世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

菅直人の運命は小沢一郎の手のひら 小沢は暫定的に菅に塩を送るだろう

2011年01月12日 | 日記
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菅直人の運命は小沢一郎の手のひら 小沢は暫定的に菅に塩を送るだろう


 小沢一郎も大変だ。歯噛みする小沢系肉食議員を、宥めすかすのに苦労している。現時点で、小沢一郎は民主党内権力闘争に立ち向かう立場は取っていない。ここを小沢シンパも確認しておいて貰いたい。

小沢が考える「権力闘争」の相手は党内の反小沢派勢力ではない。勿論、半狂乱になっている憐れな菅直人でもない。

小沢は戦後の日本を「見えざる手」で支配している権力構造との闘いをする、と言っているのだ。その「見えざる手」は阿吽の呼吸で動く網の目権力組織だ。 直近で言えば「自民党・清和会」であり、一部野党であり、一部の官僚たちであり、多くのマスメディアであり、テレビ画面に登場する評論家やコメンテータである。また、自民党政権時に圧力団体として既得権で甘い汁を吸い過ぎたJAや経団連である。これら敗戦後の様々なアメーバー状の権力構造を大きな「見えざる手」で支配していたのが戦勝国アメリカなのである。(一部党内にも居るが、そこまで目くじらは立てていない)

これら日本を牛耳ってきた権力構造と小沢一郎は「権力闘争」をしようと云うのである。その中には、当然裁判闘争も含まれるであろう。 小沢にとっての権力闘争は、日本を真の独立国・普通の国にしようとするか、隷米で安直な国家を維持するかの選択の闘いなのである。

この大きな目的と、菅直人の小沢一郎排除の目標とでは、次元が違い過ぎる部分を、日本のマスメディアは触れようとしていない。

彼等は、反小沢vs親小沢のバトルとして報道しているが、小沢一郎は菅直人の政権運営が非常に拙いものだと思いながらも、当面は致し方ないと、国会での予算通過に協力するくらいの腹積もりでいるだろう。 この低次元の菅直人の権力闘争に与する事は、階層の違う「普通の国・日本、自立と共生」と云う小沢の政治理念の冒涜にさえなるだろう。

その意味で、小沢は菅直人に、国会運営を当分させておく決意なのだと思う。いま此処で、民主党を分断する行為は、本予算の成立を危うくすることである。国民生活に重大な支障を来たすことは望むわけがない。予算内容が良いとか悪いとか評論している時間は過ぎた。兎に角通過させる必要がある、と小沢は判断しているのだろう。

そういう意味を込めて、民主党内の亀裂ではなく、挙党一致を延々と主張しているわけである。民主党与党政権が国会運営で行き詰らないように腐心しているだけのことだ。故に、明日の両院議員総会も明後日の党大会も、小沢一郎から何らかの指示が出ることはない。

勿論、小沢の意志に関わらず両日のどちらかで菅直人の政権運営に異論が噴出し、収拾がつかなくなる可能性がないとは言えない。実はこれが意外と厄介な問題を惹き起こすような気がする。筆者は、この二つの重要な場、及び千葉で行われる地方代表との大会は多少揉めても収拾がつかないような事態にならないことを祈っている。

こういう書き方をすると、早とちりの人が、菅直人の政権を容認するのか!と騒ぐが、じっくりと読んで欲しいものだ。(笑)

ここで民主党の内部分裂を明確にしてしまうと、国会が運営出来なくなる。それでは、小沢系が政権を取り戻したとして、同様に国会運営に支障が起きるのは明白だ。マスメディア無視で強行突破と云うのも与党政権としては選択し難いのだ。衆議院で予算が通過する見通しが立ってからでないと、菅直人を退陣させるのは難しいと見るのが妥当だろう。

仙谷、前原等がふてぶてしく構えているのも、その辺までは小沢が本気で怒らないことを知っているからだろう。菅直人の立場は仙谷や前原とは相当違うのが悩みだ。今や、菅の喉仏に仙谷の匕首が突きつけられている。菅直人は、実は立ち往生しているのだ。「前門の虎、後門の狼」状態なのだ。

仙谷がへそを曲げた所為か、検察審査会議決による弁護士による小沢起訴も足踏みしている。 今さら、12,13日に合わせて起訴という癒着関係を疑われるような行動を弁護士連中も実行したくはなだろう。官房長官兼法務大臣仙谷が動きを止めた為に、弁護士連中も梯子を外されるかも?と疑心暗鬼状態に陥っている。一生、倒壊する内閣の為に恩を売っても、見返りがないどころか、法曹人生に汚点を残すリスクは背負いたくないだろう。

地検特捜部の資料だけで、起訴状を書く事はマトモナ弁護士なら相当辛い作業だ。悪意の国策捜査であり、プロの検察が起訴状を書けないと判断した小沢一郎の被疑事実を弁護士が「あらたな新事実無し」に書くことは、法律上相当に困難なことだ。国選専門の無能弁護士なら、ヤケクソで起訴状を書くだろうが、いっぱしのキャリアを持つ弁護士にとって「公訴棄却」など、夢にも見たくないのが本音と云うものだ。

小沢一郎の政倫審出席も岡田のところで糞詰まりをみせている。岡田が「出ろ」と言えば、小沢は「国会が始まったら出るよ」、となり、岡田にその先の道筋が見えている様子もない。現実の政倫審委員会のメンバーを取り替えるなど、マスメディアの嘘で、そんな事は規約上無理である。つまり、議決さえも覚束ないのだ。

マスメディアは「強制起訴」されたら、離党勧告だ、除籍だと息まいているが、岡田にも菅直人にも仙谷にも、そんなことが言えるわけもない。

以上の流れは、朝日、読売、毎日、時事が創作したストーリーである。だんだん日本のマスメディアは検察で出世している大鶴や佐久間に似てきた、類は類を呼ぶものだ。

結論ではないが、菅直人にとって小沢一郎は刺し違えても価値のある存在と云う事だ。そして小沢一郎にとって菅直人は相手にしてはいけない存在と云う事になる。

実は小沢が怖れるのは「半狂乱解散」だと思う。明らかに失点だらけの解散は民主党の命取りだ。半減以上の惨状を見せることになり、自民、民主、公明、みんな。それに少数政党が顔を出す、政治的大混乱が起きるに違いないのだ。

筆者の好みから行くと、とても面白そうだ。しかし、小沢にとっては苦々しい政治的局面になる。政党政治の混乱は「普通の国」から遠ざかるし、米国の支配など、既存権力の力を増加させるだけで、小沢の政治理念実現とはかけ離れた政局が現れる事になる。

極めて面白くない菅政権が当面続く按配だが、致し方ないだろう。ただ、小沢が引っ込んだわけではない。菅如きを潰すに造作はないが、今は時期が悪過ぎると読んでのだろう。

筆者は妄想と言われかねないが、ついでに書いておく。菅直人の内閣改造で、原口や樽床や小沢系議員の閣僚登用も充分あると見ている。立場は変えないが、挙党一致だけは実現する姿を見せる可能性は充分にある。これは菅の小沢系議員切り崩しではなく、切羽詰まって旧トロイカにSOSを出したような内閣改造だ。この場合、鳩山か輿石を通して、菅は小沢に仁義を切る事になるだろう。

その先は、まだ予想もつかない。妄想の妄想を書いても意味はないだろう。否、この時点でも「妄想だ~」と叫ぶ人が多数存在しそうである。(笑)オヤスミなさい!


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