★湯木美術館 サイト
春季展『楽歴代と千家歴代の茶道具-利休のデザインと展開-』
※3月29日(日)まで
展示されている配置が変更になっていたけれど、
半分以上は通期で展示されているものが多かった。
後期のみ展示のものを中心に感想もどき~
☆ケース1
利休在判の黒大棗。
大きくて、甲の部分が平らですごく安定感がある。
解説を読んだら全体の高さと胴径がほぼ同じなんだとか。
つまり正方形的な姿。(実際見てる分にはよくわからなかったけど)
☆ケース2
表千家の隋流斎宗左作の茶杓「暁鶏」。
やや太めで櫂先がくきっとカーブ。使いこまれた感バッチリの照りがいい。
☆ケース3
天目形黒茶碗 10客の内 3碗 左入作
天目茶碗の形をした黒楽の茶碗。
楽茶碗の厚みがあって、黒光りがして暖かそう。
いいなぁ、こんなお茶碗で濃茶飲んだら安心しそう。
如心斎宗左作の茶杓 歌銘「牛の子に」 3代中村宗哲所持
「牛の子にふまるな庭の蝸牛つのありとても見をな頼みそ」
筒書の和歌が気になって、肝心の茶杓の印象がまるでない。
☆ケース4
前期と同じ。でも、一入作の黒平茶碗はやはり印象に残った。(赤っぽくも見えるところが)
☆ケース5
前期も展示された信楽鬼桶水指は貫禄がある。
朝鮮唐津茶入「老松」。ひょっとこの口のように唐突にすぼむところが面白い。
(でも使いにくそう)
☆ケース6
本阿弥光悦の消息が印象に残った。手紙も相変わらずの筆跡だなぁって。
☆ケース7
通常は懐石道具が並ぶこのケースも今回は点前装具多し。
春慶塗の鶴瓶水指はもはや見立てではない。
春慶というよりは拭き漆のような薄さ?
ノ貫在判の黒大棗。
ケース1の利休のとは対照的。全体的がゆるい曲線。(鈍翁所持)
武野紹鴎の茶杓は無節。
南蛮古胴建水は薄めに見えるけど、実際は重いそうだ。
鉄鉢形でなぜか縁の一部が欠けている。
松浦家伝来の唐物組物盆。
一見、普通の木地の真塗の四方盆に見える。
だけど立ち上がり部分が確かに籐編み。
編んだ部分を平面を平らにするために何度も漆が塗り重ねられている、ということか。
見えないところに途方もない手間をかけていることに感動。
☆ケース8
千少庵作の竹一重切花入。雲州蔵帳にも掲載されているそうだ。
太くで豪快な感じ。
(前期はたしか宗旦の細い竹花入だったので、ガラッと変わった)
☆ケース9(茶室)
吉野寿司桶の水指は以前の展覧会でも拝見した。すごいよね。
前期と同じ大霰尾垂釜。よくよく見ると口造が真円ではなく相当歪んでる。
茶器は南京赤絵四方の鶴丸文。
弦付をよく見かけたので、弦がないのがちょっと新鮮?
童の絵が描かれた保全作の色絵茶碗、替は乾山写の大根の画(即全作)
蓋置が青竹を写した交チ(緑釉)。保全作。
建水も南蛮〆切写で保全作。
やはり保全さんはすごい。
正月明けからの展覧会も今週末でおしまい。
来週末から次回の展覧会が始まる。
春季特別展『茶道具の創出(クリエイト)・再生(ルネサンス)・世界化(グローバル)-逸翁と吉兆庵のコレクションから-』
※前期:4月3日(金)~5月6日(水・祝) 後期:5月8日(金)~6月7日(水)
★湯木美術館バックナンバーリスト
2015年2月 春季展『楽歴代と千家歴代の茶道具-利休のデザインと展開-』(前期)
2014年11月 秋季特別展『大名家の茶道具コレクション-遠州と不昧の蔵帳から-』後期
2014年9月 秋季特別展『大名家の茶道具コレクション-遠州と不昧の蔵帳から-』前期
2014年7月 夏季展「酒井抱一の短冊で一年と楽しむ -待合掛と茶会の道具たち-」(短冊の方)
2014月7月『酒井抱一の短冊で一年と楽しむ -待合掛と茶会の道具たち-』(茶会の道具)
2014年6月『海を渡ってきた茶道具-名物記・茶会記に現れた唐物・南蛮・高麗-』
2014年2月『激動期の茶の湯』(前期)
2013年12月『湯木貞一の眼差し 茶の湯と料理の器』後期
2013年9月『湯木貞一の眼差し 茶の湯と料理の器』前期
2013年7月『吉兆庵湯木貞一の茶事-五月雨の茶事・朝茶-』
2013年6月『茶の湯の漆器―利休と不昧のデザイン―』2期
2013年4月「茶の湯の漆器―利休と不昧のデザイン―」1期
2013年1月「江戸時代の千家のわび茶 宗旦の高弟とその子孫たち」
2012年10月「関西数寄者の茶道具」(前期)
2012年5月「名物記に載せられた茶碗と名碗たち -高麗・樂・国焼を中心に-」2期
2012年3月「名物記に載せられた茶碗と名碗たち -高麗・樂・国焼を中心に-」1期
2012.2月「千家名物とその周辺-利休・少庵・宗旦の茶道具
2011.12月 秋季展「茶道具の琳派」
2011.8月 夏季展「夏の祭釜と茶道具」
2011.6月 「日本<茶>料理の開拓者 吉兆庵湯木貞一生誕110周年記念展」三期「湯木貞一の茶道具 - コレクションから」
2011.5月 「日本<茶>料理の開拓者 吉兆庵湯木貞一生誕110周年記念展」二期:「数寄者との交流 - 小林逸翁・松永耳庵・松下幸之助」
2010.9月 『上方豪商の茶』
2010年5月 『釜と水指』
2010年3月 『茶の裂地』
2009年11月 『棗と茶杓』
2009年5月 『千家十職-茶道具と懐石の器』
2008年10月 『茶道具と器にみる四季の花』
2008年3月 『茶碗を愉しむ』
2007年11月 『風流と美』
春季展『楽歴代と千家歴代の茶道具-利休のデザインと展開-』
※3月29日(日)まで
展示されている配置が変更になっていたけれど、
半分以上は通期で展示されているものが多かった。
後期のみ展示のものを中心に感想もどき~
☆ケース1
利休在判の黒大棗。
大きくて、甲の部分が平らですごく安定感がある。
解説を読んだら全体の高さと胴径がほぼ同じなんだとか。
つまり正方形的な姿。(実際見てる分にはよくわからなかったけど)
☆ケース2
表千家の隋流斎宗左作の茶杓「暁鶏」。
やや太めで櫂先がくきっとカーブ。使いこまれた感バッチリの照りがいい。
☆ケース3
天目形黒茶碗 10客の内 3碗 左入作
天目茶碗の形をした黒楽の茶碗。
楽茶碗の厚みがあって、黒光りがして暖かそう。
いいなぁ、こんなお茶碗で濃茶飲んだら安心しそう。
如心斎宗左作の茶杓 歌銘「牛の子に」 3代中村宗哲所持
「牛の子にふまるな庭の蝸牛つのありとても見をな頼みそ」
筒書の和歌が気になって、肝心の茶杓の印象がまるでない。
☆ケース4
前期と同じ。でも、一入作の黒平茶碗はやはり印象に残った。(赤っぽくも見えるところが)
☆ケース5
前期も展示された信楽鬼桶水指は貫禄がある。
朝鮮唐津茶入「老松」。ひょっとこの口のように唐突にすぼむところが面白い。
(でも使いにくそう)
☆ケース6
本阿弥光悦の消息が印象に残った。手紙も相変わらずの筆跡だなぁって。
☆ケース7
通常は懐石道具が並ぶこのケースも今回は点前装具多し。
春慶塗の鶴瓶水指はもはや見立てではない。
春慶というよりは拭き漆のような薄さ?
ノ貫在判の黒大棗。
ケース1の利休のとは対照的。全体的がゆるい曲線。(鈍翁所持)
武野紹鴎の茶杓は無節。
南蛮古胴建水は薄めに見えるけど、実際は重いそうだ。
鉄鉢形でなぜか縁の一部が欠けている。
松浦家伝来の唐物組物盆。
一見、普通の木地の真塗の四方盆に見える。
だけど立ち上がり部分が確かに籐編み。
編んだ部分を平面を平らにするために何度も漆が塗り重ねられている、ということか。
見えないところに途方もない手間をかけていることに感動。
☆ケース8
千少庵作の竹一重切花入。雲州蔵帳にも掲載されているそうだ。
太くで豪快な感じ。
(前期はたしか宗旦の細い竹花入だったので、ガラッと変わった)
☆ケース9(茶室)
吉野寿司桶の水指は以前の展覧会でも拝見した。すごいよね。
前期と同じ大霰尾垂釜。よくよく見ると口造が真円ではなく相当歪んでる。
茶器は南京赤絵四方の鶴丸文。
弦付をよく見かけたので、弦がないのがちょっと新鮮?
童の絵が描かれた保全作の色絵茶碗、替は乾山写の大根の画(即全作)
蓋置が青竹を写した交チ(緑釉)。保全作。
建水も南蛮〆切写で保全作。
やはり保全さんはすごい。
正月明けからの展覧会も今週末でおしまい。
来週末から次回の展覧会が始まる。
春季特別展『茶道具の創出(クリエイト)・再生(ルネサンス)・世界化(グローバル)-逸翁と吉兆庵のコレクションから-』
※前期:4月3日(金)~5月6日(水・祝) 後期:5月8日(金)~6月7日(水)
★湯木美術館バックナンバーリスト
2015年2月 春季展『楽歴代と千家歴代の茶道具-利休のデザインと展開-』(前期)
2014年11月 秋季特別展『大名家の茶道具コレクション-遠州と不昧の蔵帳から-』後期
2014年9月 秋季特別展『大名家の茶道具コレクション-遠州と不昧の蔵帳から-』前期
2014年7月 夏季展「酒井抱一の短冊で一年と楽しむ -待合掛と茶会の道具たち-」(短冊の方)
2014月7月『酒井抱一の短冊で一年と楽しむ -待合掛と茶会の道具たち-』(茶会の道具)
2014年6月『海を渡ってきた茶道具-名物記・茶会記に現れた唐物・南蛮・高麗-』
2014年2月『激動期の茶の湯』(前期)
2013年12月『湯木貞一の眼差し 茶の湯と料理の器』後期
2013年9月『湯木貞一の眼差し 茶の湯と料理の器』前期
2013年7月『吉兆庵湯木貞一の茶事-五月雨の茶事・朝茶-』
2013年6月『茶の湯の漆器―利休と不昧のデザイン―』2期
2013年4月「茶の湯の漆器―利休と不昧のデザイン―」1期
2013年1月「江戸時代の千家のわび茶 宗旦の高弟とその子孫たち」
2012年10月「関西数寄者の茶道具」(前期)
2012年5月「名物記に載せられた茶碗と名碗たち -高麗・樂・国焼を中心に-」2期
2012年3月「名物記に載せられた茶碗と名碗たち -高麗・樂・国焼を中心に-」1期
2012.2月「千家名物とその周辺-利休・少庵・宗旦の茶道具
2011.12月 秋季展「茶道具の琳派」
2011.8月 夏季展「夏の祭釜と茶道具」
2011.6月 「日本<茶>料理の開拓者 吉兆庵湯木貞一生誕110周年記念展」三期「湯木貞一の茶道具 - コレクションから」
2011.5月 「日本<茶>料理の開拓者 吉兆庵湯木貞一生誕110周年記念展」二期:「数寄者との交流 - 小林逸翁・松永耳庵・松下幸之助」
2010.9月 『上方豪商の茶』
2010年5月 『釜と水指』
2010年3月 『茶の裂地』
2009年11月 『棗と茶杓』
2009年5月 『千家十職-茶道具と懐石の器』
2008年10月 『茶道具と器にみる四季の花』
2008年3月 『茶碗を愉しむ』
2007年11月 『風流と美』
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます