妄想ジャンキー。202x

あたし好きなもんは好きだし、強引に諦める術も知らない

『てるてる家族』15週 ラストダンスはあなたと。

2016-07-23 12:57:13 | 朝ドラ
BSプレミアム・朝ドラアンコールにて再放送中、2003年BK制作の『てるてる家族』
15週目の、まとめようにもまとまらないネタバレ感想レビュー。



大往生、旅立ち。

※テンションの上下が激しいのは私のせいじゃない。




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●歌劇の国の宝塚


宝塚音楽学校に無事入学を決めた冬子。
入学式にお母ちゃんは間に合わなかったけど、おばあちゃんは来てくれました。



写真の中の2人の笑顔がまぶしくて。
誰かの頼んだのかなとか。


そんな冬子の宝塚生活を覗いてみましょう。


本科生の足立京子に憧れる冬子。
(どうでもいいけどこのセット、梅田グランド劇場だろwww)

ですが、掃除を放り出して見惚れてしまい、京子さんご本人よりお叱りを受ける事に。


「いい?あなたたちは望まれてここに入ったわけじゃないのよ」
「あなたたちが望んでここに入ったんでしょ」



「同期の乱れはあなたの責任です」

委員であり総代でもある立川麻子さんも連帯責任。

早口言葉、発声練習、バレエレッスン……
おう、厳しいぜ……



●か…喜劇の国の岩田家


そんな厳しい環境で鍛え上げられる冬子なので、当然家でも変化が。
「おはようサンサンサーン」が定番だった朝寝坊冬ちゃん。

BEFORE:
8週

AFTEER:

「挨拶と笑顔も私らの制服やねん」

冬子……大きくなったんだねえ……

とはいえ冬子は冬子。
お疲れの様子に声をかけた秋子に対し、


「しんどいのも私らの制服やねん」

けったいな制服だなwww


そんな冬子がしゃきっとしてるのには理由がありました。

「入学式におばあちやん来てもろてん。恥ずかしい生徒にはなられへん」

清く正しく美しく。
純粋で素直な冬子が素敵です。
夢を持った10代のパワーってのは底知れぬものがありますね。


でもさwww
ローリーには声をかけてあげてwww




ほら、佐藤のじいちゃん言ってるwww
ローリー絶対ショック受けてるからwww




●冬子の青春


そんなローリーのことをこの青春真っ最中の2人が気づくはずもなく。



うーん、この距離がいい。

初恋の人と同居なんてドキドキなシチュエーションなんだけど、毎日ずっと顔を突き合わせるわけではなく。
夜にこっそり自室の窓と物干し台。



「風邪引くて」
「大丈夫や」
「気いつけや」
「うん」


少 女 漫 画 か ! !

キュンキュンするじゃないかこのやろう!!
つーかおまえらローリーのこと話題に出してやれよ!!
不憫すぎるだろ!!




●春子姉ちゃんのロマンス、その1


冬子はそんな感じで青春してるんですが、同じく春は春子姉ちゃんにも訪れていました。



春子を見つめるのは、同じ大学のアイスホッケー部の副部長、岡谷君。
(春子は大学2年、岡谷君は4年)

あるある。
体育館でもグラウンドでも何でもいいけど、部活の入れ替えのときにすれちがうのあるある。
「あっかわいい」「あっかっこいい」ってちょっと声かけあうのあるある。


何だ青春このやろう!!

しかし岡谷君、春子の攻略にはなかなか苦戦しているようで。
照子の目が離れたすきに春子を誘い出します。

トミ子さんが帰りたいオーラを出す中、歓談?をはじめます。

「あんまり楽しそうやない」
と岡谷君。

春子も春子で反論。


「楽しめば勝てるいうわけやないですから」

めげない岡谷君!


「だから君のスケートは子どもっぽいねん」
「だってスケートやってて楽しないのに、どうやってリンクの上で輝けるんや?フフッ」


うわあああ、煽ってる煽ってる。
岡谷君、春子を煽ってる。




さらにリンクの端っこから愛を叫ぶっていう。

……こやつ、モテない……




●秋子の理系力


春子、冬子がそれぞれ青春をしている最中。
秋子は、というと。



冬子の帽子を届ける係と見せかけて、絶賛リケジョ道をゆく。

ある日の電子レンジ即売会。
売り子さんは白木みのるさん。

都子さんに「電子レンジ」ってどうなってるの?と説明を求められて


「この中でお豆腐が明かりを浴びてくるくるくる来る回りますね。この遠心力がポイントです。
 さらに!お豆腐にしたらみんなに見られて『あら恥ずかし!』ってなもんですな。
 舞台で明かりを浴びた歌手か役者さんみたいなもんですね。
 それがなんとまあ気合も入りましてですね、お豆腐もグーッと熱なていきまんねやなあ!」


そこに秋子がカットイン。


「電子レンジは高周波の電波によってい映像や音やなくて、食べ物に熱を発生させるだけのことなんやもん」
 電波によって食べ物の中に含まれている水の分子を振動させんの。
 つまり冷電熱は食べ物を外側から熱くするけど、電波は食べ物を内側から熱くする。そやから焦げへん
 その電波はマグネトロンから出てるマイクロ波のことで、そやからアメリカではマイクロウェーブオーブン言うらしいですよ」


秋子……すごいな。


「何で豆腐が興奮すんの。アホらし」
「恥ずかし」



別な日。
何やら机に向かっている秋子が創っているのは……。



うそ発見器。
開発のヒントは大学の心理学科に進学した科学部の先輩が残したメモ。



うん?うん?

クオリティ高くねえ?!




●冬子の不穏ナレーション


先週から少しずつフラグがたっていたおばあちゃん。
どんどん食が細くなり、腹痛を訴え……

 

ついに冬子の不穏ナレーションが始まりました。

 
「この時はまだ誰も深刻に考えてはいませんでした」
「私はまだ何も知らずにいたのです」


華やかな宝塚の様子、春子や秋子、冬子の成長に挟まれるおばあちゃんの物語。

一度で病院で診てもらってくれ、と訴える照子や春男ですが。
おばあちゃんは頑なです。
おばあちゃんは鍼灸師、人の身体を見ることに関してはプロ。



でもばーちゃん、自己診断は危険だよ……




●ライスカレーの思い出


そんなばあちゃんに、数少ない同世代・佐藤さんが話を持ちかけました。
30代初めに夫(春男の父)を亡くしているのに、なぜ再婚をしなかったのか、と。


「男は簡単に死んでしまいますよって、それからはお金だけ信用するようにしましてん」

この簡単に死んでしまうってのは、単に体のことじゃなく社会的立場のこともあらわしている昭和10年代の頃の話。



「ぜいたくて何ですの?」から、話題は梅田の阪急百貨店のことに。
実は佐藤さんち所有のビル(大富豪だな!)と発覚し、ついついおばあちゃんも饒舌に。

語られたのはライスカレーの思い出でした。
今は亡き旦那さん。
肉か野菜かを切ってるだけだろうけど、このライスカレーを自慢していた旦那さん。
春男と滝子を連れて食べに行ったライスカレー。




春男じゃねえかwww
いや、お父ちゃんそっくりの春男が持ってきたのはカレーライス。

「これも食べられへんのんか」
「これが食べたない」


なんで急にカレーライスを持ってきたか?と聞かれ、佐藤さんとの話を立ち聞きしたと答える春男。


「いや~気色悪いことして」

ばあちゃん、それ言ったら身も蓋もない。

一度病院行ってくれとおばあちゃんを説得する春男。
その声に答えるようにバーちゃんは、春男のカレーライスを一口食べました。



嬉しそう。
美味しそう。
とってもお上品な食べかた。


おばあちゃんの『美味しい』は、工場長提案の酒種パン以来。
おばあちゃんは思い出を丁寧に味わっているのかもしれません。





●おばあちゃんが遠くへ行ってしまう日


病院に行ったおばあちゃん、そのまま入院と手術が決まりました。
開腹しても何もできない可能性もある。
それでもできるだけのことはしてほしい、と頼んだ春男

「俺言うたんや。間違うてるか」

春男のつぶやき。
辛い選択だよね、これは。



「子供らにはなんて言う?」
「ほんまのことはまだ言わんかてええやろ」


急な手術に呆然自失状態の春男。

「最近急に食が細くなったおばあちゃんがなぜか入院した」
病名が何なのかって表示されなくても、そこにおばあちゃんがいないってだけで、このあと辛い展開が待っているのが想像がつく。





●お見舞いに坊主を連れてくるタイプ


早起きしておばあちゃんのお見舞いにきた冬子。
早速つっこまれました。


「お坊さん病室に連れてきてどないしますね」

照子や春子の入院シーンにちょくちょく登場していたけど気がつかなかった……!
そういえばてるてる坊主って坊さんじゃないか…!!


そして久世さんとも再会。
久世さん、感無量。


「ほんまに困った子や」

おばあちゃん嬉しそう。




●春子姉ちゃんのロマンス、その2



「頼むわ、ちゃんと気持ち言いたいねん」

言ってたじゃん!
リンクの端っこで叫んでたじゃん!


「つーか練習しろよ」って春子姉ちゃん怒ってたんですが。


「待ってますから、練習行ってください」

……。

………。

春子おおお!!!!


国体のときの春子に惚れてた岡谷くん。
同じ大学にいると知って、キャンパス内で春子を探していたという岡谷君。


「あれからずっと気になってました」
「僕のこと?」


勘違いすんなアホぉ!!

岡谷君は春子抱えていた自分の限界を指摘します。
精神的な強さを鍛えたい春子にとっては、半ば渡りに綱。


「スケートを楽しんでやったらええねん」
「自分を楽しんだらええやん。スケートやなくてもええねん」


なんだ、いいこと言うじゃないか。

先週の夏子の「誰のために頑張るの?」もそうだったけど、順調にスケートに打ち込んでいた春子も問題を抱えてて。
多分その打開策は、恐らく秋子でしょう。
勝ち負けのない世界を心から楽しんでる。



「僕と付き合うてください」

で、岡谷君はどこの川に放り込めばいいですか?



●死を受容する


手術はしたけどどうにもできなかったおばあちゃん。
発見が遅かった、と。

診療室を閉じると話す春男。



「あのヨネさんちゅう人はな。しぶちんなんや。ケチなんや。
 そんな病気に大盤振る舞いして、あっさり命を差し出すそんなお人やあらへんね」


おばあちゃんと同世代、必死に話す佐藤さんにグッときた。

店を閉めたら承知しない、と。
看板降ろすようなことは承知しない、と。


「わし、そんなことされたら…わし困るんじゃ!」

佐藤さんの震える声。
春男の震える口元、そして静かに流す涙。


自分の母であるおばあちゃんが、あまりに多くの人を支えてきたこと。
自分もまた支えられてきたこと。
その母がもうすぐいなくなってしまう。
それを受け入れようと、でも受け入れたくない、とも。




●魔法の箱


目が覚めたヨネばあちゃん。
枕に抜け落ちた髪の毛1本、涎を拭くハンカチがリアル。


照子チューすんのかと思った。

 
「あれないと不便なんと違いますか?」
「夏子が見られるなあ」


照子が持ってきたのはテレビでした。

夏子のコマーシャル。
一度逃げてしまったけれど、でも向き合った。がんばった。
そのコマーシャルを見せてあげたい。

イタズラ好きの無邪気な娘のような照子と、おばあちゃん。
前から思ってたけどこの嫁姑が好きだな。



「夏子、元気してるやろか…会いたいな…」


おばあちゃんの声がかすれていく。


「夏子の元気な姿はいつでもテレビで見れます」
「そやな…おおきに」
「いや、お母さんにおおきになんて言われたの何年ぶりやろ。雪降ってんのと違うやろか」
「テレビに言うたんや」


東京と大阪で離れていても、元気な姿はテレビが見せてくれる。
そうだよね、若い子供を都会に送り出した親からしてみれば、テレビって魔法の箱だよね。


おばあちゃんの、言葉の間が少しずつ空いてきてる。
力なくなってきている。


てかおい照子、顔www



●ブリキのおもちゃが叩き壊された日


春男が思い出していたのは、父が亡くなった日のこと。


「百貨店の食堂にライスカレー食べに行った晩のことやった」

ブリキの電車のおもちゃを幼い春男に手渡し、頭をなでた父。
その直後、後ろに倒れた父。
そのまま帰らぬ人となった父。



「それから葬儀も終わってしばらくやなあ。庭でお母ちゃん…ブリキの電車、漬物石で叩き壊してんね」
「今から思うと何かのせいにせないてられへんかったんやろな」


叩き壊す母の手にすがり泣きついた春男。

二人の様子が目に浮かぶ。
涙を流す若き日のおばあちゃん、それからまだ幼い春男。
漬物石、ブリキのおもちゃ。

おばあちゃんはきっと泣きながら怒ってたんだろう。
なんで?どうして急に逝ってしまった?
まだ言い足りないことがあったのに。
言いたいがあるのに。

それは多分幼い春男も同じだったんだろう。
昨日まで当たり前にいた人がいなくなった。
理由もなく死んでしまった。


あまりに急過ぎる別れ。
ブリキのおもちゃに形を変えた。
それを叩き壊した。

そのあと時代に翻弄され、新しい家族と出会い、そして今に至る。




父が亡くなった日のことを思い出して、子供たちに話す決意をした春男。
あの子らに「言い足りないことを残すわけにはいかない」と思ったんだろうか。

死別はとても悲しいけれど。
きちんと死を受け入れよう、きちんと見送ろう。
自分の子供たちなら、ばあちゃんの孫たちならきっとわかってくれる。


「そやからみんな、おばあちゃんが元気なうちにちゃんと…お別れしとくんやで」

ちゃんとお別れをする。


ここまでの人物造形がしっかりとなされているから。
言葉も演出も最小限に絞られても、胸に押し寄せるものがある。




●夏まで


おばあちゃんの元に現れたのは、夏子でした。



よかった夏子。
間に合った。




おばあちゃん、嬉しそう。
とっても嬉しそう。


こんなときに何ですが、夏子のレコードデビューが決まりました。
夏までにはきっと、と斉藤さん。

夏、夏までおばあちゃんがもつかどうか。


「夏子…一人で寂しないか?」

平気だ、と返す夏子。
だって「おばあちゃんの孫やもん」



今度レコードを出すことになりそう。
まだ照子にも言っていない話を一番最初に打ち明けるのはおばあちゃん。

「退院したら教えてな」
「夏子…来てくれてありがとう」


退院っていっても、歩いて出られるとは限らない。
それを夏子は判って言ってるのかどうなのかは、ここではわからないけれど。
最後の別れになるかもしれない、そんな気はした。


でもどうか、夏まで。夏まで。



●ちょっと休憩タイム


寺井理髪店にて。


「若々し人やった」
「べっぴんさんやった」
「しっかりした人やった」


近所の人に気遣われてるのは平成の今からしたらとても贅沢なことなのかもしれない。
隣の家のおばあちゃんがどんな人か、どんなことで喜んでたか。
そう話せるのはとても幸せなこと。


でさ、都子さんは何食ってんのwww


春男が来店したのも知らずに、ヨネばあちゃんが亡くなったていで話をしているほんこんに……


あっついタオルを顔面にかけよった!!



●懐かしのあの人


それからひと月以上が経ちました。



深夜、病院からの電話。
容体急変時は時間を考えずにかかってきます。

『もしも』を考えたら、みんなで行った方がいい、と照子。

で、みんなで来ました。


そこにやってきたのは懐かしの滝子おばちゃん!

懐かしい人たちが集まるのって、誰かが倒れたときや亡くなったとき、葬式のときなんですよね。

うわごとのように夏子を呼んでいた、と久世さんが伝えます。
その話を聞いて冬子は声を荒げます。


「そんなこと言うてる場合やあらへんやんか!」

大切な人のの死に目に会えるか会えないか。
芸能界っていうのはそれくらい厳しい場所で、冬子もまたそういう世界に足を踏み入れているんだ。




●和ちゃんは知っている。



容体は安定はしている。
一度家に帰りなさい、学校に行きなさい、と照子が言うも納得のいかない冬子。

そこに声をかけたのは和ちゃんでした。


「暗い顔してたてしゃあないで。おんなじ一日があるだけや。楽しく過ごさなもったいないで」

和ちゃんは知ってる。
大事な人との死別を。




●清く正しく美しく


ローリーが来ました。
見舞いに行ってきたと報告するも。

「あかん!この制服の時は離れて!」
って接近禁止命令出ちゃったローリーwww


「それに僕らは清く正しく美しい仲やないですか」

(男女の仲としてそれはどうなんだろう)



半径5m以内に入ってくんなとか辛いwww泣けるwww




●硬貨


斉藤さんに連絡する照子。
しかしあいにくの土日と重なって、大阪へ来れるスケジュールは確保できない、と告げられます。


「このことは夏子ちゃんには伏せておきます。本番前に泣かれても困りますので」
「……帰ってこられへんのやったら、あの子には知らせん方がええと思います」


落ち着かない指先で、硬貨を何枚も入れて。
受話器を置いたら大げさに音がして。

静かにしまいこんでいく照子が辛かった。




●喪服の用意をしておかないとね



「そやけど、喪服の用意せなあかんなあ」

喪服の用意、葬儀の段取り……
滝子おばちゃん、とってもリアルな死をめぐる描写。



「なあお父ちゃん、今日店開けたん?」
「なんでこんな日まで開けんの?」


冬子の反応もまたリアル。
まだ死別を知らない子。


息を詰めて待ってるのは違う、と諭す春男。
そんな冬子をフォローするように近所の人たちが声をかけます。



みんなでテレビを見た思い出がよぎります。
バラエティ、お笑い、歌番組、東京五輪……

いつだってヨネばあちゃんがいました。




●今度は私にわがままを



「お母さん。お母さんはほんまに頑張って、生きてきはったんですねえ…尊敬してます」
「そやからお母さん…今度はお母さんが…私に、わがまま言うてくださいね…いっぱい…いっぱい…わがまま言うてください」


涙を流す照子。
目を閉じたままのおばあちゃん。

わがままをかけるも、かけられるも。
生きてなきゃできないことなんだ。




●滝子おばさんの提案


ベッドで横になりながら、夏子を呼ぶヨネばあちゃん。
照子も久世さんも思わず涙を堪えます。



しかしテレビの中の夏子はあくまでテレビの中。
声が届くわけでもありません。

ましてや夏子が会いに来れるわけでもない。
そこで滝子おばさんが提案したのが、冬子による夏子の替え玉でした。

さすがに最初は戸惑っていた冬子でしたが……


「わかった、やるわ。それでおばあちゃん喜ぶのやったら何でもやるわ」

夏子がテレビの中で頑張っている。
じゃあがんばろう。
先週のエピソードがまた効いてきてる。



……それにしても滝子おばちゃんもまたとんでもない提案を…

と思いましたが、おばさんもおばさんで母親のこと考えての提案なんですよね。
どうしても夏子は間に合わない。
けれど夏子に会わせてやりたい。
苦渋の提案だったことが想像つきます。




●秋子のうそ発見器


いくらおばあちゃんの意識レベルが下がっているからといって、さすがにそれはバレないだろうか?と心配するのは秋子。
「演技するから任せて!」と冬子は言うけれど、それが心配なのだ、と。

うーん、秋ちゃんの気持ち察する。


そこで秋子が取り出したのが、あの発明品。


「冬ちゃんのうそがどこまでバレへんか試してみようか」

ここでうそ発見器!
いろいろと試してはみるのですが……


「冬ちゃんの体は正直過ぎるわ」

てかこれ、この状況で秋子の台詞だから大丈夫だけどさあwww

何にしても冬子は正直すぎる。
素直過ぎる。


声や顔はどうにかなっても、手でばれるかもしれない。
「あんまり手とか握らんほうがええかもわからへんね」、と。



●いつでもわたしがここにいる


って言ってるそばから滝子おばちゃんのスーパー無茶ぶり。
そうか、滝子おばちゃんは冬子の素直っぷりとかを知らないんだ。


「手え握ったって」
「何してんねん冬……夏子、ほら」
「ほら、はよし。夏子」


滝子おばさんに続き、春男、照子も冬子の背中を押しました。
そして目を閉じるおばあちゃんの手を握り、「夏子や」と声をかけます。

おばあちゃんは夏子(のふりをして手を握る冬子)に語りかけるように話し始めました。


「あんたは強い子や。そやから無理したらあかんで」

薄くなっていく声が、浅い呼吸が。
命がもうすぐ終わる。


おばあちゃんは春子、秋子もそばに呼びました。


「あんたはきれいな子や。スケートやめたかてきれいな人になったらええんやで」


「あんたは優しい子や。自分を大事にせなあかんで」


本気泣きの秋子。

そして


「冬子はいてるか……この手ぇは、冬子やな

手の感触を確かめるように、目は開けずに。
冬子の目から涙がこぼれました。

おばあちゃんは、最初からわかってたんだ。



「冬子やで!ここにいてるでおばあちゃん!」

冬子、正直に。
素直に。


「あんたは楽しい子や。どこにいてもずっと楽しいに生きられるわけや」

誰だって夏子の代わりも冬子の代わりも務まらない。
だって4人とも違うから。


みんな違う。
みんないい。
だから支え合える。


おばあちゃんのか細い言葉はそれを伝えているようにも聞こえました。



「自分のツボ見つけなあかんで」
「私の…人生のツボやね」
「そのうちちゃんと見つかるよって」


「みんな…おおきに。おかげさんで、楽しかったよ。ありがとさ~ん……」




ゆっくりとゆっくりと息を吐き切って。
おばあちゃんは永い眠りにつきました。



●どうぞ忘れないで


そのころ東京の夏子のもとに。


「いつでもわたしがここにいることだけ。どうぞ忘れないで」

鏡越しにうつるおばあちゃん。
夏子はおばあちゃんの臨終に気づいたのか、それともおばあちゃんが知らせに来たのか。

綺麗にメイクした夏子の目からこぼれ落ちそうな涙。
あふれ出す感情。

おばあちゃんは、いないけど、いる。




●ラストダンス


幸せな大往生を迎えたおばあちゃん。
そのプレゼント、それは『ラストダンスは私に』のフルコーラスでした。


雲の上で待っていたのは若い頃に旅立ったおじいちゃん、旦那さん。

どう見ても春男の旦那さん
わかってる、わかってる。
これは春男じゃなくて旦那さんだって。


でもおばあちゃんが嬉しそう。楽しそう。
おばあちゃんずっと会いたかったんだ。

あのときブリキのおもちゃは叩き壊してしまったけれど。
でも旦那さんそっくりの春男がずっとそばにいた。

可笑しいな、嬉しいな、寂しいな。
でもおばあちゃんが笑ってるから笑おう。



『あさが来た』でも何回か感じていたのですが。
泣かせながら笑わせるってのが本当に上手だなあ、と。

おばあちゃんが亡くなったはずなのにどこか明るい。
これが関西という土壌で育ったセンスなのかな。

岩田家と同じように視聴者も『おばあちゃんの死を受容できるように』。
そんな製作スタッフの愛だか根性だかを感じます。




●人生のツボ


人生のツボ、というのが鍼灸師のおばあちゃんらしい言葉の選び方だなあと。
人体のツボがそうであるように、どうか人生もうまくいきますようにって。


そんなおばあちゃんの言葉を思い出してるんだろう冬子。
診察台の上に横になり、おばあちゃんへの気持ちを呟きます。



おばあちゃん、どうか安らかに。



●次週も波乱の予感


春子おおおおおお!!!!
あっ、白木みのる!



ところで。

万が一に春子と岡谷君が事案となった場合、岡谷君はどこの川に投げ入れればいいんですかね。
あれですか、もう大阪湾でいいですか。




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