君子固より窮す、小人窮すればすなわち濫る。
論語の中で、とっても孔子らしい一節。孔子らしいというか、素の、孔丘仲尼らしい。
道を説けど、どこからも採用されない、哀れな浪人。
不遇のままに死んだ老人。
それが孔丘仲尼。
パーソナルな生涯では、全く浮かばれず、天を恨んでもよさそうな不遇の人生。
でも、「天を恨まず、人を咎めず」の言葉を残した。
君子だってそもそも窮している。この俺を見ろ。
でも、君子は窮しても乱れない。
小人は、窮したらすぐ取り乱すけどな。
「窮しても取り乱さない」自分に対する強烈な自負を見る。
この俺を見ろ、と行間に書いている。
論語の中でも大好きな一節。