あべちゃんの写楽生活

撮ることが楽しいのか、楽しいから撮るのか

行ってきましたパリ撮影旅行 8

2015年02月10日 00時51分09秒 | 写真

 

「トイレに・・・・・・・の巻」

  

朝、私はメトロの路線図とにらめっこしていた。

これから行くベルサイユへはどこの駅から乗ったらよいか、どの路線

に乗らなければならないか、調べるためだ。

「駅は・・・アルマ橋駅か」

「路線は・・・・終着駅か、ラッキー。」

私は出かける準備をした。

ちなみに、メトロは日本語で「地下鉄」と訳されているが、実際、地下を

走っているのはパリ市内だけで、市外に出ると地上に出て、普通の電車になる。

  

ベルサイユ宮殿はパリ市内にはなくて、パリの南西約20キロくらいの町、

ベルサイユにある。

だから、旅行代理店のツアーではオプション扱いされることが多い。

せっかく海外旅行をするのだから、1万円プラスくらいでベルサイユ宮殿が

みれるのだったらと、みんな気軽に払ってしまうが、実際、電車でいくと

合計でも1000円くらいですむのだ。

代理店のドル箱オプションだ。

  

アルマ橋駅はホテルから近かったので、歩いていくことにした。

橋のたもとに入り口がある。私は地下へおりていった。

「そうだ、電車に乗る前にトイレに入っていくか」

わたしはトイレに入った。

すると、私を呼び止める声が・・・

「えー!トイレに人が・・・・住んでいる!」

そこには、事務所のようなものがあり、テレビや椅子、テーブルなどがあった。

私をおばちゃんが手招きしていた。

  

早口で、よくわからない。

「・・・・・・ボックス?」

大か小ってことか?めんどくさいので「ボックス」と答えた。

「〇〇フラン」とおばちゃんが答えた。

「えっ!有料なの?」

「おばちゃんは、料金徴収人?」

  

しかたなく料金を払い、トイレを使ったあと、また呼び止められた。

手にはタオルを持っている。

日本のような蒸したおしぼりでもなく、使い捨てタオルでもなく、私より前に

だれが使ったかわからないような、湿ったタオルだ。

さすがにこれは遠慮した。

  

電車がきて乗車した。ベルサイユ行きだから楽だ、終点までいけばよい。

車内はガラガラだ。

途中の駅から黒人の青年が乗車してきた。

なぜか、ガラガラなのに私の隣に座った。

我々日本人は自分たちを「どちらかというと白人に近い」と誤解してるのではないか。

彼ら西洋人の認識では「黒人と同じ」というものかもしれない。

  

電車はベルサイユ駅に着いた。ここで失敗をしてしまった。迷ったのだ。

「ベルサイユでベルサイユ宮殿がわからないなんて、どれだけまぬけなの」って感じ

だが、わからないときは、わからないのだ。

  

しかたなく町の人に聞くことにした。

秘密兵器「こまった時の文例集」を使おう。

「・・・・~は、どこですか?・・・・・・ウェラ・・・・」だな。

よし。

「・・・・・・・・・ベルサイユ?」

町の人に尋ねた。町の人はあたりまえのように答えてくれた。

よし、通じたぜ!でも、なんて言ったんだ?

「・・・・・・・・・・」わからん。

町の人はフランス語で尋ねられたから、フランス語で答えた。

でも、その意味がわからなかったら(ヒヤリングできなければ)・・・意味がない。

わかったこと・・・・・こまった時の文例集はつかえない。

 

これは自分で探すしかない。

そう思って、また町を動きまわった。

しばらくすると、開けたところに出た。かなり、広い。ここだ、間違いない。

しかし、柵があって中に入れない。入り口はどこだ?

やっとのことで案内板をみつけた。入り口は正反対の位置にあった。

東京ドーム半周分くらい歩いた。

なんと、入り口は駅の正面だった。

  

私は入り口から前庭を通り、建物入り口へと向かった。

入り口には、いろいろな金額のチケットがあり、どれを買ったらよいかわからない。

「とりあえず、高ければ問題ないだろう」

私は一番高いチケットを買った。

  

さすがにベルサイユ宮殿は部屋が多く、説明がないとわけがわからない。

「わたしも団体客です」作戦をとることにした。

部屋の説明を聞くときは、団体客の後ろにいき、日本人のツアーガイドの

説明をきき、終わったら離れる。これの繰り返しだ。

  

ベルサイユ宮殿はおもしろい建物だ。廊下がない。

部屋の出入り口をすべて同じ場所にして、そこを廊下としている。

部屋の一部が廊下というわけだ。全ての部屋を通らないと、目的の部屋にいけない。

  

ベルサイユ宮殿のメインイベント、鏡の間にきた。「間」といっても大きな廊下だ。

それにしても人が多い。撮影するだけでも大変だ、細かいことなど何もできない。

とりあえず、フィルムを交換して、撮影の準備にとりかかった・・・・・が、

予備のフィルムがどうしても見つからない。どうやら、忘れてきてしまったようだ。

どうする?ここまできて鏡の間の写真なし、というのは悔やみきれないぞ。

  

よし、現地調達だ。

私は、案内板で売店をさがした。

「よし、あった!」

私は売店にむかった。しかしカーテンが閉まっていた。昼休みだった。

「まったく、午後は何時からだよ・・・」

看板をみるとPM2:00だった。どーする2時間もあるよ。

  

私は庭を見ることにした。

実は、庭は始めから予定に入れていなかった。

皇居くらい広いところを全て見るのは、時間的にむりだったのだ。

しかし、予定外のことがあり、庭を散策することになった。

  

* 2015年 追記

   トイレの個室にはセンサーがついており、扉の開け閉めで人数をカウントしてました。

   「不用意に何回も扉を開閉するな」と個室の扉に張り紙がしてありました。

   今はどうか、わかりません。

   ベルサイユ宮殿のチケットには、自由に見れるエリア限定、ガイド付きじゃないと

   見れないエリア込み、という分類があったようです。