狐の日記帳

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『愚者のエンドロール』/米澤穂信

2011年11月03日 18時00分25秒 | 小説・本に関する日記







 昨日の夜は、米澤穂信の小説『愚者のエンドロール』を読んでいました。
 「古典部シリーズ」の2冊目です。


 高校一年生の夏休み。
 古典部のメンバーは、2年F組の生徒が制作していて途中で頓挫した文化祭で上映する為のミステリー映画の結末探しを依頼される。
 映画の前半部を観て、ミステリー映画としての結末を推理する古典部のメンバー達は見事な結末を見つける事が出来るのか? 



 ミステリー読みには「○○に訊けよ! 訊いたら即解決ぢゃないか!」というツッコミがありますが、この作品もそう。
 ただ上手くブロックがかかっていて謎の核心部分を知る人物に謎の核心を訊けないようになっています。
 でもって何故謎の核心を知る人物にブロックがかかっているかが、鍵となっているので満足です。

 ただ嘘をついて人を動かす人が「人使いの達人」かなぁ?
 達人ならもっとエレガントに人を使うのではないのかなぁ?
 肝心要の人には単刀直入に切り込んだほうが話が早いと思うのですよ。
 実際、物凄い回り道をしています。
 あ、でも、主人公達に依頼主が真っ正直に依頼したら、お話は冒頭で終わっちゃうか。

 高校2年生でまだ「人使いの達人」の素質がある人に過ぎない、と考えればあの行動も(物語として)OKかな。 




 脚本の結末を推理するってお話でメタ的。
 高校生達が主人公の青春物語でもあります。
 面白かったですよ。



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