世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

●Black WaterUSA、民間軍事請負に関わる男 米国傭兵殺戮陰謀部隊

2014年06月02日 | 日記
民間軍事会社の内幕 (ちくま文庫 す 19-1)
菅原 出
筑摩書房


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●Black WaterUSA、民間軍事請負に関わる男 米国傭兵殺戮陰謀部隊

 今すぐに起きる話ではないが、いずれ本日のような“見出し”が、マスメディアを大いに賑わすことは想像できる。その現象が2016年夏以前に起きる可能性は殆どないだろう。2020年、東京オリンピック開催までの間に、最低でも二度、安倍乃至は自民政権を総括する権利が、国民に与えられている。現在、維新やみんなの党分裂以降、なにかと野党再編の話題が盛り上がっているが、野党再編自体にあまり注目する必要はない。幾つかの野党集団が幾つかの政治テーマで連立政権を組めばいいだけの話だ。勿論、自民党にも、連立することで政権を握る権利はある(笑)。

 筆者は、ウクライナ問題の事象をウォッチしていて、米国と云う国の正体が見えて思いだ。アメリカン外交政策とは、諜報活動、洗脳扇動活動、プロパガンダ活動、サイバー活動、民間軍事請負企業活動等々の代理人軍事戦略であることが、証明されつつあるようだ。アメリカン外交は、軍事戦略の一環として解釈しても構わないレベルである。特に、「民間軍事請負企業活動」に関しては、その国家の政府が直接的に軍事戦略に関与することなく、軍事的手段が選択できる“抜け道”と言っていいだろう。

 現実、金で動く自由な意思を持つ私企業なのだから、その企業の行為に、株主や経営陣は責任を負うが、仕事を依頼した政府等々の責任を追及される可能性は極めて低い。この「民間軍事請負企業」の総本山が「ブラックウォーターUSA(現在Academi社)」である。ブラックウォーターUSA(Academi)を詳しく調べていけば、アメリカンの外交戦略は、彼らの“軍事・諜報・クーデタ攪乱乱業務”が合法的に成立している事が窺える。

 「ブラックウォーターUSA(現在Academi社)」は、1997年に海軍特殊部隊を退役したエリック・プリンスによって創設された。この企業の業務内容は、
1:訓練を受けた自社要員と、ヘリコプターなど航空機を含む装備類を保持し、戦闘への参加、戦地での護衛、治安維持活動、危険地域での輸送、後方支援、軍事コンサルティング(現地の混乱醸成)等を提供する。
2:同社の訓練施設(ノースキャロライナ)において、民間人及び正規軍に対し、射撃訓練、戦闘訓練の教育を行う。時に、顧客の要望で、同社訓練施設外においても、同様のサービスを提供する。

 これらの軍事的警備会社は、日本のSECOMと同じような仕事をしている企業と思ったら、トンデモナイ間違いだ。戦場における殺戮方法から、マッチポンプに繋がる国家騒乱やテロリストの仕業と見せかける陰謀まで、幅広く正規軍が行うと都合の悪い問題を一手に引き受ける企業と位置づけて構わない。ある意味で、オバマのデモクラシー平和外交は、彼らの仕業に支えられている、虚偽の平和外交と云うことである。このような事実を、民主党オバマ政権、まして自民党政権や日本人の多くが、どこまでこのような事実を理解しているか、甚だ疑問である。2009年には民間軍事請負企業B.W.USAは社名を「Xe」に変更。2010年には、あの悪名高きモンサント社が買収するに至る点も驚きだ。「デモクラシーNOW」が、この軍事的警備会社のリーダーと見られるエリック・プリンスに関して、以下のように報道している。


≪ ブラックウォーター創業者のムスリム撲滅の使命(エリック・プリンス)
  Xe社と社名を変えてみても、ブラックウォーター時代の悪行は消せません。次々とスキャンダルが発覚していますが、今回は創業者エリック・プリンスの宗教的な背景に焦点を当てます。
 ブラックウォーター社の元従業員2人が2009年8月に連邦裁判所に提出した宣誓陳述で、エリック・プリンスが同社の犯罪を捜査するFBIに協力した人々の殺害に関与した疑いが浮上しました。イラク人殺しを奨励したという証言もあります。プリンスの直接犯罪関与についての内部の人間による初めての証言です。
  新興の民間傭兵会社ブラックウォーターが急速に勢力を伸ばした背景には、米国で隠然とした力を持つ急進的キリスト教右派の運動が大きく関わっています。2代目ジョージ・ブッシュを大統領にすえて、ほとんど共和党を乗っ取った急進的キリスト教右派。この過激な原理主義運動の仕掛け人のひとり、ゲイリー・バウアーやジェイムズ・ドブソンに資金を与えたのが、エリックの父親エドガー・プリンスです。御曹司のエリックは、まさにキリスト教右派運動のクラウン・プリンスでした。
  プリンスは最初、初代ブッシュ政権でインターンをしていましたが、伝統的保守派で宗教勢力を嫌った父ブッシュに見切りをつけ、二期目をかけた大統領選挙では共和党の対抗馬である極右のブキャナン候補の陣営につきました。ブッシュが破れ民主党政権の時代になると、彼は軍隊に入ります。海軍の特殊部隊に 入隊して経験を積み、除隊して民間の軍事訓練会社を設立します。
  やがて彼は息子ブッシュに近づいて巨額の選挙資金をつぎこみ、大統領に当選したブッシュが「対テロ戦争」を宣言すると、米国の軍事行動にブラック ウォーター社が大きな役割を果たすことになります。ブッシュ大統領はテロ戦争を「十字軍」と呼び、アフガニスタンとイラクの2つのイスラム国家を占領し て、プリンスの軍隊に警備させたのです。 プリンス自身も十字軍への思いは強く、中世の騎士団にあこがれ、その伝統に連なろうとカトリックに改宗したほどです。
 「イスラムを地上から抹殺する 世界戦争」の十字軍戦士を自認したプリンスが、社員に対し「イラク人殺しを奨励していた」との証言もあります。ブラックウォーターの職員がイラクで一般市 民に対する過剰な武力行使を行ったことには、こうした意図的なものがあったことが疑われます。 ≫(デモクラシーNOW2009年:中野訳)


 筆者は「Democracy Now」の記事も不十分で、“ムスリム撲滅の使命”と云う「冠」は賞賛でさえあると思う。「Democracy Now」が民主党・オバマ政権贔屓なのは判っているので致し方ないが、現政府のホワイトハウスの関与をネグレクトしている点で、正確な情報とは言い難い。米国務省とCIA長官がウクライナ問題に明確にコンタクトしている以上、単なる狂信的十字軍戦士と云う地位で評論するのは、あまりにリスキーだ。宗教的動機が初期においてあったとしても、その後の企業の活動をみればわかるように、「ムスリム撲滅の精神」から、「反米勢力撲滅の精神」に格上げされていると云う点に注意すべきだ。

 筆者の知り得るアングラな情報も加味すれば、ワールドセンタービル・911事件以降の重大な世界的出来事において、この「民間軍事請負企業」はアメリカンの正式政府や正規軍が実行すると不都合のある、軍事的諜報的画策的多くの戦略(虚偽の平和外交)を下支えしている可能性を疑うに充分な状況証拠は揃っている。ブット元パキスタン首相暗殺、ビンラディン殺害事件、頻発するカラー革命の数々、シリアの化学兵器使用疑惑、ウクライナ・クーデターなど、疑えば切がないほど、疑惑に満ちている。

 エリック・プリンス本人もCIA工作員であり、CIA暗殺部隊の訓練指導者の一人だとも言われている。米国CIAが経済関連に重心を移したなどと云うのはプロパガンダであり、アメリカ覇権の権威が衰退すればするほど、彼らの活動範囲は拡大の一途であることは間違いがない。表向き、米国政府のあずかり知らぬ問題であり、アメリカンデモクラシーに傷はつかないし、正規軍を使うことで起きる秘密漏えいも、永遠の身分保障も不要なので、秘密戦略の実行はアウトソーシングに限るのである。

 平和外交の推進に欠かすことの出来ない、火付け役が彼らなのである。こんなことが事実であるなら、世界で起きていることを真面目に論じていること自体、酷く滑稽だ。ちなみに、マレーシア航空機事故の関しても、マハティールはCIAがすべての情報を握っている。飛行機は、インド洋の米軍基地でピカピカに磨かれているかもしれない、と推論を展開しているが、冗談でしょう、と笑い飛ばせない情報も数々ある。

暴露:スノーデンが私に託したファイル
グレン・グリーンウォルド
新潮社


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