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 何年か前の新聞記事 070110

080926 原子力空母 日本に初配備  厳戒の原子炉 なお不安

2019-11-22 13:32:08 | 国防
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’08/09/26の朝刊記事から

原子力空母 日本に初配備
厳戒の原子炉 なお不安

横須賀ルポ


原子力空母として国内初の配備となるジョージ・ワシントン(GW)が25日、米軍横須賀基地に入港した。

灰色の要塞ともいえる圧倒的な存在感。

報道陣にも内部が公開された同空母に実際に乗ってみたが、原子炉を搭載する空母の安全性を確信することはできなかった。(東京社会部 渡辺創)




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「お帰り」ー。

入港した空母に向け、乗組員の家族がプラカードを掲げ、港は歓迎ムードに包まれた。

世界最大級の軍艦である同空母は米軍の戦略上、西太平洋からインド洋までカバーする第七艦隊の要。

周囲を睥睨するかのような威容を見せた。

報道陣に公開された同空母に乗組員の案内で乗り込んだ。

まず入ったのは全長約240メートルの格納庫。

入港式典でのシーファー米駐日大使の「日本より良い友人はない」という言葉を代弁するように、幅10メートル近い日米両国国旗が並べられている。




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急角度の階段を上りつめると、だだっ広い飛行甲板に出た。

全長は東京タワーの高さと同じ333メートル。

端から端まで歩くと5分もかかった。

遮るものがない甲板上で額に汗がにじむ。

甲板には、イラク戦争への参加でも知られる戦闘攻撃機FA18ホーネットなど艦載機約70機が並ぶ。

写真で見る甲板上の戦闘機より一機一機がずっと大きく感じた。




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事故時の連絡 .保証なし

前任のキティホークまでの空母と違うのは動力源が原子炉という点だ。

高濃度の核燃料を使用し、航続距離が格段に長い。

だが、それは核の危険性と隣り合わせということでもある。

今回の乗船では、原子炉とその周辺は軍事機密であるという理由で一切、立ち入りが許されなかった。




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航海士官のグレッグ・マクガイア中佐(42)は記者の懸念にこう答えた。

「GWは安全だ。これまで事故はなく、私の家族を乗せても問題ない。しかも厳しい訓練を受けた乗組員が原子炉を整備する」。

だが、配備に反対する地元の市民団体が指摘するように万一、原子炉の事故が発生した場合でも、迅速に連絡が入る保証はない。

入港後の会見で、同空母が所属する第五空母打撃群のリチャード・レン司令官は「(日本国内の)民間港に入港できることを期待している」と明言。

民間港には当然、道内の港も含まれる。

「核は何か起こると取り返しがつかない」(横須賀の60代主婦)との市民の不安は、道民にとって人ごとではない。



撮影機材
Kodak DC4800


コメント
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