CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

24-188「死と処女(おとめ)」(イギリス・フランス)

2024年06月26日 00時12分54秒 | イギリス映画
今夜は真実を

 独裁政権が崩壊した直後の南米某国。

 ある嵐の夜、ポーリナは夫ジェラルドの帰りをひとり待っていた。ようやく帰宅したジェラルドは、途中でタイヤがパンクし、通りすがりの親切な男の車で送ってもらったという。

 その男、ロベルトの声を聞いて、ポーリナは震え上がる。それは数十年前、拘束され目隠しされた彼女を何度も陵辱した男の声だった。

 過去の痛みと訣別するため、ポーリナは復讐を実行に移す。(「作品資料」より)


 ある嵐の夜に男女3人の間で繰り広げられる出来事を描いた心理サスペンス。

 1994年製作、日本では1995年に公開されたが、おそらく未見。

 本国公開30周年記念としてデジタルリマスター化され、そちらがリバイバル公開され初鑑賞。

 断崖絶壁近くの家に住むポーリナとジェラルドの夫婦。

 ポーリナは独裁政権時に受けた拷問でちょっとしたことに怯え、すぐに怒りを表したりして、精神が不安定になっている様子。

 そんな中、ジェラルドが偶然出会った医師のロベルトが家を訪れるが、彼の声を聞いたポーリナは、かつて自分を辱めた医師だと確信する。

 そしてロベルトを縛り上げ、罪を告白させようとする。

 嵐で電話も繋がらず、周囲には家もない一軒家の中で繰り広げられる応酬。

 序盤からポーリナがかなり精神不安定で疑い深くなっていることを表し、その後のロベルト拉致。

 果たしてポーリナの狂気なのか、ロベルトが本当に行ったのか。

 夫のジェラルドは何とかことを収めようとする。

 緊迫した状況の中で繰り広げられる攻防は面白かった。

 ロベルトは温和で誠実そうな感じで、全く身に覚えのないことだと言う。

 嵐で誰も来られず、近くには断崖。

 拳銃を撃っても誰にも聞こえず、断崖から突き落としてもすぐには判らなそう。

 ポーリナがただ狂気を見せているだけなのか、本当にロベルトが当の人物なのか。

 緊迫した状況で繰り広げられる展開で惹き込まれ、面白いサスペンスであった。

/5

監督:ロマン・ポランスキー

出演:シガニー・ウィーバー、ベン・キングズレー、スチュアート・ウィルソン

於:シネマート新宿

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