やはり花火といえば、Tシャツを着て見るものだと思っている。
ダウンを着込み玄界灘から吹いてくる強い北風に耐えながら、見るのは違うだろうと思いながらも1時間待った。
人工衛星から地上を見下ろすと灯されたキャンドルが、冴えわたる夜空に瞬く星のようにみえるのかもしれない。
西寄りの風が強く花火が流されるだろうと思っていたが、かなり風の影響を受けていた。
10分間300発の短い間に打ち上げられる花火は、次から次へと漆喰の空で花となる。
一発だけ大玉が打ちあがったが、当然のようにフレームアウトした。
地上に咲くロウソクの地上絵と、大空に開く大輪の冬の華。ともに冷たい風に追われるように消えていく。