将棋おたくのつぶやき

主に将棋中心のブログです。

詰将棋のルール(書き捨て予定)

2012-09-30 15:45:48 | 将棋
 論理的思考が苦手な私なので、どこか間違えている気もしますが。

 「攻方最短」ルールは不要である

…ってよく言うんですが。そんなことないですよね。
 21玉に29香と打って、「玉方最長だ」と飛飛角角合。それを有効合にする見事な捨て駒乱舞。
 あるいは、全駒状態で相手をいたぶるようにじわじわ攻める。
 などなど。
 「攻方の手順は唯一だから」という意見もありますが、攻方手順の絶対性は作意にしか保証されません(だから変別がある)。
 論理的にも作意を一意にするためには攻方の手に制約が必要です。

 私のイメージとしては次の順に成立していったと思うんです。
1.詰将棋の目的
 作者が見せたい手順(作意)を解答者に伝える
2.作意についての約束=解答者が守るルール
 攻方は王手を続け、玉方は王手から逃げる
 玉方は最長手順で逃げる(同手数なら持ち駒が余らないように)
 攻方は最短手数で詰める
 上記により定まる手順を作意とする。
 ※例外:無駄合
3.作意を伝えるための約束=作者が守るルール
 変化手順は全て作意手数以下で詰むようにする(反する=不詰または変長)
 作意手順において、攻方は他の手順で詰ませられないようにする(反する=余詰)
 ※例外:以遠打

 ここまでが原則。しかし詰将棋という表現上やむをえない状況があり、時に解答者・作者への救済措置を検討する。
4.作者に関する救済
 軽微なものは許容…最終手余詰、打場所非限定、迂回手順、嫌がらせ不成など
 作品の価値を損なわなければ許容されることがある…変長など
 出題形式によっては許容されることもある…手余りなど
5.解答者に関する救済
 許容される…余詰解答のみ、不詰に気付かない(作品の瑕疵は解答者に責任を負わせない)
 程度により許容されることがある…作意を絞るのが難しい変別解、誤って迂回手順を答える

 いかがでしょうか。綿貫規約(http://onkotisin.org/tume/tumetop.htm さまより)は自分のイメージと同じなので、今更蛇足かもしれませんが。

いい詰将棋つづき

2012-09-30 15:45:48 | 将棋
 前回の続きです。

 曲のサビ、漫才のオチと一緒で、解答者にとって詰将棋の収束は作品の最後に出会う場所であるため、解後感を良くするために

・収束をまとめる

という技法が出現したのは歴史の必然かなと思います。
 逆に収束から逆算する作り方も。なので

・煙詰にする
・あぶりだしにする

はその中でも特に凝った収束の演出といえます。煙詰を「オチ」ととらえる考え方に感動した記憶があります。

 それ以外の技法は逆になかなか思いつかないところです。それが生み出されたら一つの発見ともいえます。

・収束をなくす

趣向手順のまま終わらせるという技法。「ボレロ」のラストのような感覚でしょうか。見事に主題が浮き上がってきます。あらゆる趣向にできる方法ではありませんが。

・ルールをかえる

漠然としていますが、例えば協力詰系にするなど。収束の変化紛れを考える必要がなく、作意手順を追ったまま解図を終えることができます。


 逆に詰将棋を深く鑑賞することで、他の分野をより深く鑑賞できないか?ということも興味深いところです。皆様もぜひ。