狐の日記帳

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『怨讐星域 III 約束の地』/梶尾真治

2017年10月15日 17時17分58秒 | 小説・本に関する日記



 昨日の夜は、梶尾真治の小説『怨讐星域 III 約束の地』を読んでいました。

 数年以内に太陽のフレアの膨張で地球はフレアに飲み込まれて滅亡するという予測が発表される。
 アメリカ大統領フレデリック・アジソンは3万人の選ばれた人達を率いて地球を脱出して世代間宇宙船で172光年離れた地球の環境に非常に似ている惑星へ旅立った、というニュースが全世界を駆け巡る。
 地球に残された人々は、フレデリック・アジソンが旅立った後に発明された転送装置を大規模に改良して量産し、超長距離の星間移転でフレデリック・アジソン達が目指す惑星「約束の地」へ脱出を図る。
 人類の約7割が星間移転で「約束の地」へ転送されたが、超長距離の移転であった為、成功したのはほんの一握りだった。
 過酷な見知らぬ未開の星で地球から移転してきた人達は生き残る為、一から文明を築き直すことになった。
 一方、世代間宇宙船「ノアズ・アーク」では172光年先の目的地「約束の地」を目指し、宇宙空間を進んでいた。
 「約束の地」に辿り着くのは何世代も経なければならない長い長い旅。
 「ノアズ・アーク」の中で暮らす人々の間では幾つかの細かい問題が発生していた。

 約束の地で数世代を経た人類は、かつての文明を取り戻しつつあった。
 いつか約束の地にやってくる自分達を裏切ったノアズ・アークの乗員達に復讐することで内部の結束を高めていた。
 しかし多くの人達はノアズ・アークが約束の地にやってくるのはもっともっと先のことだと思っていた。

 ノアズ・アークが約束の地に辿り着いた。
 しかし、約束の地に存在する唯一の島には知的生命体が存在するという情報が入り……。

 全3巻の『怨讐星域』の最終巻です。





 エピソードを積み重ねて長大な物語を語る形式となっています。

 (架空の)歴史を書き連ねるのではなく、ある時のある人物にスポットを当てて人の想いを描き出しています。
 個々の人々の思い出や想いを幾層にも重ねて大きな物語としてます。



 面白かったですよ。
 楽しめました。



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