「見知らぬ乗客(Strangers on a Train)」。
原題の“Strangers”はガイとブルーノの事と思いますが、映画には彼ら以外の乗客も出て来るんですよね。ちょっと思い出してみましょうか。
未見の方には“ネタバレ注意”です。
ブルーノがミリアムを殺害した頃、ガイは列車に乗っていて、或る人物と会話を交わしています。デラウェア工科大学の、確かコリンズ教授。後にこの人はガイのアリバイの有力な証人になるはずだったのですが、パーティー帰りだった為に残念な結果になってしまいました。
ブルーノがライターを事件現場に置きに行こうと列車に乗った時、途中で彼に煙草の火を借りる人物が出てきます。ブルーノはヘビー・スモーカーで、その時もガイのライターで自分の煙草に火を点けたんですが、隣の男性から『火を・・』と頼まれた時には、一瞬、間を置いて、ライターはポケットにしまい、別のポケットからマッチを出して件(くだん)の男性の煙草に火を点けてあげました。勿論、ライターを見られて、後々でっちあげの障害になったら困ると考えたからですが、ブルーノの悪魔のような細心さがあらわれた印象的なシーンでした。
最後は、事件が解決してアンとガイが列車に乗っているシーンです。向かいで新聞を読んでいた男性が、ガイの顔を知っていて、『ガイ・ヘインズさんですよね?』と声を掛けます。序盤のブルーノとの出会いが思い出され、ガイは無言でアンを伴って席を立ちます。男性は不可解そうな、不思議そうな顔。サスペンス・ドラマのオチにはよくあるユーモラスなシーンですね。
見知らぬ乗客、皆さんも気を付けましょう。^^
ついでに、乗客ではないその他の印象的な登場人物についても書いておきましょうか。
なんと言っても、最初に思い出すのはブルーノの母親ですね。一見なんの変哲もない普通の上品な母親に見えたのですが。
趣味は絵画でした。見て頂戴とキャンバスの前に連れてこられたブルーノはゲラゲラ笑ってしまいます。観客には最後に見せられますが、その状況を文章にするとこんな感じでしょうか。
『・・・・!!』
あのショットは後(のち)の「サイコ」のラスト・シーンを思い出すほどショッキングなものでした。
ガイの奥さんミリアムも見た目と違う退廃的な言動が印象に残りました。殺されても仕方がないとはいいませんが、今作ではこれくらい同情をかわなさそうな被害者の方が都合がよかったんでしょうね。
ミリアムと同じく眼鏡をかけていたアンの妹バーバラ。演じたパトリシア・ヒッチコックは、その名の通り監督の娘さんです。 「見知らぬ乗客」以外にも、「舞台恐怖症 (1950)」や「サイコ (1960)」に出ていて、今年7月で82歳。元々テレビでの活躍が多い人だったようで、三人のお子さんは全て女の子。ヒッチコック監督の血の繋がった後継者はいないようです。
さてと、ここでvivajijiさん的展開をば。
“Strangers”ときたら、どうしても思い出す曲がありますよね。個人的には「エイリアン」を思い出す曲です。なんで~?という方は、私の「エイリアン」の紹介記事を読んで下さい。
原題の“Strangers”はガイとブルーノの事と思いますが、映画には彼ら以外の乗客も出て来るんですよね。ちょっと思い出してみましょうか。
未見の方には“ネタバレ注意”です。
ブルーノがミリアムを殺害した頃、ガイは列車に乗っていて、或る人物と会話を交わしています。デラウェア工科大学の、確かコリンズ教授。後にこの人はガイのアリバイの有力な証人になるはずだったのですが、パーティー帰りだった為に残念な結果になってしまいました。
ブルーノがライターを事件現場に置きに行こうと列車に乗った時、途中で彼に煙草の火を借りる人物が出てきます。ブルーノはヘビー・スモーカーで、その時もガイのライターで自分の煙草に火を点けたんですが、隣の男性から『火を・・』と頼まれた時には、一瞬、間を置いて、ライターはポケットにしまい、別のポケットからマッチを出して件(くだん)の男性の煙草に火を点けてあげました。勿論、ライターを見られて、後々でっちあげの障害になったら困ると考えたからですが、ブルーノの悪魔のような細心さがあらわれた印象的なシーンでした。
最後は、事件が解決してアンとガイが列車に乗っているシーンです。向かいで新聞を読んでいた男性が、ガイの顔を知っていて、『ガイ・ヘインズさんですよね?』と声を掛けます。序盤のブルーノとの出会いが思い出され、ガイは無言でアンを伴って席を立ちます。男性は不可解そうな、不思議そうな顔。サスペンス・ドラマのオチにはよくあるユーモラスなシーンですね。
見知らぬ乗客、皆さんも気を付けましょう。^^
ついでに、乗客ではないその他の印象的な登場人物についても書いておきましょうか。
なんと言っても、最初に思い出すのはブルーノの母親ですね。一見なんの変哲もない普通の上品な母親に見えたのですが。
趣味は絵画でした。見て頂戴とキャンバスの前に連れてこられたブルーノはゲラゲラ笑ってしまいます。観客には最後に見せられますが、その状況を文章にするとこんな感じでしょうか。
『・・・・!!』
あのショットは後(のち)の「サイコ」のラスト・シーンを思い出すほどショッキングなものでした。
ガイの奥さんミリアムも見た目と違う退廃的な言動が印象に残りました。殺されても仕方がないとはいいませんが、今作ではこれくらい同情をかわなさそうな被害者の方が都合がよかったんでしょうね。
ミリアムと同じく眼鏡をかけていたアンの妹バーバラ。演じたパトリシア・ヒッチコックは、その名の通り監督の娘さんです。 「見知らぬ乗客」以外にも、「舞台恐怖症 (1950)」や「サイコ (1960)」に出ていて、今年7月で82歳。元々テレビでの活躍が多い人だったようで、三人のお子さんは全て女の子。ヒッチコック監督の血の繋がった後継者はいないようです。
さてと、ここでvivajijiさん的展開をば。
“Strangers”ときたら、どうしても思い出す曲がありますよね。個人的には「エイリアン」を思い出す曲です。なんで~?という方は、私の「エイリアン」の紹介記事を読んで下さい。
ジョエル様、MDに確かほとんど保存のはず。
この曲はイントロしてからカッコよくてね。
ホッホー、十瑠さん的展開では(笑)
「エイリアン」とな。
ところでstrangerは見知らぬ人、仏語では
エトランゼね~。ウィ、ウィ。(^ ^)
フォリナー(foreigner)ってバンドもいたし。
55年の「見知らぬ人でなく」は観たいです。
誰も知らない未公開作品ですけど
「見知らぬ女(ひと)でなく」(87年)は
けっこう気に入った小品でしたが。
すみません、また連想はかどりましたね。
どちらも未見ですが、“人”のスタンリー・クレイマー作品はタイトルは覚えてました。
ホテイ様ですか!
顔つきからすると、オーソン“ホテイ”・ウェルズさんを彷彿と・・・。^^
おっと、勝手にブログをリンクしてました。
(確信犯ですけど)
そしたら面白くって一気に最後まで観てしまいました。見せ方が本当に上手いし、計算されつくしているんだなぁと今更ながら感動です。”今観るとありきたり”とか思っていた過去の自分が恥ずかしい!(記事にしていたけれど、酷い手抜きなのでTBは自重しておきます)
落としたライターを拾うのとテニスの試合の緊張感はたまりませんね。
母親の絵を見せるシーンでも、十瑠さんの記事を読んでいたのに『ビクゥ!』と心臓が跳ね上がりました(笑)
淀川さんの解説の豆知識も面白い!彼の解説はほとんど聞いたことがないので、印象に残っているものがあったら、また紹介してくれると嬉しいです。
ところで、”ブログDEロードショー”という”みんなで同じ作品を同じ頃に観る”企画があるんですが、今回第六回を終え、記事が続々とアップされてます。気が向いたらのぞいてみてくださいね~。
でも、どういうわけか宵乃さんの記事を見逃していた「ラブ・アクチュアリー」にはTBさせていただきますね。
>母親の絵を見せるシーンでも、十瑠さんの記事を読んでいたのに『ビクゥ!』と心臓が跳ね上がりました
ハハハ。いやそんなもんですよ。分かっているから、来るぞ来るぞと思ってるから、ドキンとするんですよ。上手い映画もそんな作り、多いですよ。
淀川長治さんとは一度、いや二度か、生でお逢いしたことがありましたし、子供の頃からテレビで十年くらいは解説を聞かせていただきましたので、そのうち、又なにか思い出したら書かせていただきます。