七十二侯中第二侯「黄鶯睍皖(うぐいすなく)」は2月9日から2月13日までにあたります。
「黄鶯睍皖(うぐいすなく)」という漢字をデザインして書いてみました。
「ホーホケキョ」という美しいさえずりではなく、「チャッ チャッ」という鳴き方を「笹鳴き」というそうです。この時期のウグイスはまだこの笹鳴きですね。ともあれウグイスといえば春を象徴する鳥というイメージです。古くから「春告鳥(はるつげどり)」と呼ばれて親しまれていたのもうなずけます。
花札の2月の札には「梅に鶯」がデザインされていることになっていますが、実はあの絵はメジロだそうです。美しい鳴き声を聞いた人が、美しい羽色をしたメジロの声だろうと勘違いしたことからこうなっているという説が有力です。ウグイスはメジロに比べるとややくすんだ色合いです。
「ウグイス色」と呼ばれる色がありますが、本来のウグイスの色に基づいたオリーブグリーンといいますか、灰色がかった緑褐色を指す場合と、抹茶の色に似た柔らかな黄緑色をさす場合があるようです。前者は「ウグイス色」ですが、後者は「メジロ色」とでも呼ぶべきなのでしょう。これも花札と同様の取り違えから来ているようです。