kouzi_2007~

発火村塾 established 2007

タナカのトカレフ 対 ハドソンのトカレフ

2022-07-19 13:59:14 | トイガン



界隈で話題沸騰中のタナカワークス様のトカレフが届いたので、同一金型と言われている故ハドソン様の同銃を引っ張り出して来て、ホンモノ対モデルガンっぽく比べてみました。
ハドソンが廃業後の同社の金型群は流転の末、タナカワークスの手に渡った、と巷間言われていた。本当なのだろうか。ホントにハドソン金型を復活リノベーションしたのだろうか?検証してみようと思う。
同じ鉄砲のプラモデル化なので、似ていて当然。全く同じでも不思議はないが、同じトヨタ2000GTでもハセガワとアオシマでは違うだろうから、違いはあるはずだ。
写真は左がタナカ、右がハドソンだ。


金型同じだったら、グリップパネル互換性あるハズだよね?おっ、ピッタリじゃん。
マガジンも背面の合わせ目に違いはあるけど、バッチリはまる。カートは全然違うが、ぱっと見では見分けがつかない。

嗚呼モデルガン!嗚呼ハドソン!かつて刑事ドラマとのマーチャンダイジングという蜜月関係により、デカ達はモデルガンを派手にブッ放し捲って、そのカッコ良さに少年達は痺れた。少年たちのバイブル月刊Gunの誌面は豪華絢爛な各社の広告合戦でまさに群雄割拠、戦国の様相を呈していた。広告を打っていたのはMGC、マルシン、コクサイ、CMC等の綺羅星のごとくに輝く一流モデルガンメーカーだった。ハドソンも広告を打っていたが、ハドソンを使っていたデカを私は知らぬ。だが、犯人とか、悪役が使っていそうな気がするのがハドソンのブランドイメージだ。。ハドソンにはピカレスクロマンの香りがするのである。

モデルガン業界の有名人タニコバさんやムトべさんなどは、地方の少年達にまで名前を知られていた。俺はムトべ派だとか、いや俺はタニコバ信者だとかそれぞれ贔屓の原型師やデザイナーがいたのである。そのなかにミコシバ氏という有名原型師もいて、ハドソンの原型はミコシバ氏の手によるものだと言われていた。ハドソン党員は、ハドソンのモデルガンが調子悪かったり、買ってすぐに壊れたりするとミコシバが悪い、ミコシバの責任だ、だのと言って八つ当たりしていた。





製造上の誤差っていうか、ちょっと金物を削ったけど、グリップは両者全く同じ型に見える。
ピッタリ過ぎて、タナカのフレームの内側に傷がついてしまっている。
マガジンキャッチはタナカの方が少しだけ大きい。ネジは両方に互換性有り。




ハドソンのフレームにタナカのスライドは載っかった。その逆はエジェクターが当たってはまらなかった(後述する)。




上 ハドソン
下 タナカ
バレルはタナカの方が太い。
なのでハドソンのバレルブッシング(ハドソンでの呼称)にタナカのバレルは通らないし、タナカのトップリング(ハドソンの呼称)にハドソンのバレルはガバガバ。
バレルブッシング(or トップリング)の外径は同じなのでどちらのフレームにも取り付けは可能。



上 タナカ
下 ハドソン

ダイキャストのメインフレームにメカブロックが差し込んであるハドソントカレフの構造をタナカは踏襲。メカブロック(タナカでの呼称はメカ・ブロック)同士を差し替える事も出来る。
だが、ここでタナカが相当に追い込んであるのが見てとれる。まずエジェクターの位置と形が全然違う。両者とも銀色に光って見えるのがエジェクターだがハドソンはレールに補強の金物を巻いてある形になっているが、タナカは長く突き出た別部品を2点のネジで止めてある。位置もタナカは内側に寄せ、後方に下げてある。
フィールディングランプの形状も、緩く登ってチャンバー前で段が出来ているハドソンと、チャンバーまでスッと一直線な形状のタナカ。どちらも試行錯誤の末たどり着いた結果なのだろう。


結論

同じ金型の異母兄弟ですね。いや、歳の離れた双子というべきか?なんて複雑な生い立ちを持つ二丁のモデルガン。
トップガンマーベリック見た?俺的にはあれみたいなストーリーを感じた。
雰囲はある。それ以外は無い、と解る人だけにしか理解されなかったハドソンですが、生まれ変わった?タナカトカレフはめっちゃ発火性能良いらしいですね。
後日発火させてリポートしたいとおもいます。
長文失礼いたしました。
アディオス、アミーゴ!