5800億以上という多額の費用で建てられた、東京都中央卸売市場(豊洲市場)の土壌汚染問題が世間を賑わせている。
卸売市場としての規模は世界一だそうだが、そもそもそんな巨大な卸売市場が必要だったのだろうかという疑問が浮かぶ。
これまでは築地市場として、多くの卸し業者や観光客が利用していたそうだが、筆者はこれまで一度も行ったことはないし、周囲の人にも築地へ行ったことがあるという人もほとんどいない。
全国区でいえば、築地市場という名称は有名であったにせよ、東京へ行ったならば必ず行かなければならない観光スポットだということでもないのだ。それに比べて、ディズニーランドやスカイタワーや浅草寺などというのは、東京へ訪れたならば一度は行ったことがあるという人が多いことだろう。まさに観光スポットだ。
とはいっても、やはり築地市場は観光地としての観は否定できない。それは外国人観光客の増加傾向を無視できないからではあるが、それで都民の食は安定されているのだろうか。
近年は昔とちがい、食に困る人というのも少なくなり、むしろ廃棄される食料が増え続け、わけのわからない社会現象がおきた。そんな中、「もったいない精神」を唱えだす人々があとを絶たなくなってきた。
国民の食の安定は、日本の自給率そのものに対する危機感の薄れへと発展し、さらには貴重な食材を外部から訪れる観光客に供給させてしまう流れへと発展してしまい、築地市場はいつしか都民のためだけのものではなくなってしまった。
そんななか、古く狭いこれまでの築地市場では、訪れる人たちやそこで働く人たちが危険な目に遭うかもしれない、という理由で新たに安全安心な巨大市場を建設しなければならない意見が多数を占め、豊洲にあったガス製造工場跡地を買収し、そこに新規建設が始まったのだ。
筆者が思うに、このときすでに市場移設に関わった人々には、「都民の食の安定を守る」という気概が失われていたのだと思う。
そして、これは決して言い過ぎではなく、そもそもとして、土壌汚染が明確な工場の跡地に、誰がその土地を買い新居をかまえ暮らすとういうのだろうか。そんな馬鹿な日本人がいるとは到底考えられない。
しかし東京都は、明確に土壌汚染された場所を選択し、都民の大切な食を扱う場所としてこの地を決定したのだ。
もはや市場移設に関わった人々の意識というのは、観光客とそこで働く人々の安心安全が第一であり、都民の食の安心安全は二の次、三の次だったと考えるよりほかがないといえよう。
こうした考えから、「都民の食の安定は失われた」と筆者なりに判断するよりないが、当事者である都民はどのように考え、この問題を解決していくのか、今後の成り行きに注目していこうと思う。
そして、完全に移設が決定されたならば、今後東京へ行かなければならないときは、お弁当などを持参し、少しでも東京のものを食べないよう工夫していこうと思う。(都民の方には申し訳ないが・・・)
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2016-09-17 アメブロ記事より
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