世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

野田総理の挙党一致内閣の顔ぶれ 愉しみは安住の粗相と小宮山の無能

2011年09月03日 | 日記
日本人が知らないアメリカの本音
藤井 厳喜
PHP研究所

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野田総理の挙党一致内閣の顔ぶれ 愉しみは安住の粗相と小宮山の無能


なんとも表現のしようのない内閣が誕生した。野次馬的興味は安住淳と小宮山洋子が予算委員会等々で物議を醸す発言や無知蒙昧な発言をする心配と云うか愉しみくらいのものである。

マスメディアは自分達のポジションに都合の良い解釈を加えているが、どのようにでも取れる性格の内閣を野田佳彦は敢えて選択したと云うことだ。会見要旨や質疑おいても、二つの選択を残す発言に終始していたので、本心まで量ることは不可能な組閣だったと言える。

各グループに配慮した組閣であり、ベテランと次世代を優遇し、織り込んだと云うか、ごちゃ混ぜにした奇妙奇天烈なものだが、酷く難癖をつけるのも難しい組閣である。小沢一郎曰く「「いい構成ではないか。相当みんなに気を使っている」との評価のようなので、代表選での敗北にかかわらず、意に沿った組閣と云うことなのだろう。

特に野田政権においては政策は党主導の方向性を出しているので、そのトップに輿石が就任、参議院会長も兼務した時点で、小沢にとって満足のいく人事と云うことなのだろう。政調の前原に権限集中等と希望的解釈を加えているメディアもあるが、党内を纏めるだけで必死になるか、潰されるかのどちらかだろう。

また筆者の情緒的指向からして、仙谷由人、枝野幸男、岡田克也の出番がなくなった事は恭悦至極だ。考えてみると、玄葉、安住、小宮山、レンホー、細野らは、反小沢の主たる勢力とは言い難い雑魚だった。その意味で、罪一等を減ず、と云うのが輿石の主張だった。彼らまで排除することは「脱反小沢」の傾向が強く見え過ぎると云う事なのだろう。 少なくとも、「反小沢」の主軸であった「菅・仙谷・枝野・岡田」が気を配りながら排除された事は野田佳彦が、民主党政権の継続と次期総選挙に勝ち抜く態勢作りが急務と考えたからに違いない。

「菅・仙谷・枝野・岡田」によって主導された民主党では、すべての選挙に敗北するわけで、民主党が分裂しているどころか、2013年の総選挙で間違いなく野党になるのは自明だった。野田にしてみれば、民主党政権を堅持したい、しかしその為には小沢一郎の力を借りなければ到底無理と云うリアリティーな判断が強く作用したのだろう。

その辺は、細川元首相が読売のインタビューで答えを明示している。読売は勝手に「元代表が代表選で野田氏支持に回ることを期待したものとみられる。」と解釈、事実のように報じているが、それはないだろう。二股の鳩山由紀夫の罠に嵌りながら、野田と小沢は紳士協定を結んだのだろう。『どちらに軍配が上がっても、政権交代の意義を大切にし、挙党態勢で臨める政権に民主党を戻しましょう』と云う意志疎通が出来ていたと云うのが真実だろう。

≪ 細川元首相「野田、小沢両氏と3者会談した」
細川護煕元首相は2日、読売新聞社のインタビューに応じ、先の民主党代表選を巡り、野田首相と小沢一郎元代表を仲介して3者会談を行ったことを明らかにした。
 また、1994年に細川政権が導入した衆院小選挙区比例代表並立制度に関し、自民党一党支配を終える役割を果たした今、見直すべきだと明言した。 野田氏は93年に、細川氏が結成した日本新党から衆院に初当選している。3者会談は、小沢元代表、野田氏双方から「同じ党にいるのに、話もしたことがない」との話を聞いた細川氏が、「顔合わせぐらいはした方がいい」と設定した。細川氏はインタビューで、「百数十人いる小沢氏のグループを抜きにして、民主党は動かない」と語っており、元代表が代表選で野田氏支持に回ることを期待したものとみられる。≫(読売新聞)

「野田-岡田-仙谷ライン」は厳然と生きていると云う主張もあるが、グループの長でもなく、党幹部でもなく、内閣にも入っていない仙谷と岡田に何が出来ると云うのだ。そんな能力や器量があったら、こんな与党政権を晒す筈がないだろう。産経新聞と読売新聞が悔し紛れの解釈を加えているようだが、野党自民党そのものと云うことだ。朝日はだんまりを決め込んでいる。(笑)

野田政権の性格は、今現に見せられた政治家によって政治が進むわけで、権謀術策と云うもの、権力を掌握して出来る詐術であり、岡田、仙谷へのマスメディアの買い被りに過ぎないのだ。早晩消えてゆく仙谷であり、岡田もタダの一政治家と云う扱いにいずれなるだろう。あまり杞憂に捉われることはない。

すべてはこれからだが、野田総理を日本新党とか政経塾とかの括りで共通項を求めた解釈をすると、間抜けな政治評論になりそうな按配だ。結構面倒な政治家のようだ。重要な観察視点は、小沢一郎との距離感だろう。つかず離れず、無視せず同調せずが出来るかどうかではないだろうか。おそらく半年後、野田政権は現時点の内閣と様相を変えているような気がする。小沢の新党結成は遠のいたと云うか、9割方消滅した様相は個人的には少し寂しい。


それでも「日本は死なない」これだけの理由──なぜ欧米にできないことができるのか
増田 悦佐
講談社


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