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●安心な新「安全神話」: 「万が一事故が起きた場合は関係法令に基づき、政府が責任を持って対処する」

2014年10月12日 00時00分13秒 | Weblog


東京新聞の社説【原発再稼働 御嶽噴火は新たな教訓】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014100602000139.html)。
nikkan-gendaiの記事【「火山には登るな」 火山学者がつぶやいた“正論”の真意】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/153865)。

 「火山は、いつ、どこで、どんな噴火を起こすか分からない-。御嶽山は教えている。巨大噴火は予知できると、火山群近くにある川内原発の再稼働を急ぐのは、科学的に正しいことなのだろうか・・・・・・「万が一事故が起きた場合は関係法令に基づき、政府が責任を持って対処する」」、「もっともだ。できないものはできない。火山研究にも限界はあるのに、安倍政権は「予知は可能」という前提で、火山が近くにある川内原発を再稼働しようとしている。井村准教授の思いは、政治家には届きそうもない」。

 九電は、「影響は少なく、衛星利用測位システム(GPS)で火山周辺の地殻変動を監視すれば巨大噴火は予知できると主張。危険と分かれば原発の運転を止め、核燃料を緊急搬出すると説明」していますし、菅官房長官は御嶽山の水蒸気爆発も川内原発再稼働に「全く影響はない」と言い切っています。
 アベ様や九電、原子力「ムラ寄生」委員会の新「安全神話」です。東京電力原発人災の反省など一切ありません。日本には原発を建設・稼働して良い場所などどこにも無いというのに・・・・・・。道義的にも、輸出などしてはいけないというのに。福島を無責任に放置しているにもかかわらず、アベ様のどの口が「政府が責任を持って対処する」なんて言えるのだろう? 「安倍晋三首相は先日の所信表明で「(規制委の)科学的・技術的な判断を尊重し再稼働を進めます」と、原発回帰を宣言」しましたが、原子力「ムラ寄生」委員会の「科学的・技術的な判断」って、冗談としか思えません。

   『●火山の巨大噴火時の緊急核燃料輸送に何時間、何日間?
                                 答えは「2年以上」!
   『●九州電力川内原発を再稼働させてはイケナイ:
               何のための専門家会合? 市民の意見提出??
   『●御岳山噴火は水蒸気爆発なので予測不可・・・
         川内原発再稼働「影響せず」、でOKですか?


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014100602000139.html

【社説】
原発再稼働 御嶽噴火は新たな教訓
2014年10月6日

 火山は、いつ、どこで、どんな噴火を起こすか分からない-。御嶽山は教えている。巨大噴火は予知できると、火山群近くにある川内原発の再稼働を急ぐのは、科学的に正しいことなのだろうか

 九州電力川内原発が新たな規制基準に「適合」と判断された後、地元の薩摩川内市長と鹿児島県知事は、政府から経済産業相名の文書をそれぞれ受け取った。

 「万が一事故が起きた場合は関係法令に基づき、政府が責任を持って対処する

 だが、どのような事故を想定し、具体的に何ができるのかは定かでない。

 むろん原発事故は、電力会社や自治体の手に負えるものではない。だが、政府の力も到底及ばないことを福島の事故は教えている。原状回復や補償はおろか、後始末さえままならない。原発事故の責任を負える者など、この世には存在しない万が一にも、あってはならない事故なのである

 川内原発再稼働のハードルは、地元合意を残すのみだとされている。周辺住民へ安心をアピールするためとしか思えない。

 ところが地元や周辺住民は、白煙を上げる御嶽山と、噴火被害の甚大さを知って、新たな不安を募らせているのではないか。

 川内原発は火山の群れの中にある。九電も原発の半径百六十キロ以内に、将来、噴火活動の可能性が否定できない火山が十四あると認めている

 原子力規制委員会は御嶽の噴火後も「巨大噴火は平均九万年に一度。今回より大規模な噴火に遭っても原発に影響はない。噴火の予兆は監視しており、対処はできる」との考えを変えてはいない。

 「巨大噴火の予知は今の研究レベルでは不可能」とする火山噴火予知連絡会の見解と食い違う。

 かつて御嶽は活動を終えた死火山と考えられていた。有史以来の噴火が起きたのは一九七九年。つい最近と言っていい。今回も新しいタイプの水蒸気爆発という。

 三年前に噴火した霧島連山・新燃岳の場合、前兆はあったが正確には予知できなかった。地震同様、火山や噴火の正体を、科学はまだまだとらえてはいない。

 安倍晋三首相は先日の所信表明で「(規制委の)科学的・技術的な判断を尊重し再稼働を進めます」と、原発回帰を宣言した。

 規制委の判定は十分科学的だと言えるのか。川内原発の適合をより多くの見地から見直す方が、科学的だと言えるのではないか。
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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/153865

「火山には登るな」 火山学者がつぶやいた“正論”の真意
2014年10月5日 

     (噴煙を上げる御嶽山/(C)AP)

 火山学者の「正論」が反響を呼んでいる。

 鹿児島大の井村隆介准教授が1日付の自身のツイッターに、「御嶽山噴火」の取材に来た記者とのやりとりを掲載した。


<記者「二度と被害を出さないようどうすべきでしょうか?」

 私「火山に登らないことですね」


 記者「え?」

 私「今回のような噴火は防げない。原因は運が悪かったとしか言えないと思う。それを避けるためには、火山には登らないことですね」


 記者「……」>


 学者らしからぬ率直なコメントが、ネット上で「正論だ」と評判になっているのだ。リツイートはすでに6000を超えている(4日現在)。


研究にも限界

 もちろん、これはやりとりの一部。実際には、噴火の経緯や予知のあり方について、30分ほど取材を受けた。予知の限界について話していたが、最後に上記のような質問が記者から出たという。井村准教授に“真意”を聞いてみた。

   「私も火山に登ります。単純に<登るな>と言っているわけでは
    ありません。リスクゼロにしたければ、登らない方がいいという
    意味合いで、そう答えたのです」

   「今回の噴火では、傾斜変動が数分前に見られました。これをすぐに
    登山者に伝えるシステムができたとしても、逃げ切ることは到底できず、
    身構えることしかできない。シェルターがあっても、自動車のような
    大きさの噴石は防ぎようがありません。今回の御嶽山のように噴火の
    時期や時間が悪ければ、悲劇は避けられないと思います。活火山の
    登山には噴火のリスクがあるということを伝えたかったのです」

   「もうひとつには、私たちが火山を理解するのには限界があるのに、
    世の中の風潮として、お金をかけて性能を上げれば何とかなる
    という考え方があることに警鐘を鳴らしたかったのです。できないものは
    できない。それを知ってもらうことも大切だと思っています」

 もっともだ。できないものはできない火山研究にも限界はあるのに、安倍政権は「予知は可能」という前提で、火山が近くにある川内原発を再稼働しようとしている。井村准教授の思いは、政治家には届きそうもない。
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