論語を現代語訳してみました。
八佾 第三
《原文》
子貢欲去告朔之餼羊。子曰、賜也、爾愛其羊。我愛其禮。
《翻訳》
子貢〔しこう〕 告朔〔こくさく〕の餼羊〔きよう〕を去〔さ〕らんと欲〔ほっ〕す。子 曰〔のたま〕わく、賜〔し〕や、爾〔なんじ〕は其〔そ〕の羊〔ひつじ〕を愛〔お〕しむ。我〔われ〕は其〔そ〕の礼を愛しむ、と。
子貢〔しこう〕 告朔〔こくさく〕の餼羊〔きよう〕を去〔さ〕らんと欲〔ほっ〕す。子 曰〔のたま〕わく、賜〔し〕や、爾〔なんじ〕は其〔そ〕の羊〔ひつじ〕を愛〔お〕しむ。我〔われ〕は其〔そ〕の礼を愛しむ、と。
《現代語訳》
子貢さんが、告朔の礼に用いるために、羊を犠牲にしないでほしいという訴〔うった〕えを出そうとして、孔先生が次のように諭〔さと〕し、諫〔いさ〕められました。

賜(子貢のこと)よ、お主は羊の死を憐〔あわ〕れむが、私は礼節が失われてしまうのを哀〔あわ〕れむよ、と。

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ごちそうさまでした
※ 孔先生とは、孔子のことで、名は孔丘〔こうきゅう〕といい、子は、先生という意味
※ 原文・翻訳の出典は、加地伸行大阪大学名誉教授の『論語 増補版 全訳註』より
※ 現代語訳は、同出典本と伊與田學先生の『論語 一日一言』を主として参考にしているが、決して両先生を否定するものではない
※ イラストは『かわいいフリー素材集 いらすとや』さんより