べってぃのぱっしょん

ビビッとくると「パッション感じた」と言ってしまいます。平たく言えば、好きな物の寄せ集めデス。

『生きていく日々』

2008-10-14 22:59:12 | 中華圏映画
アン・ホイ監督の新作。
夫に先立たれ、スーパーで働きながら女手一つで息子を育てる女性と、同じアパートに引っ越してきた孤独な老女の交流を中心に、都市での生活を描いてました。
この映画の脚本は学生が自分の日常を元に書いたものだそうで、監督は「何もストーリーがない」ところに惹かれたとのこと。
あまりに明るい話ではないので編集段階でちょっとナーバスになったとか、香港での興行も不安だったけど、好意的に受け止めてくれる観客が多くて好評だったとか言うので「どんな暗い話なんだ!」と思いましたが、私が見た限りはそれほどまではなかったなぁ。
確かに都市における人間関係の希薄さ、孤独を感じはするものの、主人公のおせっかいとも取られかねない親切を警戒気味だった老女が、次第に心を開いていく様子はむしろ微笑ましかったです。

そうそう。
朝一の上映で入場の列に並んでしばらく経った頃、エレベーターが開く音と同時に明るい女性の話し声が聞こえてきました。
それも英語。
もしかして・・・と思っていたら、それがアン・ホイ監督でした。
上映後に一緒のエレベーターに乗り合わせた時も英語のできる観客と気さくにお話されてました。
とある本で、シュウ・ケイ監督が「彼女が10歳若かったら結婚したかった」と言っていたという話を読んだことがありますが、何だかそれが分かるような気がします。
大人の女性だけど可愛らしいとさえ感じてしまうし、周りの人が自然と笑顔になる雰囲気を持った方だなと思いました。

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