CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

24-183「男女残酷物語 サソリ決戦」(イタリア)

2024年06月21日 00時39分40秒 | イタリア映画
美的観点から言うと、この位置が最高だ

 慈善財団の幹部を務めるセイヤーは、その一方で女性に対する征服欲や加虐性を抱えていた。

 ある日彼はジャーナリストのメアリーを拉致して秘密のアジトに監禁し、肉体的・精神的凌辱の限りを尽くす。

 窮地に追い込まれたメアリーはおびえながらも果敢な姿勢でセイヤーの心の隙を突き、やがてセイヤーは弱音を吐きはじめる。(「作品資料」より)


 1969年製作、日本では未公開だった作品であるが、この度劇場初公開。

 慈善団体の幹部で、立派な紳士という印象のセイヤーであるが、彼には裏の顔がある。

 ある日、家に招いたジャーナリストのメアリーを拉致する。

 セイヤーは女性を捕らえては拷問し、殺害するという男であった。

 メアリーは何とかセイヤーを懐柔し、逃れようとする。

 果ては、それは病気だから治療してあげると言う。

 前半は、メアリーをセイヤーが奴隷のように扱い、恥辱を与える展開。

 果たしてメアリーはこの状況から脱することが出来るのか気になる。

 しかし、後半は打って変わっての展開になる。

 まるで、恋愛映画のようなシーンが続いていく。

 それも、恋愛初心者のような様相をセイヤーが見せ、それをメアリーがいなしていく。

 何となくメアリーが何かを企んでいる感じはするが、いったいこの話がどういう結末を迎えるのか気になる。

 ラスト、何が起こったのかよく判らなかったな。

 最初は陰鬱な話しかと思ったが、後半からポップで明るい雰囲気で物語が展開していく。

 当時流行っていたアバンギャルドな作風ということなのかな。

 序盤に登場するコールガールらしき女性に、財団の金を使い込んで馘になる男。

 話に関わるのかと思ったが、ほぼセイヤーとメアリーの話になっている。

 ラストになってようやく2人の関わりが判る。

 謳い文句曰く、ウルトラ・ポップ・アヴァンギャルド・セックス・スリラー。

 話としては興味深い作品であったな。

/5

監督:ピエロ・スキヴァザッパ

出演:フィリップ・ルロワ、ダグマー・ラッサンダー、ロレンツァ・グェッリエリ、バロ・ソレリ、マリア・クマニ・クアジモド、ミレッラ・パンフィーリ

於:新宿武蔵野館

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