CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

24-185「無名」(中国)

2024年06月23日 14時41分42秒 | 中国映画
詩を書くのと人を殺すのとどちらがいいのか

 中国・汪兆銘政権の政治保衛部に所属するフーは、中国共産党の秘密工作員だった男ジャンの身辺調査を行う。フーは中国国民党に転向するというジャンから共産党幹部の情報を聞き出すことに成功する。

 1941年、上海に駐在する日本軍スパイのトップ・渡部は、政治保衛部の主任となったフーやその上司タンと日本料理店で戦局について話す。

 フーの部下として働くイエは、友人ワンとともに諜報活動に従事していたが。(「作品資料」より)


 第二次世界大戦下の上海で繰り広げられる諜報合戦を描いたサスペンス・ノワール。

 この時代の中国を舞台にしたスパイものというのはよく見る。

 大概が日本に対するスパイ活動であるが、本作は日本軍のみならず、中国共産党、そして国民党それぞれが諜報活動を行っている中、お互いがそれを暴き出そうと動いている様が描かれる。

 国民党の政治保安部に所属するフーが、共産党員であったジャンを寝返らせることから物語は始まる。

 フーと上司のタン、そしてフーの配下で諜報活動をしているイエとワンは、日本軍のスパイ活動のトップである渡部とよく会っては情勢を話している。

 渡部は日本語、他の者たちは中国語で話すのだが、会話が成立しているんだな。

 国民党が共産党をあぶり出そうという話がメインのようである。

 やがて国民党の中に共産党のスパイがいるという噂が流れ、お互いを疑いながら、ことが進んでいく。

 クライマックスはガチンコの対決、アクションも繰り広げられる。

 渡部と唯一日本語で話すのが、イエ。

 終盤、イエが渡部に決定的な一言を日本語で放つのだが、これが聞き取れなかったな。

 どれほど衝撃的な言葉だったんだろうか。

 結局、誰かの思惑は成就したのか。

 ちょっと判り辛い部分もあったが、裏切りが交錯する展開で興味深い作品ではあった。

/5

監督:チェン・アル

出演:トニー・レオン、ワン・イーボー、ジョウ・シュン、ホアン・レイ、森博之、ダー・ポン、エリック・ワン、ジャン・シューイン、チャン・ジンイー

於:シネマート新宿

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