晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

12月30日早朝の火星

2009年12月30日 | 火星
1月28日の最接近が近づき火星の輝きが増してきました。
今日の火星は、明るさが-0.6等級、視直径が12.4"です。

夜半には高度が高くなっているので、火星初レジスタックスに
挑戦してみました。外の気温は3℃、空は快星です。

月齢13の月がありますが惑星撮影には影響はありません。
気流の状態は…、ふむふむ2/10といったところでしょう。

この時期にしては、まあまあ良い方かと思われます。

で、さっそく撮影です。

2009.12.30 02:15 ToUcam ProⅡ 25fps 1400frame

画像処理はレジスタックスのウエーブレットのみです。

で、こちらはステライメージで画像復元をかけたもの。

2009.12.30 02:15 ToUcam ProⅡ 25fps 1400frame

北極冠がよく見えています。ふ~む、望遠鏡の光軸がやや
ずれているようなので要調整です。

03時を過ぎると土星も撮影可能エリアに入ってくるので、
2惑星の撮影が楽しめそうです。これから天気は下り坂
のようです。次のチャンスを待ちましょう。

12月27日05時16分 南東の空を通過するISS

2009年12月27日 | ISS(国際宇宙ステーション)
12月27日05時16分、仙台上空をISSが好条件で通過します。
天気も晴れてます。野口宇宙飛行士の乗るISS撮影チャンス到来です。

しか~し、この時期の拡大撮影は「ムリ~!」
と断言できるほど条件が悪いのです。

理由その1「冬は気流が悪い」
そのためピンぼけのようにしか写りません。

理由その2「望遠鏡の温度順応に時間がかかる」
反射望遠鏡の宿命です。暖房の効いた部屋から寒気の外に出して
温度順応するまで小1時間はかかる。そのためボケボケになりやすい。

しか~し、今日の通過は直距離が366km、撮影決行です。

本日の通過データ


今日は地球の影から出てきます。


そして時間は05時16分、撮影システムはいつもと同じ
30cm反射望遠鏡の合成焦点距離3000mmです。

しし座の中で地球の影から出てきました。

こちらはトリミング無しのオリジナル画像、かなり大きく
写っています。(撮影データ ISO800 1/640)

そしてこちらはトリミングしたもの

右側のオレンジ色が太陽電池パドルです。左の小さく光る
白いものがラジエターです。その下にきぼうがあります。
かすかに確認できます。

温度順応をガッツリすればもっとシャープに撮れるのですが
今日の温度順応時間がわずか30分でした。

今後しばらくは条件の良い日がないのでISSを撮影する
チャンスはなさそうです。野口宇宙飛行士は5月まで滞在
するので次のチャンスを待つことにしましょう。

関連ブログリンク
12月21日05時27分のISS→blog
1月5日05時52分 北東の空を通過するISS→blog
5月10日03時15分 北東の空を通過するISS→blog
6月24日早朝のISS→blog

STS-129 Ascent Highlights

2009年12月26日 | STS(スペースシャトル)
NASA Multimediaに「STS-129 Ascent Highlights」
という動画があったので何気なく見てみると…、

おっと、これはすごい!

よくあるミッションハイライトのビデオと思いきや、何と…
STS-129の打ち上げシーンのみを編集した映画仕立ての
超カッコイイ動画でした。必見です!

まずはご覧下さい。→STS-129 Ascent Highlights

このビデオには今まで見たことのない映像や編集がてんこ盛りです。
ハリウッド映画を彷彿とさせるBGMもその効果を盛り上げています。

では、「STS-129 Ascent Highlights」をもっと楽しむための見所を
紹介していきましょう。

scene №1「Opening」
開始40秒から始まるシャトルのロールシーン

通常外部燃料タンクを分離するために行うロールシーンは、
タンクに付いているカメラで撮影するため背景の地球が回転するが
この映像は地球を基準として編集しているため、シャトルが実際に
宇宙空間で回転する様子を実感することができる。

scene №2「Launch day」

リフトオフのシーンは圧巻の一言に尽きるが、なんといっても
見どころは雲を突き抜けるシーンである。5分15秒から始まる
シーンはこのビデオのハイライトである。

さらに度肝を抜かれたのは5分42秒から始まるこのシーンだ。

打ち上げの様子を90度横倒しの角度で写したシーンは、まさ
にアルマゲドンの実写版といった感じだ。

scene №3「補助ブースター分離」

このムービーに流れているBGMがハリウッド映画並みのクオリティで
群を抜いて秀逸であるが、効果音もまた然りである。7分53秒から始まる
補助ブースター分離のシーンで聞こえる固体ロケットブースターが外れる
音は、コックピットで実際に聞こえる音を忠実に再現している。

こちらは補助ブースターを切り離した直後のSTS

補助ブースターを切り離したSTSが宇宙空間へ吸い込まれる
ように上昇していくシーンは、打ち上げシーケンスの中でも
最も美しい映像といっても過言ではないだろう。

scene №4「外部燃料タンク切り離し」

10分48秒から始まる外部燃料タンク切り離しシーンは見たことの
ない映像がたくさんある。このように様々な角度から撮影すること
になったわけを考えると複雑な思いがある。


最近、ソユーズの安全性や低コストが話題になっているが、改めて
「シャトルは宇宙開発の最先端を行く英知の結晶である」と強く感じた。

シャトルの打ち上げには華がある。宇宙開発の未来を感じさせる
ワクワク感がある。システムとして成功とは言えなかったかもしれない
が、宇宙開発の無限の可能性を我々に与えてくれたことは確かだ。

そのシャトルが来年、ミッションを終え退役する。冷戦時代が
生んだ最後の遺産とも言えるこの巨大有翼ロケットが再び
我々の前に現れることはたぶんないだろう。

残り5回のミッションが無事に終わることを祈るばかりである。
有終の美を飾るであろうSTSミッションをしっかり見届けましょう。

ソユーズ宇宙船(TMA-17)ISSへ到着!

2009年12月23日 | 宇宙開発
野口宇宙飛行士ら国際宇宙ステーション(ISS)の第22次/第23次
長期滞在クルーが搭乗するソユーズ宇宙船(21S)が、午前7時48分
(日本時間)ISSへドッキングしました。予定より6分早い到着でした。

それでは、ドッキングまでの様子をドキュメントで見てみましょう。

ドッキング30分前、TMA-17が見えてきました。


TMA-17は自動プログラムで徐々に近づきます。


TMA-17から見たISSはこんな感じ…


TMA-17はザーリヤにドッキングします。ISSのど真ん中ですね。


かなり近づいてきました。


ドッキングポートが見えてきました。「きぼう」も見えます。


TMA-17の動きはとてもスムーズです。


まもなくドッキングです。


ドッキング直前…


みごとドッキング!


夕日に染まるドッキング直後のTMA-17


そうです。ドッキング直後にISSは地球の夜に突入しました。


すぐにスポットライトが点灯しTAM-17を照らしています。


しかし、このブログを書いている間に地球を半周して地球の昼へ

奥に見えるソユースはピアースにドッキングしているプログレス(35P)です。

まもなくISSへの入室が始まります。

こちらは恒例の出発時にホテルのドアにサインする野口宇宙飛行士。
日本人としては初めてとなる5ヶ月間のISS滞在です。健康に気をつけて
頑張って下さい!

余談ですが、ドッキング直後の記者会見で「日本のプレスの方も
質問をどうぞ」と言われて、ある日本人ジャーナリストが質問していました。

「6分早く到着したようですが。なぜでしょうか?また、今後の
活動に影響とかないんでしょうか?」

ロシアのミッション責任者は「オートプログラムなので…」
と答えていましたが…。

日本としては聞きたい質問だったのかもしれませんが、どうでしょうか?

おっと、入室が始まりました。なんと野口宇宙飛行士は
サンタクロースの姿でプレゼントを背負って搭乗です。ビックリ!

ソユーズ宇宙船(TMA-17)打上げ成功!part2

2009年12月21日 | 宇宙開発
ロケット組立工場に到着したTMAは第3段ロケットと接合します。



第3段ロケット接合部を点検中!

次は緊急脱出ロケットの装着です。



こちらの緊急脱出ロケットは1983年のソユーズT10Aが打ち上げ直後に
爆発したときに乗員を脱出させた実績があり実証済みです。

緊急時には、4枚の空力安定フィンを展開しながら固体ロケットの推力で
上昇します(高度約950~1,200mまで上昇)。その後、軌道モジュールと
帰還モジュールを切り離し、パラシュートを展開して、約2.5km離れた地点
に着地することになります。なお、通常の打上げでは打上げ160秒後には、
この緊急脱出用ロケットとフェアリングは分離されます。

ソユーズロケットの構成


いよいよ最終段階、第1段目及び2段目ロケットへドッキングです。



ソユーズはロシア伝統の束ね方式で、ブースターの部分が1段目ロケットになります。

完成したロケットは約8km離れた射点へ、またしても列車で移動します。

これらの写真はエネルギア社のWEBページで見ることができます。→web

そして、リフトオフ!

(Photo Credit: NASA/Bill Ingalls)


15分後に故郷の茅ヶ崎上空を通過した野口宇宙飛行士は
2日後の12月23日午前8時頃(日本時間)ISSへ到着する予定です。

ソユーズ宇宙船(TMA-17)打上げ成功!

2009年12月21日 | 宇宙開発
野口宇宙飛行士ら国際宇宙ステーション(ISS)の第22次/第23次長期滞在クルー
が搭乗するソユーズ宇宙船(21S)は、バイコヌール時間12月21日午前3時52分
(日本時間12月21日午前6時52分)、カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地
から打ち上げられました。

打ち上げ8分45秒後に第3段目ロケットの燃焼が予定通り終了し、高度202kmの
周回軌道に入ったようです。その瞬間、船内のマスコット人形がふわりと浮き上が
り、無重量状態になった様子がNASAテレビのライブ中継で放映されました。

さて、今回はNHKのテレビでもソユーズロケットの信頼性の高さを評価する放送
が流れていましたが、野口宇宙飛行士が職人技の伝統工芸品だと言うTMA-17の
打ち上げまでを、ちょっとまとめてみました。

モスクワで組み立てられたTMA-17は列車でバイコヌール宇宙基地に運ばれてきます。



格納列車から引き出されたTMAはクレーンでつり上げられます。


この時点では保護カバーは装着されていません。むき出しの状態です。


はじめに第3段ロケットの接合部を取り付けます。


その後、フェアリングカバーの隣にある点検・作業台にのせます。


ここで、保護カバー等を装着しTMA-17の完成です。


フェアリングカバーをかぶせるために横倒しにします。


いよいよフェアリングカバーの装着です。


装着はフェアリングカバーが移動してTMAとドッキングします。


フェアリングカバーを装着したTMAは起こされて点検作業台に戻ります。


以前から謎に思っていたフェアリングを被せたあと宇宙飛行士は
どこから搭乗するのか?という疑問がここで解決です。


ここが搭乗口です。中のTMA搭乗ハッチの外側です。→photo


最終点検のために乗り込む野口宇宙飛行士。


搭乗口の前で記念撮影する第22次/第23次長期滞在クルー。

このあとTMA-17はロケット組み立て工場へと運ばれます。

フェアリングで覆われたTMAはむき出しのまま運ばれます。 

part2へ続く…

2010年「LunarX」

2009年12月17日 | 月面X
「2010年ぜひ見たい天体現象」の第3回目は
謎の月面現象「LunarX(ルナX)」です。

半月の欠け際に突如現れるなぞのX(エックス)模様…、

おそらく有史以来、ずっと現れていたはずのこの現象、
見えている時間が約4時間という短さから今までこの現象は
まったく知られていなかった。

今から5~6年前、アメリカのアマチュア天文家が偶然発見して、
人々に知られる現象となった。

詳細はこちら→Astronomy Picture of the Day (2009 March 11)

こちらは2009年3月29日に撮影された「LunarX」→Web

この現象がなかなか見られない理由は2つあります。
1つは前述したように見られる時間が非常に短いこと。4時間というと長く
感じますが、満ち欠け周期29.5日の中で、この現象が発生する時間が
わずか4時間ですので、見られる確率はかなり低くなります。

もう一つの理由は現象が起きる時刻を特定することが難しい点です。
月は秤動があるので微妙にふらついています。そのため必ず上弦の月で
起きるわけではありません。クレーター「プールバッハ」に明暗境界線
が来た時にだけ、この現象が起きます。

その時刻を特定する方法はあるのか? 答えはYESです。
天文年間の「太陽の月面余経度と月面緯度」を見ると特定できます。

その前に、「LunarX」の基礎情報…

「LunarX」はクレーター「プールバッハ」と「ワーナー」の間の稜線に
日の出直後の朝日が当たることによって起きます。その月面経度が
358度です。

月面余経度とは単純に言うと月面の明暗境界線(月面上の日の出地点)
を表しています。この月面余経度が358度になるとき、日本から月が
見えていれば「LunarX」が見えるということになります。

月面余経度は1日に12.2度移動します。1時間あたりの移動は0.51度です。

「LunarX」の見え方
I or Partical X 余経度357.0(±0.6)時間(-2:00)
earliest X 余経度357.7(±0.2)時間(-0:35)
peak X 余経度358.0(±1.2)時間(0:00)
latest X 余経度358.2(±0.4)時間(0:25)

では本題です。

「LunarX」が起きる日時の探し方
1.天文年間「太陽の月面余経度と月面緯度」の表からYが352~353の日を
探しましょう。

2.次にその日のY=358.0の時刻を調べましょう。
(例)2010年12月13日(月)Y=353.43(中央標準時9時)
この日は午前9時に明暗境界線の位置が353.43度になるので、
「LunarX」が起きる358.0度になるのは何時かを計算します。

月面余経度は約2時間で1度移動するので10時間後の
   19時に月面余経度が358.43度になることが分かります。
   18時が357.92度なので上記の「earliest X」の時刻になります。
   18時10分に358度となって「peak X」の時間になると予想されます。

3.日没時刻と月出時刻と月没時刻を調べましょう。
  12月13日の日没時刻は16時19分(薄明終了17時51分)です。
  月出が11時13分、月没が23時34分なので十分見えることが分かります。
2010年に「LunarX」は4回起きますが、見られる日は12月13日だけのようです。

・4月21日(水)予想ピーク17:30(日没時刻18:20)月高度71°(方位南南東)
・6月19日(土)予想ピーク16:00(日没時刻19:04)月高度41°(方位南東)
・10月15日(金)予想ピーク14:30(日没時刻17:01)月高度14°(方位南東)
・12月13日(月)予想ピーク18:10(日没時刻16:19)月高度49°(方位南)

2009年は11月24日が好条件で見える日だったのですが曇天でだめでした。
「LunarX」はマニアックな現象ですが「2010年ぜひ見たい天体現象」のひとつですね。

久しぶりの黒点

2009年12月16日 | 太陽
現在、太陽に大きな黒点が現れています。

2009.12.16.12:25 BORG60 ソーラーフィルター D50 ISO200 1/4000


BORG60 ソーラーフィルター D50 ISO200 1/4000(トリミング)

この黒点が発生したのは12月14日15時(JST)頃、
わずか2日でこの大きさに成長したようです。→ growing rapidly

この黒点、とても大きく見えますが、SOHOの写真を見ると、
実は細かい黒点の集合体であることが分かります。

急激に成長する活発な黒点ですが、「これが太陽活動極小期
の終わりを告げる黒点だ!」…とは、まだ言えないようです。

しかし、今後の大きな活動の前触れになるかもしれないと
予想されています。

さて、この黒点、明日はさらに大きくなって肉眼黒点となって
いるのでしょうか? 明日の太陽に注目しましょう!

ふたご座流星群

2009年12月15日 | ふたご座流星群
今年のふたご座流星群はピークが14日14時(日本時間)とのこと…、
さて、14日未明と14日の深夜ではどちらがより流れるのか?

まー、今年はあまり天気が良くないので14日の夜に庭で
お気楽観望会をすることにしましょう。

23時前に夜空チェックをすると、ほほう北西は曇っていますが
そのほかは晴れています。ふむふむ、空の状態は悪くないです。

では、ちょこっと撮影をしてみましょう。レンズはNIKKOR 28mm、F2.8
30秒露出の固定撮影です。まずは冬の大三角に向けて連続撮影です。

お、流れた…、あ、流れた…、また流れた…、しか~し、全て写野外です。
しばらく沈黙の後、放射点近くで続けざまに2個流れる…、撮影エリア変更です。

放射点ねらいにしましょう。お、オリオン座で流れたぞ、むむむ、ここはがまん…
カメラの向きはそのままで…、お~、西の空で大きいのが連続で流れてる~。

結局、がまんできずあちこちにカメラを向けて、みごと惨敗。

11時19分から0時19分までに撮影した89枚中、写っていたのは2枚だけでした。

こちらは執念で撮影した「放射点から飛び出すふたご群」

2009年12月14日23時55分 NIKON D90 NIKKOR 28mm F2.8 30sec
流星の拡大画像はこちら→photo

こちらは「ぎょしゃ座を流れるふたご群」

2009年12月14日23時43分 D90 NIKKOR 28mm F2.8 30sec(トリミング)
流星の拡大画像はこちら→photo

さて、ふたご座流星群の今後の活動について興味深いレポートが
サイエンス@NASAに載っていました。→report

ふたご座流星群が初めて目撃されたのは19世紀でした。しかし、
その頃の活動は今とくらべて弱かったため一部の観測者だけに
知られていた流星群でした。時は過ぎて、今では出現数が当時の
5倍にも増えて、1年を代表する活発な流星群となっています。

ふたご座流星群の母彗星はすでに活動を終えており、小惑星ファエトン
として知られています。新たなチリをまき散らすことはないが、コンピュータ
シミュレーションによると地球の軌道がファエトンの軌道に近づくため、今後、
出現数が20%から50%増加する傾向にあると考えられています。

西オンタリオ(UWO)大学の流星の専門家のピーター・ブラウンによると
この傾向がしばらく続くかもしれないとのことです。1980年代にUWO流星
グループのジム・ジョーンズによって行われたシミュレーションに基づく考察では
ふたご座流星群はこの数10年間で20%~50%増加すると予想されています。

もし、50%の増加があると出現数は1時間あたり200個という数字になります。
それは大変驚くべきことです。さらにジョーンズのモデルによると、出現数だけ
でなく明るさと大きさも今よりも規模が大きくなると予想されてます。ひょっと
したら、ふたご座流星群は火球シャワーが見られる流星群となるかもしれません。

しかし、全く逆の推移を予想するモデルもあります。その場合は数十年で減少する
ことになるかもしれません。結局のところ、我々はファエトンの今後の軌道の変化
について多くを理解していないということになります。

ひとつ言えることは、最近のふたご群はとても楽しめると言うことです。
ふたご座流星群を十分楽しんでください。

〈管理人補足説明〉
ふたご群の活動が近年、活発になっていることは確かなようです。
さて、来年のふたご座流星群の極大時刻は12月14日20時(JST)です。
上弦翌日(月齢8.8)の月がありますが、夜半過ぎは最良の条件となります。
天文年間の出現予想も1時間100個となっていますので、2010年の流星群では
一番の注目株ですね。

2010年「月とプレアデス星団の接近」

2009年12月12日 | 「見たい天体現象」
「2010年ぜひ見たい天体現象」の2回目は
「月とプレアデス星団(すばる)の接近」です。

今回紹介するのは、春先に見ることができる
「西の空で細い月と接近するプレアデス星団」です。

月が細いと言っても肉眼ではプレアデス星団はよく見えません。
しか~し、デジカメで写真を撮ると、これが意外と良く写ります。

「三日月とプレアデス星団の接近」

2007年4月19日19時05分(月齢2.0)
f200mm F6.3 3sec 固定撮影、角距離4°


それでは2010年の接近をステラナビでシミュレーションしてみましょう。

2月21日(日)「八日月(月齢7.4)と接近」

薄明終了時(18時49分)の月高度は61°、角距離は5°です。
すばるは月の東側にあるので時間が経つとさらに接近します。
21時では角距離が4°、高度は37°です。撮影しやすい高度ですが
月齢が7.4もあるので、露出加減がむずしいかもしれません。


3月21日(日)「六日月(月齢5.6)と接近」

この日は薄明終了時(19時18分)の月高度が44°、角距離は
約5°です。月はすばるの東側にあるので、時間の経過とともに
角距離も大きくなります。早めの撮影が良いですね。


4月17日(土)「四日月(月齢2.6)と接近」

こちらは2010年ぜひみたい天体現象のひとつです。

薄明終了時(19時49分)の角距離は、わずかに1.4°です。
この時点で月高度は14°しかありません。市民薄明が
終了する頃にはデジカメでの撮影が可能となるはずです。
お気に入りの撮影システムで日没直後から挑戦してみると
傑作写真が撮れるかもしれません。

いずれの日も、西の空には宵の明星があります。

4月17日はすぐそばに金星があるので三天体を一緒に写す
ことができるかもしれません。→photo

2010年ぜひ見たい天体現象はまだまだ続きます。
次回をお楽しみに~。