あの日悠季が着ていたポロシャツで、ばーばがクマさんを作ってくれた。
このくまさんは7代目。
じーじがよく来ていたフリースのジャケットで作ったのが1代目。
紺のポロシャツ。
悠季のお気に入りだった。
「ゆうくんはなんでも似合ったけど、こういう襟のついたのが特に似合ってたよね」
ばーばが涙ぐみながら言っていた。
救急車で運ばれた市立病院で、処置のために真ん中をはさみでザクザク切られてしまった。
その後すぐに、県立こども病院に転送されることになったとき、
「服はこちらで処分させていただきますけどいいですか?」
と聞かれた。
一瞬
「え?」
って思ったけど、その時はまだ「助かる」って信じてたので
「あ・・・はい」
と返事してその場を立ち去った。
結局悠季は「助かる」ことなく家に帰ったけど、あの時着ていた服はすべて手元に帰ってきた。
あの時の一瞬の私の表情を見逃さないでいてくれた市立病院のスタッフさんに感謝。
私がばーばに
「お願いがあるんだけど・・・これでクマさん作ってくれる?」
って聞いたら
「作るよ。もちろんだよ。気持ちをこめて作るから待っててね。」
って言ってくれた。
はさみで切られてしまった部分を接着芯で丁寧に貼りあわせ
ボタンも全部きれいにはずし
襟や胸のワッペン、首元のタグまですべて捨てないで
クマさんにつけようとしてくれていた。
今までにない大作になりそうだった。
でも作ってるうちにつらくなって、なかなか作業は進まない様子…
「待っててね。ごめんね。クリスマスまでは間に合うといいけど」
「ゆうくん、ばーばがんばるからね!」
そして、火曜日。
「できたよー」
ってばーばがこの子を抱いていた。
「かわいいね。かわいいね。」
って言ってふたりで泣いた。
厳しいところもあったけど、悠季のこととっても大好きでいてくれた。
私の気づかないとこ、できないとこ、いっぱいフォローしてくれて
いっぱいほめてくてた。
「やっとじーじのこと大丈夫になってきたのに・・・」
そんなばーばのことを思うと本当にやりきれない。
でも、あの子は私たちにとって最高な子だったよね。
その気持ちを一緒に持ちながら残された家族で生きていかないとね。
ばーば、ありがとう。
私はこの家に嫁いできてよかったよ。
このくまさんは7代目。
じーじがよく来ていたフリースのジャケットで作ったのが1代目。
紺のポロシャツ。
悠季のお気に入りだった。
「ゆうくんはなんでも似合ったけど、こういう襟のついたのが特に似合ってたよね」
ばーばが涙ぐみながら言っていた。
救急車で運ばれた市立病院で、処置のために真ん中をはさみでザクザク切られてしまった。
その後すぐに、県立こども病院に転送されることになったとき、
「服はこちらで処分させていただきますけどいいですか?」
と聞かれた。
一瞬
「え?」
って思ったけど、その時はまだ「助かる」って信じてたので
「あ・・・はい」
と返事してその場を立ち去った。
結局悠季は「助かる」ことなく家に帰ったけど、あの時着ていた服はすべて手元に帰ってきた。
あの時の一瞬の私の表情を見逃さないでいてくれた市立病院のスタッフさんに感謝。
私がばーばに
「お願いがあるんだけど・・・これでクマさん作ってくれる?」
って聞いたら
「作るよ。もちろんだよ。気持ちをこめて作るから待っててね。」
って言ってくれた。
はさみで切られてしまった部分を接着芯で丁寧に貼りあわせ
ボタンも全部きれいにはずし
襟や胸のワッペン、首元のタグまですべて捨てないで
クマさんにつけようとしてくれていた。
今までにない大作になりそうだった。
でも作ってるうちにつらくなって、なかなか作業は進まない様子…
「待っててね。ごめんね。クリスマスまでは間に合うといいけど」
「ゆうくん、ばーばがんばるからね!」
そして、火曜日。
「できたよー」
ってばーばがこの子を抱いていた。
「かわいいね。かわいいね。」
って言ってふたりで泣いた。
厳しいところもあったけど、悠季のこととっても大好きでいてくれた。
私の気づかないとこ、できないとこ、いっぱいフォローしてくれて
いっぱいほめてくてた。
「やっとじーじのこと大丈夫になってきたのに・・・」
そんなばーばのことを思うと本当にやりきれない。
でも、あの子は私たちにとって最高な子だったよね。
その気持ちを一緒に持ちながら残された家族で生きていかないとね。
ばーば、ありがとう。
私はこの家に嫁いできてよかったよ。