教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

シンデレラと敵対する

2009-03-01 00:00:29 | オタネタ全般
わたしはシンデレラをイマイチ好きになれない。
なぜなら、シンデレラに出てくるヤツらは、どいつもこいつも揃いも揃って金や見てくれにしか興味がないからだ。

姉たちは着飾ることに全精力を費やして舞踏会に出かけるし、
シンデレラも着飾って王子様をオトすことに夢中だし、
魔法使いの婆さんも見てくれだけどうにかすればいいように思っているし、
王子様も見てくれの美しさだけでシンデレラを選ぶようなカスだ。

まだこれが恋のストーリーならちょっとは考慮の余地がある。
だが、シンデレラは地位と金のあるダンナを釣ったから幸せだという結論だ。

児童に読んで聞かせる文学作品として、いったいこれのどこに教訓や指標を織り交ぜてあると解釈すればいいのだ!

「やっぱ男はカネだよな」
「やっぱ女はツラだよな」
「身の上の不幸を解決する手段はカネだよな」

これ以外に解釈のしようがあるのか?

実は、そういう疑問をもっていたところ、「人類最古の哲学」(※1)というおもしろい本にめぐり合った。
これの6章にインディアンが改作したシンデレラがある。
おもしろいことに何百年も前のインディアンもわたしと同じ疑問にたどりつき、自分たちの精神規範としてあるべき姿を投影したシンデレラに改作したのだ。
わたしも前回記事で不満を投影したシンデレラの改作を執筆してみたが、そんなのより文学的な意味で遥かにクオリティーが高いし、実に巧妙でおもしろい。

わたしと同じ思いを持つ人は6章だけでも読んでほしいと思う。



【※1 人類最古の哲学】

人類最古の哲学―カイエ・ソバージュ〈1〉
中沢新一
ISBN4-06-258231-7

http://www.amazon.co.jp/%E4%BA%BA%E9%A1%9E%E6%9C%80%E5%8F%A4%E3%81%AE%E5%93%B2%E5%AD%A6%E2%80%95%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%BB%E3%82%BD%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%80%881%E3%80%89-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E9%81%B8%E6%9B%B8%E3%83%A1%E3%83%81%E3%82%A8-%E4%B8%AD%E6%B2%A2-%E6%96%B0%E4%B8%80/dp/4062582317