夢実現研究会2009

団塊世代の生き方を考えよう。

生きがい:活き活き生きる その4

2009-03-16 11:40:13 | 喜びの生活:生きがい
脳にいいことだけをやりなさい:マーシー・シャイモフ その4
<<要約>>

3. 脳にポジティブな回路をつくる方法
☆ 毎日脳に毒を与えている人、良薬を飲ませている人
〇「今日、考えたこと」の95%は、昨日も一昨日も考えている。
① 私たちの思考は常に、ONの状態にあります。
② 研究によれば、人は日に6万個の物語を考えていて、その95%は前日も前々日も考えていたこと、だといいます。
③ 問題なのは、その習慣的な考えの約80%がネガティブなものだということです。
④ ネガティブな考えは、脳の中の憂うつや不安を引き起こす部分を刺激します。
⑤ 一方、ポジティブな考えは、脳内は穏やかになり、有益な影響が生まれます。
⑥ 脳機能にとって、マイナス思考は毒、プラス思考は良薬です。

〇「怖い目をした人」を発見したときの脳の反応
① 毎日幾度となく襲ってくる悪い考えは、「真実」とはかぎりません。
② 人は時として狭い視野で物事を見て、自分の考えが正しいと思い込み、それに沿って行動しますが、完璧に間違っている場合もあります。
③ 例:この本の著者は、講演会である聴衆が怖い目をしていたので、公演は失敗したように思ったが、意外にも感謝され、思考が完全に間違っていたことを悟りました。

〇「脳の警報スイッチ」を切れ
① 人間の脳には、古代より「恐怖」と「不安」という「幸せの障壁」がプログラムされています。
② この2つの「脳の警報システム」は、現代社会ではかえって邪魔になるときがあります。
③ 原始時代には、子孫を守るため、楽観的に考えるより、あらゆる危険に注意を払う暮らしをしてきました。なぜなら、虎に子どもを食べられてしまうことを防ぐためです。いつも最悪の事態を想定することによって、子どもを一人前に育て上げてきたのです。
④ 長く生きたければ、どんな小さなサインも見逃してはならない、たとえそれが取り越し苦労であったとしても、重大な危険に気づかないよりはいい、祖先はそう考えていました。
⑤ 今では、その獰猛な虎に襲われることを心配する必要はありません。
⑥ それでも祖先と同じ思考回路を受け継いでいるため、楽観的に考えるより、悲観的に考える方を選んでしまうのです。
⑦ 嫌な経験は脳から離れず、嬉しい経験は脳からするっと滑り落ちてしまうのです。
⑧ 10人から褒められても、一人から非難されれば、どちらが記憶に残るでしょうか?もちろん、非難の方です。
⑨ このように、自分を苦しめる考えや経験に強く反応してしまう傾向は、「否定的偏向」といいます。
⑩ ネガティブな経験が、それほど強烈なのは、扁桃体に関係があります。
⑪ 扁桃体=警戒心を司り、闘争・逃走反応を引き起こす部分

〇何かと「悲劇のヒロイン」になりたがる人の特徴
① 扁桃体が「闘え」「逃げよ」の信号を送ると、心拍数は上昇し、アドレナリンなどのストレスホルモンが血流へ大量に放出されます。
② ストレスホルモンは、喜びを司るホルモンより強い記憶を生み出す作用があることから、不快な経験は化学的に誇張されて、嬉しい経験より長く記憶に残ります。
③ 多くの人は扁桃体の活動が非常に活発で、頻繁にアドレナリンを放出するよう指示を出しているのです。熱い扁桃体といいます。
④ このような扁桃体は、すぐ癇癪を起こしたり、パニックに陥ったり、些細なことに腹を立てる原因になります。
⑤ 悲劇のヒロイン、怒りっぽい人、心配性の人、愚痴っぽい人→熱い扁桃体のせい。
⑥ 扁桃体が過熱状態になると、脳はネガティブな神経回路を広げ、思考もマイナス方向へと一直線に下がってしまいます。そうなれば、不安でたまらなくなり、最悪の事態を何度も想像し、毎日が不幸の連続になってしまいます。
⑦ 健康面でも熱い扁桃体は悪影響を及ぼします。闘争・逃走反応のボタンが繰り返し押されると、放出されたホルモンが身体の中に蓄積されてしまいます。それが疲労や病気を引き起こすのです。
⑧ 現代に虎はいませんが、仕事や夫婦関係など、ストレスホルモンを放出させる場面は山ほどあります。
⑨ したがって、ストレスホルモンを止める方法を知らなければ、幸せ度を著しく引き下げてしまいます。

〇マイナス思考の神経回路には「プラスの上書き」をすればいい
① 幸せを促すような考え方をするよう心がけていた人は、マイナス思考の回路が狭まって、プラス思考の回路が広がって、ますます前向きな考え方ができるようになったといいます。
② ごく最近まで、遺伝が幸せの度合いに及ぼす影響(度合いの約50%がDNAで決まる)については、変えることができない、と考えられてきました。
③ しかし、分子生物学者ブルース・リプトンによれば、DNAはその人の考え方によって影響を受け、個人の幸せ度を変えられる割合は、50%以上だということです。
④ 常に希望的観測を持とうとか、何でもいいから前向きに考えさえすればいいというのではありません。
⑤ 必要なのは、具体的対策を講じること。
⑥ つまり、古い思考回路を持った脳に、新しい考え方を教えること。
⑦ 幸福の中枢である「大脳新皮質」に働きかけ、否定的偏向をなくし、原始的な警報システムのスイッチを切るのです。

〇脳波の世界的権威の驚くべき研究成果
① 幸せを感知するのは、大脳新皮質(左前頭葉前部)です。
② 幸せな人は、この部分の活動が活発であることがわかっています。
③ 一方、不安や恐怖や憂うつを感じている人は、右前頭葉前部の活動が活発です。
④ 幸せな人の脳波には、α波が多く現われ、扁桃体が出す恐怖のメッセージに対して反応が小さい。心理学者ジェームス・ハルトが発見。
⑤ 幸せな人々は悪い考えに押しつぶされたり、絶えず闘争・逃走モードになったりせずに、より大脳新皮質の活動が活発で、悪い考えや経験に対していつもポジティブに反応します。彼らは自分の考えたことをすべて信じているわけではありません。次のように。
⑥ 自分のネガティブな考えに懐疑的。脳の警報システムを疑ってかかり、誤報だと思えば、無視します。
⑦ ネガティブな考えにあれこれ抵抗しません。これは否定的偏向の副産物に過ぎず、やり過ごせばいいとわかっています。
⑧ 前向きな考えを重視し、ポジティブな経験を楽しもうとします。
⑨ 大脳新皮質を活性化し、脳に新しい回路をつくり、ネガティブな考えにポジティブに反応するために次の「脳の使い方」を意識しましょう→「常に思い込みを検証する」「マイナス思考にこだわらない」「プラス思考に走る」

〇常に思い込みを検証する
① ダライ・ラマの顧問:幸せの本当の敵は「思い込み」「錯覚」です。物事を違う角度から見て真実がわかったら、苦しみは少なくなります。正しい考えを持っていれば、何事も克服できます。何が起ころうと幸せでいられるのです。
② 正しく自分の思考を判断するためには、自分が陥っているネガティブな考えについて、次の4つの問いかけを行なってください。
③ それは真実ですか?それが真実だと言い切れますか?それを信じているとき自分はどんな反応をしますか?それを信じないとき自分はどんな人間になれますか?
④ 次に、信じていることを「反転」させましょう。信じていることと、逆の考えを口に出し言ってみるのです。これによって柔軟な考え方を身につけることができます。
⑤ 例:あるとき夫と喧嘩したとき「夫は私をいちいち批判しすぎる」と考えている自分に気づきました。それは真実ですか?わかりません。真実と言い切れますか?証拠がないので言い切れません。こんなことを考えている私はどんな反応をしていますか?逆に夫を批判しています。それを信じていないとき自分はどんな人間になれますか?もっと自由になれます。幸せを感じられます。次は考えを逆転します。夫は私を批判しすぎない。私は夫を批判しすぎる。私は私を批判しすぎる。というふうに色々考えていると、最初の考え、「夫は私を批判しすぎる」は消えていました。
⑥ このように自分の考えを疑うことが習慣になってしまえば、ネガティブな考えを追い払おうと努力しなくてすみます。

〇マイナス思考にこだわらない
① ボルネオ島のサル捕獲の方法。ココナッツの殻にサルの手が入るだけの穴を開け、餌を入れておく。サルが逃げようとしても餌を離さないため、ココナッツの重さで捕まってしまう。
② 私たちもこのサルに似ています。ネガティブな考えに捕らわれて離そうとしないのです。もがけばもがくほどがんじがらめになるのです。
③ ネガティブな考えは、ただ、手放すだけでいいのです。
④ 考えを頭に貼り付けているのは「感情」です。感情を認めて意識的にそれを離せば、マイナスの考えも自然と消えてなくなるでしょう。
⑤ そのためには、セドナメソッド、ペン一本のエクササイズが有効です。

〇セドナメソッド、ペン一本のエクササイズ
① レスター・レベンソンによって考案された。
② 病弱だった彼が自宅に篭って瞑想し、行き着いたのが、自分の限界をすべて忘れることができるセドナメソッドです。
③ 医師から数週間の余命と宣言されましたが、この方法を三ヶ月間集中的に実施し、見違えるほど健康になり、さらに永遠の心の平安と幸せを手に入れたのです。
④ セドナメソッドの概念:ペンを強く握ります。→ペンはあなたの考えや感情を、握った手は、あなたの意識を表します。→強く握れば手は痛いのですが、いばらくすると手が慣れてしまい何も感じなくなります。→同じように、あなたは考えや感情をしっかり掴んでいて、慣れて、掴んでいることさえ忘れてしまいます。→次に手を開きペンを手の平で転がしてみてください。→ペンは手にくっついていません。→あなたの考えや感情も同じです。あなたにくっついているわけではありません。→では、手を裏返してみましょう。何が起こりましたか?→ペンは落ちました。難しいことは何もありません。ただ、手放すだけです。
⑤ セドナメソッドには2つの前提があります→「考えや感情は、真実でもなければ、あなたの一部でもない」「そういった考えは必ず切り離すことができる」
⑥ 追い求めている幸せは、すでにあなたの中にあります。
⑦ 後は、その幸せを覆っている不幸や限界を取り除けばいいのです。
⑧ 私たちは当たり前のようにネガティブな考え方・感情に捕らわれてしまい、悲しいときは「悲しい」、辛いときは「辛い」と、よく考えもせず、それを言葉に出してしまいます。こう言う事で、考え・感情がより強く自分と結びついてしまいます。
⑨ 次のメソッドで、その結びつきを断ち切ってください。
⑩ リラックスして心の中に集中します→自分が嫌悪感を思い浮かべ、その気持ちに浸ってください→この気持ちを手放せますか、と自問してください→この気持ちをいつ手放しますか?と自問します。→今、と答えられるまで繰り返します。


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