昨日の夜は、小川一水の小説『天冥の標〈1〉―メニー・メニー・シープ』の下巻を読んでいました。
西暦2803年。
植民星メニー・メニー・シープは強権を振るう第21代植民地臨時総督ユレイン・クリューゲル3世の施政の下、入植300周年を迎えようとしていた。
ある日、セナーセー市の医者カドムは街に発生した謎の疫病を調査していると謎の怪物・イサリと出会う。
謎の疫病がウイルス性の感染病で感染源がイサリであることを突き止めたカドムは家に古くから伝わる抗ウイルス薬が疫病に有効であることに気がつき感染を食い止める。
が、その直後、臨時総督府にイサリを奪われてしまう。
植民地メニー・メニー・シープでは電力と軍事力を握る臨時総督ユレイン・クリューゲル3世の圧政に不満が高まっていた。
「海の一統」が治めるセナーセ市は臨時総督府との対決色を強め、各都市の医師達はネットワークを駆使して意見の集約を図る。
首都オリゲネスの植民地自治議会の議員エランカは、自由人の集団「恋人たち」と知りあうがその直後に「恋人たち」を制圧しようとする軍警の襲撃に巻き込まれてしまう。
万が一の事態に備え、セナーセ市の「海の一統」は総督府の封鎖線を突破して外洋に出て新天地を探索する探査船を送りだしたのだが……。
全10話完結予定のSFシリーズ『天冥の標』の第一話の下巻です。
打倒独裁者! みたいな単純なお話と見せかけてぐにゃっとお話を捻じ曲げてきた!
でもって第1話で魅力的なキャラクター達を惜しげもなく消費してしまう。
でもって怒涛の展開! 数多くの謎を残したまま第1話は終了。
お、面白い……。
続きが気になるので近々に『天冥の標2 救世群』を読んでみようと思っております。