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●『松下竜一未刊行著作集1/かもめ来るころ』読了(5/8)

2009年01月13日 07時30分48秒 | Weblog
【梶原得三郎・新木安利編、『松下竜一未刊行著作集1/かもめ来るころ』
『生存権の変質』(p.147)。「国立岡山療養所の重症結核患者朝日茂氏・・・厚生大臣を相手取って訴えた〈朝日訴訟〉・・・」(p.147)

『タタカイは一篇の笑い物』(p.160)。「荒野の七人」による訴訟ものの一編。「「あんた〈笑い物〉を書くんが似おうちょるごたる」。笑い物! ああ、その一語こそ啓示となった。ユーモア物などと上品ぶらぬ、何やらナマナマしき語感が滅法私の気を引いた・・・豊前火力建設反対運動の中に、この笑い物の精神が馥郁 (ふくいく) と醸成されはじめていた・・・原告わずかに七名、弁護士からも見放されて本人訴訟で建設阻止請求という至難な裁判に取り組む我らの姿は、外見上いたく悲愴とみえるらしいのだが、どっこい、この七原告の楽天ぶりときたら呆れるほどである。」(p.160)。「法第何条という文言は一行も出てこぬ」すごい準備書面。裁判長に「適当な法律をみはからって適用」してもらおうという前代未聞のもの。裁判所書記官は、呆れて絶句したらしい。「あはは、負けた、負けた」の一審判決時の旗へ。
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