晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

月齢24.2

2010年12月30日 | 
12月30日の朝、快晴の空に月齢24.2の月が見えました。
日の出から10分が過ぎているので空は青空…、

朝の空で月を撮影するときの適正露出はどのくらいか調べてみましょう。

   1/200        1/160        1/125        1/100

12.30 07:00 BORG60n Powermate2× D90 ISO200

ふむ、この時間は1/160が良さそうです。

今日の月のデータはこちら

さて、青空の中の月を撮るとき、ホワイトバランスをオートにしておくと、
どうしても背景の空が見た目と違う色になってしまいます。

この時も空はもっと青くなっていました。そこで、空が見た目と
同じ色になるようにホワイトバランスをマニュアルで調整してみました。

12.30 07:40:42 BORG60n Powermate2× D90 ISO200 1/400
ホワイトバランス 晴天 A-B:B1 G-M:0

いろいろと試してみましたがこの設定が良さそうです。
違う月齢の時にもテストしてみましょう。

P.S.T.撮影テスト

2010年12月28日 | 太陽
P.S.T.で太陽撮影のテストをしてみました。

撮影方法は以前うまくいかなかったToUcamでの撮影です。

今回はノートPCを屋内に入れてモニターに直射日光が
当たらないようにしています。

しか~し、どうも設定が決まらずプロミネンスが写りません。

結局、直焦点はあきらめて、とりあえずコリメートで撮影してみました

2010.12.27.11:16:25 P.S.T. NIKON D90 f28mm ISO200 F4.5 1/200

とりあえずは写りましたが、プロミネンスがほとんど出ていなかったので、
巨大プロミネンスが出たときに、再度テストしてみることにしましょう。

月齢21.1

2010年12月27日 | 青空の中の月
時刻は06時15分、布団から抜け出して窓の外を見ると…、
ほひょ、晴れています。日の出30分前ですが、空はブルーです。

12.27 06:31:07 D90 ISO800 XR DiⅡ18-200mm f18mm 1/60 F4

南の空ではまだ金星が見えています。明るさは-4.5等級です。

西の空では月が輝いていました。明日が下弦です。

12.27 06:31:14 D90 ISO800 XR DiⅡ18-200mm f18mm 1/40 F3.5

今日の空は透明度がとてもいいようで、月がシャープに見えました。

12.27 06:49:44 BORG60n Powermate2× D90 ISO200 1/320

発達した低気圧が通過して空気中のチリが洗われたようですね。
このまま夜も晴れるといいのですが、今夜はくもり/雪の予報。

明日以降も良くないです。年末にかけて大荒れの予報です。

冬至の大雨

2010年12月22日 | お天気
昨日の皆既月食は全面曇りとなり…、
結局、仙台では全く見られませんでした。

前回(2007年8月28日)も見られなかったので→blog
この9年間、全く皆既月食を見ていないことになります。

全国の天文ファンがこの低気圧に怒りを覚えたことと思い
ますが、この非難囂々雨あられの低気圧が、なんと…、

今日になって逆ギレしました。

その被害をもろに受けたのが…、仙台です。

11頃から雷を伴った大雨となり、宮城県では
非常にめずらしい、竜巻注意報まで発令されました。

空はどんな様子かと気象庁のHPを開いて「解析雨量・短時間
予報」を見ると、ふむふむ東北地方に雨が集中しているようです。

宮城県地方を拡大してみると…、

ふひゃ!○印があります。

なんでしょう?だれかの落書き?

精度の高い「レーダー・ナウキャスト」で見てみましょう。

ふむ、確かにあります。どうやら事実のようです。

この時の天気図はこちら…

低気圧の中心が上空を通過中のようです。

気象衛星画像はこちら

この低気圧…、やけに長い雲を引きずっています。

このゲリラ豪雨サークル(?)は、突然出来たものではないようです。



ふむ…、徐々に包囲されたようです。

このサークルは11時30分過ぎまで続きましたが→解析雨量
12時頃消滅しました。→解析雨量

それにしても、不思議な現象ですね。

月齢11.7(輝面比:0.84)

2010年12月17日 | 
夕方からきれいに晴れ上がり、月齢11.7の月が見えました。

12.17 17:58:30 BORG60n Powermate2× D90 ISO200 1/250

ちょっと見ない間に、月がずいぶん丸くなりました。と言うことは…
月面から見る地球はかなり細くなっているはずです。

さっそく、見てみましょう。場所は…

アルキメデスクレーターのど真ん中にしましょう。

「月面から見た12月17日の地球」

ほう、だいぶ細くなっています。明日はどうでしょう?

「月面から見た12月18日の地球」

かなり細くなりました。さらに見てみましょう。

「月面から見た12月19日の地球」

ふひょ、ものすご~く細くなりました。さて20日はどうなるでしょう。

「月面から見た12月20日の地球」

新地球のように見えますが左が少しだけ輝いています。そして…、

「月面から見た12月21日の地球」

21日は月面から日食が見えます。わお~、干潟星雲がプロミネンスのようです。

絶景ですね~。人類は将来、この景色を月面から見ることができるのでしょうか。

おっと、今日の本題です。月齢11.4(輝面比0.84)でも地球照は写るのでしょうか?
さっそく確かめてみましょう。さすがに肉眼でも双眼鏡でも地球照は見えません。

感度を高く設定して、露出も長めにしましょう。

12.17 18:00:16 BORG60n Powermate2× D90 ISO2500 1/2

では、画像処理開始です。レベルとトーンカーブを調整してみましょう。

ふむ…、それらしきものが浮かんできました。

はて、さて…、これは地球照でしょうか?

今日の月面グリッドを重ねてみましょう。

う~ん、どうでしょう?可能性はありますが、何とも言えません。

もう少し時間をかけて画像処理をしながら、検証することにしましょう。

X-37B Inspections

2010年12月13日 | X-37B
12月3日に帰還したX-37Bのランディングの様子が
YouTubeにUPされました。→X-37B Landing at Vandenberg AFB

Photo credit: Boeing Co.

ふむふむ、夜間着陸だったわけですね~。そうですよね。昼間
だったら多くの人に目撃され、かつ激写されますからね~。

無人機なので航空安全上のことを考えても深夜ですね。
多分、今後もランディングは夜間になることでしょう。

機体右前上部に何かがこすった跡があります。

Photo credit: Boeing Co.

ボーイング社の発表によると左タイヤがバーストしていたようです。

バーストは接地の衝撃によるものではなく、着陸後に何かを拾った
可能性が高いそうです。機体の傷がデブリによるものかバーストの
破片によるものかは今後詳しい調査をするそうです。

X-37Bはバンデンバーグ空軍基地のAstrotech processing facility
に運ばれて、詳しいインスペクションを受けています。

Photo credit: Boeing Co.

2号機は来年、3月4日に打ち上げられる予定だそうです。

Photo credit: Boeing Co.

手前がX-37B 1号機、そして奥にあるのがX-37B 2号機…、
はて?ここで疑問…、X-37Bは再利用型ではなく使い捨てタイプ
の有翼機なのでしょうか。根本的なことを確認していませんでした。

それは宿題にしておきましょう。YouTubeにリフトオフ後のシークエンスがありました。
Atlas V launch from Cape Canaveral with X-37B

NASA版イカロス「NanoSail-D」ミッション失敗

2010年12月12日 | 宇宙開発
NASAは12月7日に射出に成功した「NanoSail-D」の
帆の展開に失敗したと12月11日に発表しました。

Artist's concept of NanoSail-D. Credit: NASA

「NanoSail-D」はFASTSAT衛星のP-POD射出装置
に搭載されていた太陽光推進実験衛星…。


FASTSATは11月19日にアラスカのコディアク基地から
ミノタウルス4ロケットで打ち上げられました。→movie

ミノタウルス4は固体燃料ロケット、FASTSATは「NanoSail-D」の他に
5個の技術試験衛星を搭載しているいわゆるビギーパック衛星。

宇宙開発を先導するNASAとしては、日本のイカロスに先を超されてしまい、
さらに自国の太陽光推進衛星が失敗したということで、正直なところ、心中
穏やかなではない状態と思われます。

NASAは、2008年に同じNanoSail-D宇宙船を発射したが、衛星はロケットの
不調で破壊されたこと。 技術者は発射のためにバックアップ宇宙船を準備
するのに2年を費やしたことを述べています。

失敗の原因は帆の展開方法にあったのかもしれません。
イカロスとは違って、かなりストレートな展開方法のようです。

NanoSail-Dの展開方法はこちら→NanoSail-D
IKAROSの展開方法はこちら→IKAROS1 IKAROS2

これを見るとイカロスの展開方法がいかに研究しつくされたものかがわかります。
さらに、そのイカロスが現在、地球圏外の惑星間軌道を航行していることを考えると
日本の宇宙開発技術が世界トップレベルであることがよく分かります。

「NanoSail-D」はイカロスと同じ太陽光推進衛星ですが、そもそも惑星間飛行を目指した
衛星ではありません。現在、地球周回軌道にいます。70~120日間地球を周回する
ように設計された衛星です。

もちろん太陽光推進の技術試験衛星ではありますが、将来的な目的は
軌道上にある無数のデブリを除去することのようです。→CubeSail

このソーラーセイルで微小のデブリを捕獲して、あとは大気圏に
突入して焼却処分とするそうです。

アイデアとしてはおもしろいのですが、衝突の衝撃で帆が飛散して
さらにデブリを増やすことだけは避けてほしいですね。(笑)

12月11日の金星

2010年12月11日 | 金星
今日の天気は…、ふむ、予報によると午前中はいいようです。
それでは、天気が崩れる前に金星を撮影することにしましょう。

今日の望遠鏡は20cmの反射です。気流が悪いのは承知の上ですが
あかつきがすぐそばにいる金星を強拡大率で、大きく写しましょう。

それにしても、残念です。惑星軌道に入ることがかなり難しいことだとは
理解していましたが、たぶん成功するだろうな~、と楽観視していました。

幸い、観測装置に異常が無いそうなので、今後の航行を見守ることにしましょう。

2010.12.11 10:20 ToUcam 60sec 1/1000 800frames

今日の金星は、光度:-4.6等 視直径:36.2" 輝面比:0.32 です。


2010.12.11 10:13 60sec 1/1000 700frames IR-Pass-Filter(685nm)

あかつきが無事軌道に載っていれば、1.01μmカメラ(IR1)が夜面に
見える地表の様子を撮影するはずだったのですが…残念です。


2010.12.11 9:57 ToUcam 60sec 1/100 1200frames


おまけの黒点「Sunspot 1131」

2010.12.11 11:07 45sec 1/1000 IR-Pass-Filter(685nm)

「Sunspot 1133 & Sunspot 1131」

2010.12.11 11:16 45sec 1/1000 IR-Pass-Filter(685nm)

月齢4.7(地球照)

2010年12月10日 | 
日没後、西の空に五日月が見えました。月齢は4.7です。

12.10 18:48:21 BORG60n Powermate2× D90 ISO400 1/60

五日月ですが、まだ地球照がきれいに見えています。

12.10 18:49:58 BORG60n Powermate2× D90 ISO1600 1sec

この時間、アトラス・クレーターが夜明け直後のようです。

18:48:21 BORG60n Powermate2× ISO400 1/60(トリミング)

月面で見る夜明けはどのように見えるのだろう?一度見てみたいな~、
でも無理だよな~、と思いのあなた!実は簡単に見ることが出来ます!

プラネタリウムソフト・ステラナビゲーターで場所の設定を月にすると、月面から
見た夜空を簡単に再現することができるので~す。

では、早速場所を…

アトラス・クレーターに設定してみましょう。

「アトラスの夜明け」

ほひょ、月は空気がないので朝日が昇ってきても星が見えて
いるんですね~。金星は午前中の明星となるわけですね。

さて、地球はどこに見えるのでしょう?

ありました!南西の空、かに座としし座の間で輝いています。

アトラスの北緯は約48度なので、低い位置に地球が見えています。

その地球…、アップにすると地球照と同じ形をしています。

ところで地球照が見えるのはいつまでなのでしょう?
そして、写真に写るのはいつまでなのでしょうか。

これは、おもしろい課題ですね。デジカメは感度が高い
ので輝面比が0.5を越えても写りそうですね。

機会を見て地球照の限界を調べてみることにしましょう。

THE SPACE PLANE HAS LANDED

2010年12月04日 | X-37B
〈バンデンバーグ空軍基地 2010年12月3日〉
ボーイング社は本日、X-37Bとして知られているオービタル・テスト・ビークル
を無事に軌道から離脱させ着陸させることに成功したと発表した。

4月22日にケープカナベラル空軍基地から打ち上げられたX-37Bは
220日間に及ぶ実験任務を終了し、01時16分(太平洋標準時間)
にバンデンバーグ空軍基地に無事着陸した。

この成功により、X-37Bはアメリカにおける最初の無人往還機となった。
今までスペースシャトルが宇宙から帰還できる唯一の宇宙船であったが、この
成功が示すように今後は無人の往還機が宇宙と地球を結ぶことになる。

〈補足説明〉
今回のミッションで注目すべき点は軌道上に7ヶ月間いたオービーターが
自動操縦で大気圏に突入し無事着陸したところにある。

ISSにドッキングしているソユーズは太陽紫外線の影響を考慮して
宇宙空間に暴露している期間は6ヶ月までとしている。


スペースシャトルでは、使われている耐熱タイルがとてももろい
ため宇宙空間で長期間暴露することはデブリ衝突による
破損の可能性が高いため、ISSドッキング時は進行方向に
向けることさえしていない。


今回帰還したX-37Bの耐熱タイルを見ると表面の光沢がSTSの
耐熱タイルとは明らかに異なり、さらに大気圏突入による劣化も
見られないことから、空軍が独自に開発した強度の高い新素材
と考えられる。


X-37Bは設計上270日間軌道上にとどまることができる。
来年打ち上げが予定されているX-37B・2号機ではさらに
軌道周回期間を増やす実験をすることでしょう。

カーゴベイの開閉部分…、特徴的です。この中には何が入って
いるのか?そして何を積めるのか?想像力をかきたてられます

屋根の部分のホワイトタイルがやや汚れています。機首上部の
ホワイトタイルにもブッチャーのひたいのような傷があります。

ホワイトタイルにはまだ改良の余地があるのかもしれませんね。

関連ブログ→blog1 blog2