~夢

私語りメモ

くわずにょうぼう

2017-05-31 20:00:00 | 絵本(低中高)


くわずにょうぼう
稲田和子 再話
赤羽末吉 画
福音館書店
小学校低学年~向け(7分)


これまたインパクトの強い表紙

おっかない女と担がれた桶に入った情けない男・・・・・・
むかしばなしテイストたっぷりの絵
自然に物語のイメージが広がる

そして、期待通りの展開!!

 うつくしい むすめ
 
と言うが最初から
 
 はたらきもの そうろう

の画で力強い力強い
話が進むにつれて どんどん・・・・・・

むかしばなしの よくあるパターン
こんな男 このぐらいの目にあって と~ぜん
ざま~みろ

語りをそのまま文字にした文章
読み聞かせに向いているとは思う
緊迫感を持たせる場面で
語りと画をうまく融合させられるかどうかで
楽しさ(怖さ)が違ってくるのだろうな

菖蒲(しょうぶ)、よもぎの効能にあらためて感服
5月は良い季節です
(もう終わりだけど・・・)


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すてきな 三にんぐみ

2017-05-30 20:00:00 | 絵本(低中高)


すてきな 三にんぐみ
トミー=アンゲラー さく
いまえ よしもと やく
偕成社
小学校低~高学年向き(4分)


「それでいいのかティファニーちゃん!?」

とつっこみはじめ
(ティファニーちゃんも三にんぐみにつっこんだけど)

「それでいいのか国の人々!?」

読み終えて

「それでいいのかも・・・???」

いえいえ

「どろぼうを“すてきな三にんぐみ”にしてしまっていいの!?」

と最後に絵本につっこんでしまった・・・
まあ、いいんでしょうね~

あとがきを読み、なるほどと思ってしまった私
とにかく読んでいて楽しい

 おどしの どうぐは みっつ
 ひとつ・・・・・・
 ふたつ・・・・・・
 そして、みっつめは・・・・・・

思わず「べべん べん」なんて
口三味線しながら
活動写真の弁士さながら語りたくなってしまう
ことばのリズムと影絵のような絵柄

怖い前半と優しい後半
深く考えないで楽しもう!!!


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ウェン王子とトラ

2017-05-29 20:00:00 | 絵本(中高)


ウェン王子とトラ 
チェン・ジャンホン作・絵
平岡敦訳
徳間書店
小学校中学年~向き(9分)


この表紙がこの絵本のすべてを物語っている

激しさと繊細さ
恐怖と安らぎ
怒りと悲しみ
猛々しさと優しさ
相反するものをその中に持っている

雄弁な表紙

そして物語も
人間とトラ(自然)
対立するものの中でさえ普遍的に存在する



トラの母親としての心と
世界をつなぐ象徴のように成長していく王子

内に秘めた熱さを持ちながらも
余計なものをそぎ落として
絵本が持つ力そのままに
子ども達に静かに語ってみたい絵本
(ハードル高い・・・)

あとがきに、作者は
『中国の殷王朝時代に作られた青銅器をながめていて思いついた』
と 青銅器のイラストとともに書いている
才能のある人は、いろいろなものからインスピレーションを得るんだな

この<雌トラ>と呼ばれる青銅器と中国の伝説が結びついたお話
絵本の表紙の説得力は、この青銅器の説得力なんだろう
一度、見てみたい

パリまで行かなきゃいけないけど・・・
(パリのセルニュスキ美術館所蔵)


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おおきな木(原題『The Giving Tree』)

2017-05-28 12:00:00 | 絵本(低中高)


おおきな木
シエル・シルヴァンスタイン さく え
ほんだ きんいちろう やく
篠崎書林
小学校高学年の児童に対して(8分)


あまりにも有名な絵本
けれど
読み聞かせの絵本としては
本小さい
線画で地味(繊細)
初心者の私には冒険過ぎる!?

って思ったのだけど
見やすい画だから大丈夫
と言われて

えいっ

やりました
遠近両用の眼鏡で
絵本の文字
小さくて見えない見えない
つっかえたり
読み間違えたり

なのに
この場の雰囲気は何だろう?
始まる前あんなに騒いでいたのに
静かに聞いてくれる

物語の力を感じる

と同時に
子ども達もすごく“おとな”だったんだろう

ありがとう-(リベンジしたい)

どちらかいうと
まだまだ私は、木より少年の立場だな
いつか、私は木になることができるのだろうか?

いろいろな解釈があるけれど
木は人それぞれが持っている核のようなものに思える
自分を見失いそうになっているときに戻る場所

この本の新版は村上春樹氏の訳( 絵本ナビ amazon.co.jp 楽天 )
興味を持った子どもが自分で読むとき
新版を手に取る可能性が高いだろう

旧版で読んだことは良かったように思う



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じごくのそうべえ 

2017-05-27 06:00:00 | 絵本(中高)


じごくのそうべえ 桂米朝・上方落語・地獄八景より
作・たじまゆきひこ
童心社
小学校中~高学年向け(9分)


有名な上方落語の有名な絵本版

奇想天外なストーリー
「とざい とうざい」
関西ことばのイントネーションとリズム感
ユーモラスで力強い絵

子ども達と一緒に楽しめそう
いつかやってみたい-

といってもハードル高そう

関西なまりを持たない私
生き生きと読むためには
“死ぬほど”練習しないと
(大丈夫 ちゃんと戻れるから)

紙芝居で
『じごくけんぶつ』
『じごくめぐり』(こちらは江戸落語?)
という話があるので
比べてみるのも面白そう


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