世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

余命1年以内を宣告された民主党衆議院議員 彼らは余命を如何に過ごすのか

2012年07月10日 | 日記
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余命1年以内を宣告された民主党衆議院議員 彼らは余命を如何に過ごすのか

 民主党政権は、保守から左翼、そして今や右翼政権へと、年ごとにイデオロギーをチェンジする(笑)、異様に器用な政党である。この先1年も政権を握らせておいたら、今度は政治家抜き、政党抜きの官僚独裁・無政府政治になるやもしれない(笑)。実に恐ろしき政治集団である。09年の第45回衆議院総選挙に地滑り的勝利をおさめた民主党は308議席の衆議院議員を獲得したのだから、始末に困る。今、小沢と鳩山が前門の虎、後門の狼となり奮戦しているが、あの大勝の副作用は相当のものである。

 官僚独裁・無政府政治と似たような状況は、欧州での第二次世界大戦の勃発により、日本も国家総動員法を成立させ、大政翼賛会と云う奇妙奇天烈な政党なき世界に突入し、日米開戦にあいなるわけだ。この時、この大政翼賛会の事務局的作業を一手に引き受けたのが内務省を中心とする霞が関官僚組織であり、実際にレジュメを作り、会議を誘導し、論点整理を通じて、結果的には、官僚主導(軍人も含む)の政治が行われた。形こそ異なるようだが、実態は国家総動員状態と民自公大連立という翼賛体制になりつつある。

 大政翼賛会と云う政党の存在を会派レベルに留めおき、右翼も左翼もごっちゃにして、民意などは完全無視で、みんなで渡ろう、難局をと云うオフレの世界である。日本陸軍が良いの悪いのより、遥かにファシズムに陥りやすい政治体制になりつつあると言っても過言ではない。この問題を深追いするとコラムではなくなるのでやめておくが、野田は知ってか知らずか、国家総動員が必要だと思い込んでいる節がある。驚くほどの危険人物だ。さしずめ、今から起きる開戦は、日中戦争と云うことになる。まぁこれも触れない事にしよう(笑)。

 小沢曰く「勝ちすぎだ」の意味が最近になって、つくづく理解できる。有象無象までが政権与党の議員になってしまったのだ。おそらく、小沢の目に適わなかった、どうでもいい候補者も数多く当選したことを窺わせる。余計な当選者である有象無象は、超目先の利益に敏感で、100万円で簡単に方向転換してしま日和見者を抱えてしまった、という危惧を抱いた言葉であったろう。また、民主・社民・国民の所属衆議院議員の総数が320議席となり、国会における絶対多数に達した事により、慢心病が議員に蔓延、「国民の生活が第一」の政治理念が等閑にされる危険を感じたと云うことなのだろう。

 残念ながら、小沢の心配は、杞憂ではなかった事が証明されてしまった。もう民主党と云う政党の残余の余地は殆どないだろう。有象無象の日和見議員の多くは、既に自分の議員生活が余命1年以内を覚悟しているに違いない。おそらく、週末選挙区に戻る度に言い訳三昧と云うことだが、有象無象議員の胆力が継続性を持つ筈もない。選択は、彼らが小沢新党に身を寄せるか、間違いなく落選すると踏んで、就職先でも探すか、公認料及び選挙資金をポケットに入れ、節約選挙をし、行きがけの駄賃にするか、その程度の事である。

 NHKの日曜討論会に出演の小沢一郎が「まだ民主党を離党したいという人もいる」 と、相当強気な発言をしたが、その感触は政局の鬼には判るのであろう。姫井議員が小沢新党入党を決めたようだが、参議院審議を通じて、民主党参議院議員の離党者は最低でも3人出てくると云う有力情報もある。その上、小沢・鳩山がチョロリと野田と輿石牽制球で会談を見せつけたが、さにあらず、別途打ち合わせがなされているが、言わぬが花である(笑)。そんな臭いを嗅ぎつけたクーデター飲酒党政権は、泥縄の以上の醜態で、鳩山さんの党員資格停止は半分にね!と言い出した。これって、公党のやることかね?8、9割壊れた政党の姿そのものだ。

 おそらく、民主党は後5~60人の離党者を生みそうな按配になってきた。愉しくてしょうがない日々が続いている。マスメディアの「小沢新党支持拡がらず」と真逆な支持が拡大している事は、完全な事実である。第二経団連構想も徐々に進捗している。小沢新党が結果的に100人超政党になるか、その辺は定かではない。別途新党としてスタートする可能性もある。「友愛党」「減税日本」「愛知維新党」「新党大地・真民主」等々の形で始まるかもしれないが、常に連立含みは確実だ。

 このような動きに苛立っているのが、経団連の米倉だ。朝日新聞は以下のように報じている。
 
≪ 経団連会長、小沢氏新会派名に苦言 「中身伴わないと」
 経団連の米倉弘昌会長は9日の記者会見で、民主党から除名処分になった小沢一郎元代表らの新会派「国民の生活が第一」に苦言を呈した。「(会派名は)中身が伴っていないといけない。増税反対、脱原発だけではなく、財政再建、成長についての政策を示さないと。党首にそうした政策まで一任するとは、どういう人たちの集合なのか」と、厳しく指摘した。
 民主党分裂後の政治運営については、与党が衆院で過半数割れしていない現状を踏まえ、米倉会長は「野田政権が重要な山積する政策課題に全力投球できる状況になった」と、前向きな見方を示した。≫(朝日新聞)

 同じ会見で米倉は小沢新党について「広がるとは思っていない」、「単に増税反対、脱原発だけでなく、国としていかに財政健全化、成長を達成するか、きちんと考えなければならない」、「与野党が政党を超えて、いろいろ協議できる体制が必要だ」、「大連立ではなく、政策や課題ごとの連携もあり得る」等々、我田引水、神様になったつもりか、天の声を発している。だから、外需経団連なんてのは、もう我が国のメジャーではなくなっていると云うこと。外需産業がマイナー産業になる、構造改革なくして、経済の活性化はもう無理。

 正直、官僚と米国一任の民主、自民は当事者能力を失っている。連合傘下の電機連合も「小沢新党支持せず」なんて言っているが、そもそも連合なんて、電事連・官公労の御用組合。とても労働者の団体ではなくなっているわけだから、経団連と同じ穴の狢である。オマエらの団体は支持せずとも、女房子供は支持するかもしれないぞ。なにせ、小沢の場合「反原発」もあるからな(笑)。たしかに、小沢戦術にもワンフレーズ作戦が組み込まれているが、本当に取り組む公約の簡素化は罪ではない。野田の巧言令色とは雲泥の差である。0増5減で野田の選挙区がなくなったら大笑いだね。筆者のささやかな愉しみだ。明日11日は、小沢新党の設立総会、名前はどうなるのかも愉しみですね。それでは皆様、オヤスミナサイ!

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