Con Gas, Sin Hielo

細々と続ける最果てのブログへようこそ。

「ザスイッチ」

2021年04月11日 20時50分57秒 | 映画(2021)
評価は高くないけど、こういうのが見たいのだ。


春先といえば、その年のアカデミー賞候補作品が次々に公開されて盛り上がる時期。しかし昨年の途中から洋画はほとんどが公開延期。配信のみの公開に切り替わった作品も続出している。

賞レースの対象に配信のみの作品を含めることに賛否があったのは遠い昔。Netflixが最高の収益を上げる一方で、映画館には存続の危機が迫っている。

新作が上映されない上に営業時間が制約されることで、観る側の意識も変わった。一度行かなくなると次に行くタイミングが失われる悪循環。日常生活に心のゆとりがなくなった中で、今年は敢えて考える映画は観なくていいかなと思いはじめている。

そこで選んだのがこれだ。普通の女子校生と殺人鬼の中身がふとしたきっかけで入れ替わったことから生じるドタバタホラーコメディ。おそらく社会性はない。何より分かりやすい。もともと1月に公開が予定されていたときに「正月はこれを最初の作品にしよう」と思ったものが延期になり、結局今年最初の洋画になったものである。

で、見た結果。意外性はまったくと言っていいほどない。でも不満はない。

食べたい料理を食べに行って、予想に近いものが出てきて「ごちそうさまでした」という感じである。

冒頭の高校生男女の惨殺というオードブルから始まり、入れ替わり後のコメディシーン(V.ヴォーンのなよなよ演技など)が副菜で、主人公と殺人鬼の対決というメインディッシュ、一件落着後のおまけのデザートまでのフルコースは、安定・安心のクオリティである。

主人公のミリーを演じるK.ニュートンはブロンド、丸顔でかわいらしい。徹頭徹尾、彼女の味方はいい人たちで危うい目に遭っても無事で、彼女をいじめたり貶めたりする人たちが殺人鬼の餌食になっていく。

見た後に気持ちいいくらい何も残らないけれど、そこがいい。あくまで今年の最優先はストレスフリーなのである。

(65点)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「まともじゃないのは君も一緒」 | トップ | 「ファーザー」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画(2021)」カテゴリの最新記事