晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

1月 29日 木星・月・金星

2012年01月29日 | 
日没時、まだ青色が残る夕空の中で木星がきれいに見えました。

2012.1.29 17:04:30 NIKON D90 f72mm ISO800 F9.0 1/125sec

西空の低いところには金星も輝いています。

2012.1.29 17:21:10 NIKON D90 f22mm ISO800 F4.0 1/25sec

2つの明星はこのあと徐々に近づき…、3月14日には角距離で3°まで接近します。
3°というと大接近のように感じますが、実は満月6個分なので小接近といった感じです。

こちらは2008年に見られた金星と木星の接近です。

2008.2.2 5:19:16 NIKON D50 f125mm F6.3 3sec

この時の角距離はわずかに42分でした。およそ満月1個分の距離です。
近年見られる木星と金星の接近は、2014年8月18日の18分と2015年7月1日の
22分のようです。これは楽しみですね。

2012 1 29木星・月・金星

PHOBOS-GRUNT RE-ENTRY TODAY

2012年01月15日 | 宇宙開発
SpaceWeather.comにPHOBOS-GRUNTのRE-ENTRY情報がアップされました。

PHOBOS-GRUNT RE-ENTRY TODAY
(SpaceWeather.com Sunday, Jan. 15, 2012)

ロシアの火星探査機「PHOBOS-GRUNT」が本日、明るい火球となって
大気圏に突入します。落下地点はまだ特定できません。

最新の情報では1月15日17:00~22:00(UT)に落下すると見積もられています。
Aerospace社はその時間に通過する地域(ground tracks)を公表しています。


<補足>
いよいよPHOBOS-GRUNTが大気圏に突入します。
Aerospace社は日本時間の1月16日午前2:00~午前7:00に突入すると予測しています。
この予測が正しければ日本への落下の可能性は極めて低くなります。

しか~し、Roscosmos社はそれより早い時間の落下を予測しています。

こちらは現在、各機関が発表している落下予想時刻の情報…、


PHOBOS-GRUNTの運営管理機関であるRoscosmos社の落下予想時刻は
日本時間の16日午前3時30分(±4時間)です。ふむふむ…、

この場合、突入が最も早まった時は日本上空を通過することになります。

時間は午前1時25頃、東京上空です。

たぶん落下時刻は遅れるので、日本上空での大気圏突入はないでしょう。
とにかく明朝までには確実に大気圏に突入すると思われます。

今後の情報を待つことにしましょう。

2012年「LunarX」

2012年01月09日 | 月面X
今日は2012年最初の満月です。

月出は16時38分、満月時刻は16時30分。
まん丸のお月さんが昇ってくるはずですが、低空には雲があって見えません。

やっと見えたのは17時を過ぎた頃…、オレンジ色の満月でした。

2012.1.9 17:09:14 BORG60 Powermate2× ISO800 1/200

さて、昨年見ることができなかった謎の月面現象「LunarX(ルナX)」

*LunarX(ルナX)についてはこちらを参照→blog

2012年に「LunarX」が日本で何回見られるか調べたところ…、
ふ~む、…4回のようです。いずれも条件は良くないです。

発生予想日
・2月29日(水)予想ピーク21:40 月高度30°(方位 西)
・6月26日(火)予想ピーク22:03 月高度 7°(方位 西)
・8月24日(金)予想ピーク20:12 月高度17°(方位 南西)
・10月22日(月)予想ピーク20:56月高度20°(方位 南西)

今年はルナXのハズレ年のようですね。
条件は良くないですが晴れたら撮影に挑戦してみることにしましょう。


12月29日に発生した極中間圏雲についての考察

2012年01月05日 | 夜光雲
12月29日の早朝に見られた夜光雲(極中間圏雲:PMC)についての考察です。

今回観測された夜光雲と思われる雲は仙台だけでなく宮城県北部から関東地方
にかけての広範囲で目撃・撮影されています。

こちらは河北新報に掲載された小石川さんのお写真です。

雲の発色が分かるように明るさをアンダーに調整しています。

通常、夜光雲は太陽高度が-6°~-16°の時に発光(反射)して見えます。

12月29日の仙台で太陽高度が-6°~-16になる時刻を調べると、午前5時30分頃
から6時20分頃までとなります。この間に夜光雲は光って見えることになります。

小石川さんが撮影した時刻6時は太陽高度が-10°なので、この雲は
夜光雲(極中間圏雲:PSC)でほぼ間違いないと思います。

ただし、自然発生的な夜光雲ではなく、大火球発生によるものである
可能性が高いと考えられます。

以下、その理由を述べます。

理由その1
「形状が巻雲状ではなく帯状になっている」

この写真はほぼ同時刻に仙台で撮影された写真です。

この写真を見ると、小石川さんの写真では写っていないさらに右側の
様子が見えます。雲は長い帯状の1本で形成されていた事が分かります。

これは大火球発生後に見られる夜光雲によく似ています。夜光雲が帯状になることは
ありますが、このように単独でループ状になった報告例はありません。→参考

こちらは2009.11.18にユタ州で大火球発生後に撮影された写真です。

大火球が発生した6時間後の日の出直前に撮影された夜光雲です。

こちらは同じ雲をコロラド州から撮影したものです。(現地時間06:30)

この時の大火球の様子はこちら→movie

<追記2012.1.15>
「上記の写真の出典が不明」と「空のkiroku 雑記帳2」にありました。
上記の写真はSpaceweather.com 2009.11.19の記事にあります。大火球発生による
夜光雲の写真が多数掲載されています。リンクを貼りますのでご覧ください。→WEB


今回の夜光雲はループ状以外の場所で発生していないので、大火球による夜光雲の
可能性が高いと思われます。

理由その2
「ロケット発射による夜光雲の発生であることは考えにくい」

STSやロケットが薄明中に発射されると飛行機雲状の夜光雲が発生することは周知の事実
です。ロケット打ち上げ直後にループ状の夜光雲が発生した報告例はたくさんあります。→参考
しかし、仙台から南東方向にロケット打上げ射場はないのでこの可能性はゼロです。
(もし、仙台沖で原潜からポラリス等のロケットが打ち上げられれば可能性はあるが…)

以上の理由から、今回の夜光雲は大火球によるものと考えるのが妥当かと思われます。

しかし、この仮説には一つ、大きな問題があります。

そうです。大火球の報告が今のところ一件もないという事実です。

大火球の目撃についてJN掲示板で確認したところ、28日-29日にはありませんでしたが、
27日夜に隕石落下を伴うと思われる-10等級の火球報告がありました。(27日20時53分52秒)

東京の自動TV撮影

(c)SonotaCo Network Japan Forum

この火球は隕石落下を伴う可能性のあるものでしたが、発生した場所が
能登半島沖だったため、残念ながら隕石発見には至っていません。

さて、この火球が今回の夜光雲の発生源なのでしょうか?
緯度的には、火球で夜光雲が発生したと仮定して、真東に移動させると
仙台の南東に位置するように思えます。

問題は、夜光雲が目撃された時間が火球発生から34時間も経過していること…、
この点については報告例がないので、なんとも言えません。

ただ言えるのは、上空が夜光雲の発生しやすい気象条件になっていたことは
間違いないと思います。

発生原因は特定できませんが、北欧の夏に現れる夜光雲が日本の冬に
発生したことは紛れのない事実です。

1月2日の月・金星・木星

2012年01月02日 | 木星
今日はSE2赤道儀コントローラーのバージョンアップを行いました。

現在のバージョンはSynScan version 3.10です。
〈VO310 Release Note〉
1.GPSファンクションが加わりました。GPSを使用するとセットアップ時に
 自動的に緯度・経度・ユニバーサルタイムを取得します。
2.スターアライメントは使用場所と使用時間から適切な基準星を選択してくれます。
3.PC制御中及びコントロールキーを使用しているときは自動的にバックラッシュが補正されます。
4.ハンドコントローラーのビープ音の調整ができます。(SETUP menu → HANDSET SETTING.)
5.UTILITYメニューからPAEファンクションにアクセスできます。
6.温度と電源電圧を表示できます。(UTILITY menu → SHOW INFORMATION)
7.Ver.3.01のバグが修正されています。

これ以降のFirmwareはVer3.12、Ver3.21、Ver3.23、Ver3.25、Ver3.27がReleaseされています。
とりあえず、順番にバージョンを上げて最新バージョンのVer3.27までアップしてみました。

では早速、動作テストをしてみましょう。

おっと、今日は月がきれいに見えています。


動作テストは月を撮影してからにしましょう。

2012.1.2 16:37:50 SE200N D90 ISO800 1/800sec

お、金星が輝き始めました。こちらも撮影してみましょう。

2012.1.2 17:08:34 SE200N ToUcam Pro2 15fps 60sec

気流が悪いので拡大率を下げてPr25mmで撮影しました。
今日の金星は、光度 -4.0等 視直径 13.0" 輝面比 0.82です。

おっと、木星も輝いています。撮影しましょう。

2012.1.2 17:25:48 SE200N ToUcam Pro2 15fps 60sec
ついでに月面も撮影しましょう…、あらら、急に雲が湧いてきました。

雲が切れるまで家の中で暖をとって待つことにしましょう。

10分後に外に出ると…、なんと!まさかの雨です。
雪ではなく雨が降ってきました。急いで撤収です!

幸い小雨だったので、少々濡れましたが大丈夫です。
そんなこんなで、コントローラー 3.27バージョンの動作確認は全く
出来ませんでした。またの機会にすることにしましょう。