Made in CHINA by JAPAN-日本唯一の中国女性人材育成コーチ&トレーナーのブログ

中国でのコミュニケーション研修と日本でのマーケティングコーチの展開を綴る。手帳術セミナーもやってます。

「26歳がすべてのオッサンに言いたいこと」とそのカウンターをどうとらえるか?

2017-12-15 09:54:34 | Weblog
昨日ネットニュースで取り上げられた中国情報に関する話題。

26歳のライター、藤田祥平さんのリポートに対し、
中国ウォッチャーの間で名うての二人のライターの反応です。
『日本が中国に完敗した今、26歳の私がすべてのオッサンに言いたいこと』
『過剰な「中国スゴイ」論に物申す。スマホ決済、無人コンビニのトホホな現実』

中国に関するネガティブでない情報が大きく取り上げられ、
またそれに対する反応もまた大きく取り上げられるというのは、
マイナーなネタでしかないように受け止められてきた時代の真っ只中にいた私としては、
だいぶ時代も変わったなという印象です。

さらにこれを後追いして、山本一郎さんがこの話題について書いています。
『「繁栄する中国」に不安を投影して盛り上がる日本人』

ますます時代が変わったなあと。


私自身どう考えているかというと、藤田さんのリポートは、
誰が誰のどんな情報を受けたかによって、受け止め方は変わるのではないか、
ということです。



例えば、それほど中国に関する知識も興味もなく、
一方で「中国なんてまだまだ」と思っていた人が、
池上さんの番組で深圳やキャッシュレスの中国社会を見て、
そこに藤田さんのリポートを読んで、
「なんだ、中国今こんなになってるのか!」と驚いて焦る、
というのは往々にしてあると思います。


もちろん、山谷さんにように中国を熟知している人から見れば
「何を今さら。何日かだけ見て日本終わったって結論出すなよ」
というのも理解できます。

深圳が中国のすべてではないし、中国には問題も確かに多い。日
本にしてもそう簡単に終わるはずがない。


ただもう一方で、中国やアジアの胎動を肌身で感じている人が、
日本の社会の展開の遅さを目の当たりにしたときに、
「このままだと日本は世界から置いてきぼりになる」という実感を持って、
藤田さんのリポートに賛同する声もあると思うのです。


現状、中国社会が推し進めているスマホ決済によるキャッシュレス経済は、
システムにトラブルが発生したり、
よからぬハッキングが起こったりすれば、一気に社会混乱が発生する恐れがあります。
また、すべての口座がひも付きになっているため、
政府に資産を差し押さえられるのも簡単です。
より共産党の支配が強まる恐れが高まります。

中国を席巻しているシェアバイクも、
大手2社を除いてほぼ淘汰され、不要の自転車と負債が山積みなのも事実です。


ただ、膨大な犠牲を払いながらも
中国が今まで誰も手を付けていない領域を開拓しはじめ、
前進していることは受け入れなくてはならないと思います。



さらにその分野で活躍する人のほとんどが若く、自分と年齢的にそう変わらない。

藤田さんとしては、日本の社会を掌握している、
自分にとっての「おやじ」世代に対し、一言言ってやりたい、そう思えたのだと。


たぶんその人たちは山谷さんや安田さんのように、中国の躍動を感じている人ではなくて、
中国にさほど興味もない、旧態依然とした、
輝かしい日本の幻想に生きている人たちに対してだと思います。


私個人がまず思ったのは、
今回の藤田さんのとらえ方がミスリードなのかどうなのかは横に置いておいて、
若い世代が実際に海外に行って見てみよう、そう思ったのはそう悪いこととは思えません。

スマホとPCのディスプレイの前に張り付いて、
どこかを経由して得た情報から判断して批評する人たちより意味のある行動だと思います。
また、たたかれて終わりなのではなく、
ここからまた藤田さんが中国が何たるかを理解するスタートなのではと思います。


藤田さんへの賛否に巻き込まれてたたかれることを恐れず
自ら確認して感じる若者が増えてくれますよう。

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