『最初は「見たくない」という自覚があって目隠ししていても、それを繰り返していると、次第に無意識に目隠しするようになっていく。
そうやって自分の心に蓋をすればするほど、「出来事を正確に把握しようとしない」でやり過ごしてしまうようになる。
そのために、いろいろな場面で、「何がおきているのか」あるいは、「自分がどんな反応(対応)をしたか」それすらを覚えていない、ということになる。
問題が明らかになると、ようやく現実を直視せざるを得なくなる。
問題が発生するとき、本人は「青天の霹靂」のよう。
突然ショックなことが起きると、心に大きな衝撃を受ける。
しかし、大きな衝撃を受けるといことは、裏を返せば、それまで表れていた兆候にまったく気付かなかったということだ。
大きな問題が起きてから、ようやく目が覚める。
これは、たとえて言うなら、10発殴られると腹を立てるけれど、
1発小突かれてだけだと、「いつものことだから」といって済ませてしまうようなもの。
自分の感情に鈍感な人ほどこういう傾向が強いが、そうやって2発、3発殴られても平気でいられるということは、決して褒められたことではない。 』
「つらかった過去を手放す本」