Akatsuki庵

日々と向き合って

おしゃれな茶道具たち

2016年02月16日 10時41分30秒 | 美術館・博物館etc.
★湯木美術館 サイト
 春季展『おしゃれな名品たち―茶道具の文様・めでたいデザイン―』
  2016年1月6日(水)~3月27日(日)
   前期:2月14日(日)まで
   後期:2月17日(水)~3月27日(日)

先週、大阪へ寄った時に見てきた。

私の大好きな仁清多し


【ケース1】
色絵丸文茶器。

横の楕円形ぽいところもおしゃれだし。
卍模様の連続した地紋に赤や緑の模様が効いてる。
見た目じゃわからない高台など隠れた“おしゃれ”もあるようだ。

山本春正作の住吉蒔絵もよかった。今年は住吉大社へも行きたいな。
ちなみに初代山本春正は光悦と同世代とか。

肩身替わりの古染付の水指もすごい。表裏の柄がまったく違うんだもの。
蓋の撮みもおしゃれさん。

【ケース2】
雲鶴筒茶碗は色合いが暗くて好みじゃないけど、形がとてもカッコイイ。まさにおしゃれ。

チケットの写真にもなっている黄瀬戸福之字鉢。
お皿みたいで。

【ケース3】
漆器の懐石の汁椀はおしゃれというよりは華麗だ。

色絵オランダ輪花酒杯は藤田家伝来。よくよく見て「阿蘭陀だぁ」と思うところがお洒落。


【ケース4】
芦屋釜。
仁清の白釉輪花口水指。これもチケット写真になっている。

胴の茶色に上部が白い釉薬。初期の仁清を思わせる。口が真ん中じゃないくて端っこに空いているのが素敵。
もっとも、使いづらいと思うけど


【ケース5】
御本茶碗「時しらぬ」 不昧公が銘名したそうな。御本だけど、古萩のような。

古唐津茶碗「富士」。 古すぎて、逆に朝鮮っぽく見えてしまう。


このあたりの見極めが本当に難しい。

小ぶりな黒筒茶碗。その銘も「子猿」。左入作。 顔のよう。くぼみが確かに猿っぽい。

仙叟作の茶杓「千秋(せんしゅう)」。
茶杓にはあまり感銘を受けないけど、これは少しいいなと思った。

【ケース6】
なんといっても、石山切。 鈍翁所持だったそうで。
良質な料紙を継ぎ合わせたうえに書いている。すごい贅沢!

【ケース7】

仁清の羽子板香合。柄もさることながら、薄さがいい。

たぶん、昨年見た仁阿弥道八の雪竹手鉢。滴翠にある乾山の雪竹鉢も見たしね。
頭が混乱する。

後は南京赤絵とか呉須五彩の鉢など。

華麗だけど、見ていると少し疲れる。

【ケース8】
佐野長寛の万暦模様の色絵食籠。大きくて立派。

【ケース9】
小間の茶室しつらえ。

富士山釜が超おしゃれ。初代寒雉作。環付が扇なのが、なお目出度い。

最近、平日の午前中にも関わらず他に見学者がいることが多かったのだが、
今回は終始にわたり一人だけで見学。

やはり、外が寒かったから? 雨が降ったりやんだりで風も強かったし。


一人で集中できたせいか、存分に楽しめた。

大名家から伝来した品もあるのだけど、
今回は大阪の船場商人たちが愛でたような、粋で気品が感じられるラインナップだったなぁ。

後期は無理。

今年も年間費の元はとりたい。

★湯木美術館バックナンバリスト
 2015年11月 秋季特別展『禅僧と茶道具―大徳寺を中心に―』(後期)
 2015年10月 秋季特別展『禅僧と茶道具―大徳寺を中心に―』(前期)
 2015年6月 夏季展『小さな茶道具の豊かなデザイン―香合・羽箒・炭斗をみてみよう―』
 2015年4月 春季特別展『茶道具の創出(クリエイト)・再生(ルネサンス)・世界化(グローバル)-逸翁と吉兆庵のコレクションから-』 
 2015年3月 春季展『楽歴代と千家歴代の茶道具-利休のデザインと展開-』(後期)
 2015年2月 春季展『楽歴代と千家歴代の茶道具-利休のデザインと展開-』(前期)
2014年11月 秋季特別展『大名家の茶道具コレクション-遠州と不昧の蔵帳から-』後期
2014年9月 秋季特別展『大名家の茶道具コレクション-遠州と不昧の蔵帳から-』前期
2014年7月 夏季展「酒井抱一の短冊で一年と楽しむ -待合掛と茶会の道具たち-」(短冊の方)
2014月7月『酒井抱一の短冊で一年と楽しむ -待合掛と茶会の道具たち-』(茶会の道具)
2014年6月『海を渡ってきた茶道具-名物記・茶会記に現れた唐物・南蛮・高麗-』
2014年2月『激動期の茶の湯』(前期)
 2013年12月『湯木貞一の眼差し 茶の湯と料理の器』後期
 2013年9月『湯木貞一の眼差し 茶の湯と料理の器』前期
 2013年7月『吉兆庵湯木貞一の茶事-五月雨の茶事・朝茶-』
 2013年6月『茶の湯の漆器―利休と不昧のデザイン―』2期
 2013年4月「茶の湯の漆器―利休と不昧のデザイン―」1期
 2013年1月「江戸時代の千家のわび茶 宗旦の高弟とその子孫たち
2012年10月「関西数寄者の茶道具」(前期)
2012年5月「名物記に載せられた茶碗と名碗たち -高麗・樂・国焼を中心に-」2期
2012年3月「名物記に載せられた茶碗と名碗たち -高麗・樂・国焼を中心に-」1期
2012.2月「千家名物とその周辺-利休・少庵・宗旦の茶道具 
 2011.12月 秋季展「茶道具の琳派」
 2011.8月 夏季展「夏の祭釜と茶道具」
 2011.6月 「日本<茶>料理の開拓者 吉兆庵湯木貞一生誕110周年記念展」三期「湯木貞一の茶道具 - コレクションから」
 2011.5月 「日本<茶>料理の開拓者 吉兆庵湯木貞一生誕110周年記念展」二期:「数寄者との交流 - 小林逸翁・松永耳庵・松下幸之助」
2010.9月 『上方豪商の茶』
2010年5月 『釜と水指』
2010年3月 『茶の裂地』
 2009年11月 『棗と茶杓』
 2009年5月 『千家十職-茶道具と懐石の器』
2008年10月 『茶道具と器にみる四季の花』
2008年3月 『茶碗を愉しむ』
 2007年11月 『風流と美』



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