている。過去の栄光を引きずりだしたり、現役時代の
仕事上の成功を自慢し始めたら、人間あきらかに<年>である。
おまけに、それに対して「いいね~」と言ってもらわないと気がすまないから
たちが悪い。話してることで過去に戻った気分になっているから男の残像
なのだ。無理なジョキングやストレッチで腰や足を痛めてる人は少なくない。
自然に任せて、やれることを無理せずやる、それが一番の若返り方だ。
ちょっと横道にそれたが、やはり、年齢とは肉体より精神だと思うよね。

人生激情1115(空虚)

2009-12-25 08:57:07 | Weblog
 昨夜は孫の家でクリスマス。
 シチュウ、鳥もも、ケーキ、野菜サラダなどで満腹、
持ち込んだハーゲンダイツは冷凍庫の中で忘れられてしまってた。
今朝は早起き、自宅に帰り雪除け、ごみだし。

閑話休題
 男にだまされやすい女性のタイプ典型という記事を
目にした。納得したついでに書いておこう。
 男勝りの強気型  フランス人形型  占い過信型
 暗い家庭育ち型  超おとこ好き型  教師の娘型
 外人男性好み型  街頭署名運動型  女実業家型 
 総じて言うと、自分の意思、信条がはっきりしないくせに、
自己主張が強い女。つまり、甘ったれでコンプレックスと
優越感のはざまを揺れ動いてて、自分自身に対して自信が
まったくない女ということだ、と書いてあった。
 女ばかりだと不公平なので男の場合も一行書いてあった。
 すべてに自信を持ちすぎているくせに、もてない奴が
だまされやすいのだそうだ。つまりは、だまされやすい人間には
心に空虚な部分がちょっぴりあるということか。
 ならば、おれおれ詐欺にひっかかる人は、空虚な自信家か。 

人生激情1114(ひらひら)

2009-12-24 07:00:52 | Weblog
 札幌は雪が積もりだすと歩道も危ないし、寒さも厳しい。
 クリスマスセール真っ最中のデパートを出ると大通り駅。
 大通り駅からススキの駅までなら地下街を歩いた方が暖かだ。
さまざまな店がある。カラフルな装飾に彩られているが、購買意欲を
喚起するまでには至らない。なにせ、ほとんどが若者相手の商品だ。
ひとつ、下着屋の前を横目に行過ぎた。
女性のマネキンが下半身だけで立っている。
パンティーだけ穿かせられていて、まっ赤っかな色にフリフリつきだ。
おじさんが興味深々な目つきで立ち止まってはさもしい。
ここは何気なく通り過ぎるのが心得だ。
もし、肩すれ違い通り過ぎて行ったシックな装いのあの女性が、
こんなパンティーを穿いていると想像するのはつらいことだ。

 太地喜和子さんは面白いことを言う女優さんだった。
「いつどこで野たれ死にして、病院に連れて行かれて裸にされても、
 他人にさすが太地喜和子だというパンティーを穿いていたいわよね」
 もっともだが、しかし「さすが」とはどういうパンティーだろうか。
 下着だから、まず第一に清潔でなければならない。
 次に破れてたり、あんまり古いのはまずい。
 かといって、折り目のついたおろしたての新品というのは見え見えだ。
すこし間違うと、値札がついているかもしれないから要注意だ。
ほどよく使いこなし、2,3度洗濯したあたりが、見栄えも手触りもいいか。
さらに色や、形だが、極彩色やひらひらがついたのはどうもいただけない。
 さっきの、「ひらひらつきまっ赤っか」なんかは、
使用目的を忘れているのではないかと思っちゃう。
 観賞用だと言われても誰が履いて誰が観る?
 いつ野たれ死んでも心配ないように、パンティーへの心配りの第一は、
不幸にして裸にされたそのときに、「これなら、私のとおんなじだ」
と思ってもらえるようなのならまずは無難だろうか。

人生激情1113(逃亡者)

2009-12-22 09:27:55 | Weblog
 僕が20代だった頃、夢中になってたテレビドラマがあった。
「拳銃無宿」「刑事コジャック」「七人の刑事」「事件記者」などだ。
いまそれららの一部が再放送されて懐かしい。
デジタル253チャンネルの「逃亡者」もそれだ。
前触れのナレーションが入ると、もうドラマの中に引き込まれる。
声は若山源蔵さんだったか。
「神は時として、めしいることもある。
 医師リチャード・キンブルは無実ながら妻殺しの罪に問われ、
 死刑の判決を受け、護送の途中で列車事故に遭い、からくも脱走、
 髪の形を変え、色を変え、服装を変え、絶望と孤独の逃亡生活
 が始まる。今日を、そして明日を生きるために……」
 全編スリル、サスペンス、そしてあらゆる人との人情がからむ。
 キンブルは自分の無実を証明するために、犯行現場から逃げ去った
片腕の男を捜し求める。生きることは自分を証明するための旅でもある。
もしかして、一般のわれわれも死刑の判決を受けてはいないが、自分を
証明するために生きれるだけ生きようとしている、逃亡者なのではないか。
 危機一髪、キンブルは追跡の手を逃れる……覆いかぶさるナレーション、
「かって、リチャード・キンブルは人の命を救うべく腕を振るうった。
 彼はいまひとつの命を救うべく逃亡の旅に出るのであった。
 そのひとつの命とは、彼自身の命のことであった」 

人生激情1112(若さ提言)

2009-12-21 06:31:20 | Weblog
 すれ違う街角。
 男は女を見る。
 女は女をみる。
 見るられて、意識して保つ若さ。
 若さだけを見せたいなら、とりあえず早口テンポでしゃっべてったらOKだ。
といっても、やたら早いのは精神分裂症と見られるだけだから気をつけよう。
 服装で若作りは絶対いけない。さもしさが見え見えだ。
 自信のある人は全体を地味に抑えて、さりげないポイントで自分を主張する。
たとえば、たとえ安物でも意味あり気なネックレスなど身に着けている人に
出会うと、「一本参りました!」という気分になる。
 結構この辺の呼吸をつかんでいる女性と街ですれ違うと嬉しくなってしまう。
 会食などで、お話が進む。話し手の目を見て、うなずき答える。
横目、伏目は老けて見えるから絶対やめた方がいい。
流し目などもってのほかだ。あれが似合うのは大原麗子さんぐらいだ。
しゃべっている内容と顔の表情がぴったり合っていることは大事なことだ。
流行語は避けたほうがいい。軽く見られること、一番だから。
 極めつけは、靴だ。履物にはその人の人生と本音が出る。
 裸足の似合う人は最高だが、まさか雪空には禁物だ。
 年寄りだって、ブーツとかスニーカとかに挑戦している人は可愛いらしい。
昨夜出会ったリュックサックのおばさんは、さすがによした方がいいと
言いたかったが、言葉を飲み込んだ。余計なお世話と言われちゃつらい。