夢実現研究会2009

団塊世代の生き方を考えよう。

団塊世代のセカンド・ライフプラン:その10

2009-03-23 16:36:19 | 健康維持:心の健康
 心の健康
1Corinthians 13
I may be able to speak the languages of human being and even of angels,
But if I have no love, my speech is no more than a noisy gong or a changing bell.
I may have the gift of inspired preaching;
I may have all knowledge and f understand all secrets;
I may have all the faith needed to move mountains
- but if I have no love, I am nothing.

I may give away everything I have, and even give up my body to be burned
- but if I have no love, this does me no good.

Love is patient and kind;
It is not jealous or conceited or proud;
Love is not ill-mannered or selfish or irritable;
Love does not keep a record of wrongs;
Love is not happy with evil, but is happy with the truth.

Love never gives up;
And its faith, hope, and patience never fail.

Love is eternal.
There are inspired messages,
But they are temporary;
There are gifts of speaking in strange tongues,
But they will cease;
There is knowledge, but it will pass.


Luke 6

Happy are you poor;
The kingdom of God is yours!

Happy are you who are hungry now;
You will be filled!
Happy are you who weep now;
You will laugh!

Happy are you when people hate you, reject you, insult you, and say that you are evil,
All because of the Son of Man!

Be glad when that happens and dance for joy,
Because a great reward is kept for you in the heaven.

貝原益軒の「養生訓」
心は楽しむべき、苦しむべからず。
ギャンブルや酒に逃げたりせず、心に何か楽しいことを見つけ、何事も前向きに考えて生きていきたい。

経済の悪化でストレスは高まるばかり。心身の鍛錬で道を切り開こうとする人が多く、剣道や弓道、柔道などの武道が人気。
武道に学ぶ呼吸法
① 武道の魅力の一つは体力づくりだけでなく、体によいとされる独特の呼吸法が身に付くためだ。
② 剣道では、息を吐いている時は「実」という強い状態にあり、吸う時は「虚」という無防備な状態にある。
③ すきを見せないためには、できるだけゆっくりと長く息を吐き、ほんの一瞬で吸うようにしなければならない。
④ そして、相手が息を吸う無防備な瞬間を見計らって打ち込む。
⑤ そのためには、呼吸法に工夫が必要だ。
⑥ 丹田(臍から下10cm)に力を入れながら8~15秒ほどかけて息をゆっくり吐き、吐き切った後に自然に任せてすっと吸う。
⑦ 吐く時は横隔膜を下げて腹筋に力を入れる、丹田呼吸法。
⑧ 丹田呼吸法はもとは座禅をするときの呼吸法。
⑨ 気分を落ち着けたり集中力を高めたりする効果が知られていた。
⑩ 最近の研究では、効率よく筋肉をトレーニングするのにも役立っていることが判明。
⑪ 普段の呼吸では使われない「ヒラメ筋」が刺激される。
⑫ それは、脳細胞からセロトニンが分泌されるため。
⑬ セロトニンは脳内や全身の神経の働きを活発にする神経伝達物質。
⑭ また、腹筋が鍛えられるので便通がよくなったりする。
⑮ 呼吸をするだけで筋肉を鍛える手助けになっており非常に合理的。
⑯ 続けると姿勢もよくなり、結果、肩こりなど体の不都合を整える。


ストレッチで自律神経を整える。
① 気がふさいで何事のやる気がしない。暴飲暴食する。子供を怒鳴り散らす。
② ストレスがたまると、様々な形で行動に異常があらわれる。
③ ちょっとしたストレッチなどで、自律神経のバランスを整えると、ストレスはかなり解消できるという。
④ 心身の自己管理に最適なのは、ストレッチなどの軽い運動。
⑤ 座禅の世界では「調身・調息・調心」というふうに、身を整えて呼吸を整えば心にも良い影響が及ぶ。
⑥ 短時間に簡単に効果を得るためには、まず体の緊張を引き起こしている「悪い筋肉」をほぐして、心を良い状態に切り替える方法が効果的という。
⑦ 悪い筋肉をほぐすには、ストレッチ。
⑧ 悪い筋肉の代表が、僧帽筋や眉間の筋肉。
⑨ それをほぐす簡単な方法→椅子に座ったまま右手で座面を下から押さえ、左手を左耳に当てて頭と左手を互いに押し合う。次に手を変えて同じことを。
⑩ 人間は筋肉に力を入れることは簡単にできるが、意識して力を抜くのは難しい。そこで、一度力を入れて脱力するという動きで、比較的簡単に力を抜くことができる。
⑪ 自律神経のバランスを整える本格的な手法としては、古くから知られる自律訓練法がある。
⑫ 楽な姿勢で、ゆったりした気持ちを保ちながら、両脚両腕が「重い」「温かい」などの身体感覚に注意を集中して筋肉を緩めていく。交感神経から副交感神経への切り替えができる。


心の元気
 定年後は夫婦二人で暮らしを楽しむつもりでも、そうはいかなくなることがある。
 妻への精神的な依存度が高い男性はダメージが大きく、無気力になりがちだ。
 そこで大切なのは、知的好奇心だ。

 知的好奇心は若さを保つエネルギーでもある。
 誰しも日頃やってみたいことは、一つや二つはあるはず。
 小さいことでも、やってみると新しい世界が開けるかもしれない。

知的好奇心を保つためのヒント
① 生活のリズムを守る:何事も快適な生活のリズムが基本。
② 毎朝、必ず新聞を読む:社会の動きに関心を持ち続けることが大切。スーパーのチラシであっても、物価や流行への感度が上がる。
③ ペースを決めて、読書を続ける:図書館には「貸し出しは1回10冊まで、期間2週間」といった規定がある。これを自分の決まりにして読書をするのも有効だ。
④ 文章を書く:何かを書き始めると、新しい発見があるかもしれない。
⑤ とにかく、歩いて見て回る:旅行に限らず、近所を歩くだけでもいい。新しい人間関係も期待できる。
⑥ 予習と復習で芸術を堪能する:美術展、コンサートなど、慣れない事は予習が有効。さらに感想をまとめれば、充実感が増す。
⑦ カルチャーセンターで趣味を広げる:友人関係も広がる。
⑧ 語学検定や資格取得に挑戦する:漫然と学ぶより特段に効果がある。

おしゃれで元気に
 高齢者が活き活きと過ごすためには「おしゃれ」が有効な手段だ。
① 高齢者の「衣食住」のうち、健康維持の「食」やバリアフリーなど「住」は取り組みが進んでいる。
② しかし、「衣」の分野は遅れている。
③ 明るい色の服や好きな服を着ると、気分が明るくなり、華やぐ。
④ 周囲から「似合う」「素敵」と褒められれば、自分に自信もつく。会話のきっかけにもなる。

 
 HQ(Humanity Quotient)前頭連合野の知性で人間性知性
私たちは皆、幸福になろうとして生きている。
では、そもそも幸福とは何だろう?
幸福という意味が曖昧。幸=さち、とは元来、境界を意味する「さ」と、霊力を表す「ち」が合わさったもの。
狩猟が重要な営為であった私たちの祖先にとって、獲物をたくさん採ることは重要であるばかりでなく、大きな喜びであり満足であった。
幸とは、その狩猟において、境界「さ」にうずくまく霊力「ち」をうまくコントロールすることにより獲物がたくさん獲られることをいう。
現在でも、山の幸、海の幸というのは、そのせいである。

幸福には人間の本質が隠されているし、生物学的にいえば進化的な裏づけのある感情であり脳機能である。
私たちの祖先は何十万年にもわたって狩猟で暮らしていた。
その狩猟では創意工夫をしてたくさん獲物を採ることこそが大きな喜びであり満足であった。それが幸福だった。
逆にいえば、そういう喜びや満足(=幸福)が得られないままでいたら、人類は滅んでいた。

幸福を求めるのは、私たち人類の進化的本質。
だから、私たちはいつでも幸福(=喜び+満足)を求める。
しかし、そのためには「境界にうずまく霊力」をうまくコントロールする必要がある。
棚からぼた餅は幸運であって、幸福ではない。

現代において、「境界=社会」、「霊力=社会にうずまく複雑な人間関係を初めとする多くの問題」社会の中にあって様々な問題をうまくコントロールしなければ、幸福になることはできない。
ではどうすれば幸福になれるか?
それは、祖先たちがしてきたように、自分の能力に磨きをかけるしかない。
この能力の基本が「知性」。逆にいうと、知性は「幸」による喜びや満足を得るために進化してきたもの。

知性の本質=幸福を実現。
人間には六つの知性がある。「身体運動的知能」+「音楽的知性」+「言語的知性」+「絵画的知性」+「空間的知性」+「論理数学的知性」。

しかし、個々の知性を伸ばすことは必要条件であって、十分条件ではない。
これらの知性を伸ばしても不幸になる場合もある。
それでもなお、幸福になる方法がある。
それはHQという知性を伸ばすこと。

HQとは何か?
コンピュータでいえば、OSに相当。
脳のOSであるHQは、人格や理性、未来志向性、意欲、意志力などを含み、社会の中でうまく生きていくことができるかどうかを左右する。
そして、人間らしく生きるための中心でもあるので、HQを「人間性知性」といってもいい。この知性の能力が低いと、犯罪などで刑務所に入る確率が高く、学校中退や職業を転々とする傾向がある。

非人間的な行動を繰り返したりもする。したがって、HQを伸ばすことが幸福の十分条件。
ストーカー、引きこもり、オヤジ狩り、キレル若者、これらすべての原因は、HQの低下。
HQを育む環境、食生活、生活習慣、教育の欠落がHQを低下させた要因

知性をコントロールするハイパー知性
 人間に特有の知性が、HQ。
HQは六つの知性を統括するハイパー知性で、自我、人間的知性である。
HQは非常に特殊な働きをする知性なので、他の知性とは別格で、普通の知能テストで測定できるものではない。

脳の中で並行処理が行われる理由
① ニューロンの本質は電気的にコントロールされた物質分泌を行って情報を伝えること→情報伝達にはイオンの移動が不可欠→イオンは非常に重いので移動に時間がかかりすぎる→迅速な情報処理には不適→生存目的には不適→そこで編み出されたのが並行処理
② ゆえにニューロンの数を増やし、ニューロンの並列的なシステムを増やすことによって、並列処理を発達させてきた→ゆえに人間の脳が大きい。
③ そして、脳が巨大になりアプリケーションソフトとしての多重知性や記憶などが豊富かつ非常に複雑になったために発達したのがウィンドウズのような役割をする脳のOSであるHQ

前頭連合野の知性HQ
 最も重要な領域は、前頭連合野。
これこそ多数の入力システムの終点、かつ出力システムの起点という統合的な機能を持つ。
前頭連合野の知性こそHQ。
HQの役割は、社会の中で将来に向けた計画を立てながら前向きかつ理性的に生きること。
HQ・前頭連合野はまさに超知性・人間性知性として人間性の中核となっており、私たちを社会的成功や幸福に導く重要な知性。

HQは自我
① HQシステムは脳内操作系かつ脳間操作系
② 脳内操作系→自分の脳活動をモニターしつつ適切に操作するシステム
③ 脳間操作系→他者の脳活動を読み取りつつ、うまく操作するシステム
④ この意味でHQは自我→自我とは自分の脳と他人の脳の活動を読み取りつつ操作する高次脳システムだから。
⑤ HQの基本的目的→自然環境や社会の中でうまく生きていくこと=成功し幸福になること。

HQの起源は4000万年前
① HQの根幹であるワーキングメモリは、46野
② 人間と真猿類だけが46野を獲得・進化させることができた。それは「群れ社会」をつくっている。
③ 社会の中でうまく立ち回るには、自分自身と他者の情報(心や行動)を的確に把握し、その情報に応じて自分の行動をコントロールする必要がある。→脳内・脳間操作が不可欠→HQの働き

HQを失った人物、フィニアス・ゲージ
① 事故で前頭連合野を損傷
② 事故に遭うまでは、ゲージは実直で周囲の信頼も厚かった。
③ 事故後→感情を抑えることができず、乱暴で刹那的な行動、破廉恥で常軌を逸した振る舞いを見せた。

ゲージが失った能力とは
① ゲージが失った最も重要なもの→将来に向けた計画、展望、夢
② 夢を持つことができなくなったので、その日暮らしの毎日を過ごすだけの人間になってしまった。
③ また、理性をなくした→泣く、怒るという感情自体はなくさなかったが、失ったのはそれらの感情を制御する理性だった。→突然、泣き出したり、怒り出した。また、葬式に陽気な歌を歌いだした。
④ また、読心も失った→通勤電車の中で化粧する女性などの行為。

ストーカーと母親のセロトニンの関係
① ストーカーは、相手の気持ちになることができない。
② 愛情に関係する脳内伝達物質にセロトニンがある。セロトニンは子供をかわいがるという気持ちにさせる働きがあるため、子育てには欠かせない伝達物質である。
③ 子育てを放棄したり、子猿が甘えても追い払うような子育て下手の母猿は、セロトニンの分泌が少ない。
④ セロトニンはHQに必須。


団塊世代のセカンド・ライフプラン:その11

2009-03-23 16:36:00 | 健康維持:心の健康
幸福感、達成感とHQ
① ゲージが失った他の能力→主体性、集中力、好奇心、高度な創意工夫
② ゲージは幸福感、達成感をなくしてしまった。
③ 創意工夫という能力→高い一般知能が必要になる。
④ 前頭連合野にダメージを受けると、「人まね症候群」になる。自分の考えで問題を解決しようとしないで、いつも誰かの真似をすることしかできない。
⑤ ゆえに、前頭連合野の中心的機能が、独創性とされた。

EQはHQの下部組織
① EQは、感情的知性(自分の感情を制御する働き)を持つ知性。
② しかし、将来への展望や計画に関する能力はないし、創意工夫に関する能力とは何の関連もない。
③ それに対して、HQの能力は、将来に向けた展望・夢・未来志向性・計画性+高度な思考力・問題設定・問題解決能力・一般知能Iqg+理性・感情の制御・自己制御・社会性・協調性・読心+主体性・独創性・創造性+好奇心・探究心・やる気・意志力・集中力+幸福感・達成感など、社会的動物として欠かせない能力ばかり。

すべての知性を貫いて存在するIqgとは何か
① 知能は二つの因子から成り立つ→S因子+g因子
② s因子→知的作業に固有の特殊因子
③ g因子→あらゆる作業に共通する一般因子=IQg
④ IQgのベースにはワーキングメモリがあり、ワーキングメモリ能力が高いとIQgも高い。
⑤ IQgは知能指数IQとは違う。IQは言語性知能と行為性知能を足して二で割ったようなもの。

IQgを伸ばせば人生は成功する
① IQgと人生の成功度→「75未満=リスク大」「~90未満=厳しい」「~110未満=現状維持」「~125未満=前途洋洋」「125以上=成功間違いなし」
② 人生の成功度の尺度→仕事が一ヶ月以上続かない、年に一ヶ月以上の失業状態、5年以内の離婚、望まない妊娠をして子供を生む、貧困の中での生活、入獄の経験あり、社会保障を受けないと生活できない、高校中退、これらに該当しないこと。
③ これらの尺度をIQgと対応させたとき、例えば、高校中退者でIQgが110以上という人の割合は1%に満たない。だからこそIQgが110以上の人の人生は成功間違いなし、ということになる。
④ 一方、90未満の「厳しい人」たちは、30%以上が高校を中退している。

生きていくうえで最も重要な知能指数IQg
① IQgを伸ばすことで、社会的成功の確率は高まる。
② いくつかの知性を組み合わせるがIQg
③ 実社会の中では、一つの知性だけで解決できる問題はほとんどない。多くの知性を複雑に組み合わせて対処しなければ、的確な行動はとれない。
④ ゆえにIQgこそ、生きていくうえで最重要な知能。ゆえにHQこそ最高次の知性。
⑤ HQを伸ばすことによって、主体性、独創性、集中力、探究心、幸福感、達成感、理性、社会性、読心が発達するが、一番重要なポイントは、将来への展望、計画とこのIQgが伸びること。

教育の中心目標は?
① 音楽(モーツアルト)も脳にとって豊かな環境であることが証明されている。
② HQを伸ばすこと→中心的要素のIQgは必ず伸びる→HQ全体を伸ばすことが最重要な子育て=教育の中心的目標

HQが十分に発達すれば?
① HQが十分に発達したら、前向きで計画的・プラス思考、個性的で独創的、頭がよく、優れた問題解決力を持つ(IQgが高い)、理性的で自分の感情・欲望・行動をうまくコントロールできる、良好な社会性・協調性を持ち、優しく、思いやりがある、豊かな感情、やる気、幸福感、達成感を持つ、幸福な家庭と社会的成功を得て、人生に成功する(IQgが110以上)の人物になる。
② 逆にHQがうまく発達しなかったら、無計画で刹那的、切れやすく衝動的、頭が悪く、問題解決能力が低い(IQgが低い)、状況を無視した自分勝手な行動や非社会的・反社会的な行動を繰り返す、相手の気持ちがよくわからず、協調性や優しさが希薄、やる気や幸福感、達成感が欠如し、無表情、社会性や人間性を欠如し、幸福な結婚や社会的成功に見放され人生に失敗する(IQgが90未満)の人物になる。

一流企業に入ってもドロップアウトする人のHQ
① 最近、こんなことが問題になっている→IQが高く勉強もでき、一流大学に入り、一流企業にも入社。本人も両親も一安心、洋々たる前途が待っている感じがする。ところがドロップアウトする若者が増えている。
② 企業にとって使い物にならないのでクビになるか、自信をなくしてやめてしまう。
③ そんな若者の前頭連合野の働き=HQが統合失調症患者と同じように低下している。
④ 統合失調症に共通しているのはHQ障害。HQの根幹であるワーキングメモリが衰えており、正常な社会生活が困難。ワーキングメモリに重要な働きをしている脳内ホルモン、ドーパミンの働きが悪化し、前頭連合野のドーパミン受容体も減少。
⑤ 最近の院生の特徴→一流大学を卒業しているにも関わらず、研究能力が非常に低い。問題設定能力と問題解決能力が唖然とするほど低い。研究者に必須の能力が欠如しているため、まともな研究ができない。
⑥ 問題設定能力と問題解決能力はHQの中心的な能力→院生のHQはかなり悪い。
⑦ 勉強はできても研究ができない院生が毎年増加。きちんと指導しても伸びない、ということは一昔前には考えられなかったこと。
⑧ この院生のHQの低さと一流企業社員のドロップアウトは関連があるのではないか。

歳をとっても伸びる知能とは何か?
① HQや他の知性は、大人になってからも、努力をすれば伸びる。
② 知性=流動性知能+総括的知能+結晶性知能
③ 流動性知能→新しい場面での適応能力といえる知性で、18歳をピークに年齢とともに激減していく。→単純な計算能力、暗記、言語習得能力
④ 総括的知能→理解力、まとめる力、複雑なことの記憶→20歳から50歳まであまり変化しない。→営業マンが商談でプレゼンをするとき発揮する能力
⑤ 結晶性知能→知識や経験を高度に適用した判断力、総括力=IQg→この知性は努力次第でいくらでも伸びる。そのピークは70歳。→企業のトップ、作家、政治家などの難しい局面での的確な判断

好奇心で伸びる知性
① 結晶性知能を伸ばすことが社会的成功に直結。
② 結晶性知能を伸ばすためには、好奇心を持ち続けること。
③ また、現実の経験を積極的に蓄積していくことの重要。

40歳からでもHQは発達する。
① 人間は「将来への展望、計画」が実現すると、知識や経験を獲得する。
② 同時に、様々な人々と関係することから、社会性が高まり、他人との関係もうまく結べるようになる。
③ 経験の中から他人がどんなことを考えているかが分かるようになると、「読心」も高まる。
④ すると、さらに知識や経験が増えてくる。つまり、結晶性知能が高まるという好循環になっていく。
⑤ ニューロンは、人間が生まれた後は増えることがなく、毎日死んでいくことがこれまでの脳科学の常識だった。現に、成人して以降、脳全体で一日に200万個のニューロンが死滅する。
⑥ ところが、成人の脳でも、ある特定の部位のニューロンが新たに作り出されていることが判明した。それは海馬。
⑦ 記憶=短期的記憶+長期的記憶
⑧ 長期記憶=陳述的記憶(過去を振り返り思い描くことも話すこともできるので陳述的)+手続き的記憶(車の運転など、体で覚える記憶)
⑨ 海馬は陳述的記憶に関係。
⑩ 海馬に関する有名な患者:激しい癲癇発作のため海馬を除去→癲癇は収まったが、大変な記憶障害に陥った。全く新しいことが覚えられなくなった。新しい陳述的記憶が全くできなくなった。しかし、術前の記憶は全く失われていなかったし、手続き的記憶も失われていなかった。IQも変化がなかった。
⑪ これが教えてくれることは、海馬の役割は陳述的記憶に関わる部位で、記憶の貯蔵庫ではないということ。知覚や短期記憶から長期記憶・陳述的記憶をつくる役割が海馬にある。つまり記憶の形成。
⑫ 記憶の形成には、扁桃体も重要で、特に情動体験が伴うような経験の記憶化には扁桃体と海馬の協働が重要。
⑬ こうした働きを持つ海馬のニューロンが成人になっても増えることが最近判明。さらに、前頭連合野の神経回路が大人でも発達することも分かった。
⑭ 前頭連合野の発達は60歳を超えてもある。

大人になっても伸びるHQの進化的な意味
① 人間のHQが中高年になっても伸びるのは生物学上おかしな話だが、実は進化的に意味がある。
② ・社会のメンバーに対して知的貢献をするということ。
③ 長老がどの・社会でも存在するが、長老は長い人生で蓄えてきた様々な知識と経験を自分のグループの若いメンバーに伝え、高度に活用することで、その社会に役立ってきた。
④ 中高年者の使命・役割は、家族、地域、国、人類に貢献すること。

脳に必要な豆類と魚
① 社会に貢献するには→HQを伸ばすこと→そのためには脳を使うこと→脳を使うには栄養が不可欠
② 栄養状態による知能指数の違いを調べた研究データ:バランスのとれた栄養で育った子供の70%がIQ91以上。偏った栄養で育った子供の中にはIQ111以上が一人もいなかった。
③ バランスのとれた栄養→豆類、ゴマ類、ワカメ、野菜、魚、椎茸、芋→頭文字をとって、「孫は優しい」
④ 豆類→記憶力を高める伝達物質アセチルコリンの前駆体であるレシチンが多く含まれているためHQ向上にとても重要。
⑤ 魚を食べると欝になりにくい→魚の脂には、不飽和脂肪酸の仲間のDHAとEPAが多く含まれている。DHAが欝に効果がある。
⑥ ラット実験で、脳内にDHAが多いほど学習能力や記憶力が高い→人間でも同じはず→魚を食べると学習能力・記憶力が高まるはず。

脳にとって最適な日本食
① 脳の働きをよくする食材→筍→チロシンが含まれている→これはドーパミンやノルアドレナリンの前駆物質→ドーパミン・ノルアドレナリンは脳の薬的存在
② 脳の機能維持のためにブドウ糖が必須。脳はエネルギー源としてブドウ糖しか使えない。→ブドウ糖を摂取するには米が一番→米はゆっくり消化されるので、ブドウ糖が持続的かつ効率よく脳に届く
③ 脳の働きや発達には、チロシンを含めたアミノ酸(=蛋白質)が不可欠→この点でも米が優れている→米に含まれているアミノ酸がバランスが取れていてチロシンも含まれている→最も重要なのは、米のアミノ酸は脳内にうまく取り込まれる点。→アミノ飲料などではアミノ酸はほとんど脳内に入らない。
④ 米には適切なビタミンとミネラルが含まれている→ビタミンB1、B2は脳に必要なエネルギーを供給+ビタミンEは抗酸化作用で老化防止+亜鉛は記憶力を高めイライラを防止+Caが不足するとイライラ+MgはCaの働きを助ける→米は脳にとっていいことだらけ。→米だけで脳に必要な栄養の70%は摂れる。→残りの30%は「孫は優しい」だ。→脳にとって最適は日本食

政治家の脳がボケにくい理由
① 脳の栄養に必要な環境
② 芸術家、政治家は歳はとってもかくしゃくとして現役で仕事をしている例が多い。
③ 社会と積極的に関わったり、言語活動を活発にすることは、脳にとって大変効果的。
④ 他にも、恋をする、芸術的な分野での知性を使うことも脳を活発にする。
⑤ 音楽的知性や絵画的知性、空間的知性は右脳。右脳を積極的に使うことにより脳を若く保ち、ボケを防ぐ。
⑥ ピアノ、俳句、油絵などの趣味を持つ老人はボケにくい。右脳を刺激することと、手を積極的に使う。特に細かい手作業は、脳の活性化に非常に効果的

HQの働きが鈍ったときの自覚症状
① 真っ先に老化するのは前頭連合野、HQ
② HQが衰える→好奇心、創造力、柔軟性が減退→同じ行動を繰り返す=固執傾向→いつも同じ居酒屋、同じメニュー、休みの日は何もしない、いつも同じ話で顰蹙を買う。
③ HQの働きが鈍る→活動量の急激な減少→やる気がなくなる+優先順位がつけられない+締め切りを守れない+うつ病+社会的孤立+刺激の不足+好奇心・学習意欲の低下+頑固
④ 人の物まねで周囲を笑わせる人→HQ低下の人→HQが低下すると、自分というものを自発的に創造することができなくなるため、人の物まねでその場を紛らわせようとする。

HQの働きをよくするウォーキング
① 鈍ってしまったHQの改善方法→有酸素運動
② HQ衰退原因→脳の血流不足→前頭連合野に最も多く血液が送られている→有酸素運動が効果的=ウォーキング最適→毎日20分程度

恋が脳を活性化するメカニズム
① 恋をする→PEAフェルエチルアミンやセロトニンといった伝達物質が増加
② セロトニン→海馬のニューロンや神経回路を増加

楽しいことに熱中すると知性は
① 脳の活性化→豊かな栄養+目的を持って社会と積極的に関わる+知識・経験を増やす+恋+芸術+細かい手作業+ウォーキング
② ポイント→決して無理をしない。
③ 自分の好きなことをすべきであって、充実感や快感が伴うことをしなければならない。→熱中+喜ぶ→脳にとっても有効
④ 別の見方→自分が得意とする知性に関することをする→熱中+楽しい

集中力を生み、楽しさを感じるHQ
① なぜ、熱中して楽しいことをすると脳は発達するのか?
② 知性フレーム変容のベース→神経回路の可塑性→その実体はシナプスによる可塑的変化→この可塑的変化が、熱中して楽しい状態で起こる。
③ 楽しいとき→シナプスが柔軟になる→ニューロンが活発に伝達物質を分泌して情報が縦横に走る。
④ 情報伝達の活性化=知性の向上=楽しいこと。
⑤ 神経回路の活性化の鍵を握るのは、調整系の伝達物質
⑥ 調整系の伝達物質→脳の広い範囲にゆっくりと、しかも長期間にわたって影響を及ぼす物質
⑦ この調整系の伝達物質の一部→集中力や楽しさに深く関係
⑧ 中で最も重要な伝達物質=ドーパミン系→このドーパミンの分泌量は前頭連合野で最も多い→前頭連合野の担う集中力に影響を及ぼす+快感+楽しさ+達成感+学習
⑨ 知性は熱中して楽しい状態で使えば豊かに発達する。

脳の情報処理能力を高める物質
① 知性は楽しくない状態ではほとんど発達しない。
② ドーパミンが働かないと、知性の活動は一時的なものになり、長期的な可塑的変化に十分結びつかない。
③ あなたは「よい人、よい親」を演じていないか?
④ 無理をしたり、嫌なこと続けていると、ノルアドレナリンが分泌される。
⑤ ノルアドレナリンは子供には有効だが、大人には適当ではない→適度に分泌されれば緊張感や覚醒感、注意力が高まるが、出過ぎると不安感や恐怖感に結びつくから。
⑥ ノルアドレナリン→脳の情報処理能力を高める働きがある。
⑦ 恋をする→ノルアドレナリンが出る。
⑧ ノルアドレナリンが出る状況、ジェットコースターに乗るときなどは、恋が原因でノルアドレナリンが出ているかが分からないので、恋と勘違いする。

幸福感を得る唯一の例
① 人類が共通して、幸福感と無関係な要因は、収入以外にもたくさんある。
② 社会的成功度、国家、民族、宗教、性別、年齢も幸福感とは無関係
③ 幸福感と結びつく共通因子→遺伝子の存続と家族の形成→結婚
④ HQが発達している人は離婚しない傾向が強い。
⑤ 持続的な結婚には高いHQが不可欠であり、そして、そんな結婚こそ幸福感に結びついている。

幸福感を抱きやすい人と結婚したとき
① 幸福感に影響を及ぼすのは結婚相手
② 最高の伴侶は幸せな家庭を築いてくれるし、そこで最高の幸福感を抱く。
③ 理想的な結婚相手とは、どんな人だろう?
④ 答え→遺伝的に幸福感を抱きやすい人
⑤ 自分の子供を幸せにしたいと思って英才教育をする人が多いが2重の意味で間違い→英才教育によってHQが高まる確証がないばかりか、かえって発達を阻害するという状況証拠の方が多い+幸福感を抱かない遺伝子を持つ両親からは、幸福感を抱く遺伝子を持たない子供が生まれる可能性が高い。

結論:HQを高める方法
① 豊かな栄養を摂る→伝統的な日本食
② 常に目的や夢を持ち、未来志向で生きる。
③ 記憶(知識・経験)を増やし、それを活用する。
④ 文章を速く読むトレーニングをする。
⑤ 新聞の社説を読み、記憶をもとにそれを要約し、批判する。→前頭連合野をいかに働かせるか→HQの根幹、ワーキングメモリ能力と結晶性知能を伸ばす。
⑥ 社会と積極的に関わる→恋をする。
⑦ 芸術的な趣味を持つ→右脳を使う。
⑧ 旅をする。
⑨ ときに適度なストレスを求める→新しいことへのチャレンジ
⑩ 股関節を柔軟にする。
⑪ 有酸素運動をする→ウォーキングを毎日
⑫ 細かい手作業をする。
⑬ 早寝早起きに心がける。→リズムがきちんとつくられる→メラトニンが松果体からキチンと分泌→精神的に安定+頭もよくなる。



健康維持:心の健康:魂の幸福その1

2009-03-16 11:50:34 | 健康維持:心の健康
魂の至福に出会うための10のステップ
要約

本当の自分を取り戻すために
レッスンに従って、抱えている問題に意識を振り向け、自分自身を許し、間違った思いを手放してください。
そうすれば、スピリチュアルゾーン、願いが叶う愛と光に満ちた世界へとあなたは誘われていくはずです。

スピリチュアルゾーン
目に見える物質的な世界の背後にあるスピリチュアルな世界。
この世界こそが、全ての源であり、愛と真実と許すことを学んでいけば、スピリチュアルな世界に到達できる。

Q:私たちは、なぜ、生まれてきたのでしょう?
生まれてきた意味
私たちは、地球上で様々な経験をするために、人として生まれることを選択しました。
私たちの本質は、体ではなく魂にあります。
体は魂が必要としている経験と成長をするための道具です。
私たちは自らの意思で、この地球上に体をもって生まれることを選び、大きな可能性を秘めた人生を生きることを選びました。

Q:私は運が悪い、と思いますか?
運命?
人生は予め定められたものではなく、自分が下した無数の選択によって成り立っていることがわかるでしょう。
孤独や、貧困や、不満や、不幸ですら、私たちが自分で下した決断の結果です。

Q:今までの人生が、すべて自分の決断だとしたら、今後、どうすればいい?
人生を設計する。
すべてが自分自身が下した決断の結果ならば、これからは全く違った決断をすることです。
自分がこれまでにしてきたことを理解し、次にどうしたら変えられるかを学んだら、満足のいく人生に変えればいいのです。
まず、最初にすることは?
あなたのこれまで考えていたことが、今の人生を作ってきたのであれば、原因である信念やわだかまりを捨てなければなりません。
出発
旅の準備ができたら、いよいよ出発です。
乗り物は、想像力、洞察力、練習、そして多くのものを手放す決断です。
行動の指針は?
明日、この地球を離れるとしても思い残すことがないように生きる。
そして、これまで目を背けてきた問題に向き合い、ネガティブな感情や罪悪感を手放さなければなりません。

Q:人は基本的に2通りの生き方をします。あなたはどちら?

宇宙から送られてくる莫大なエネルギーがほとばしり出てくる泉。生き生きと煌き、活力に溢れたエネルギーが溢れ出てくる、それは、あなたの生きる力であり、愛と豊かさを示すもの。
宇宙は、あなたを通じて、エネルギーと愛と力を尽きることなく、世界に送り出しています。
自分は宇宙の尽きることのないエネルギーをこの世に送り出すための泉、というイメージこそスピリチュアルゾーンへのパスポート。
それこそが、私たちの本来の姿です。
エネルギーは、あなただけではなく、家族に友人に、そしてあなたに出会う全ての人に降り注ぎます。
水槽の蛇口
そこには限定されたエネルギー、幸運、愛情、富しかありません。
ですから、いつかなくなってしまうのではないかと怯えながら、蛇口をちょっと開いては、少しずつエネルギーを使います。
なくなってしまったら、どうしょうかという疑いと不安にいつも苛まれています。
人に分け与えるなんてとんでもない。
自分を守ることだけに必死な、ケチで、頑固で冷たい人になっていくのです。

二つの生き方、泉、または蛇口
どちらの生き方を選びますか?
泉、それとも蛇口?
尽きることのない流れを選ぶか、決まった容量の水槽を選ぶか?
豊かさに満ちた世界を選ぶか、不足と不満という妄想に支配される世界か?
不満と不足に怯えながらの生活では、本当の意味で生きているとはいえません。
最後に残るのは、虚しさしかありません。

Q:不幸せの、根本的な原因は何でしょう?
全ての原因は、エゴ
愛される資格がないと信じ込んでいたり、自分は駄目だと思い込んでいる人は大勢います。
あるいは、常に人と比べて、どちらが優れているか、劣っているか判断する癖がついている癖が身についている人も大勢います。
人と比べて優劣を競い合っているため、人と分かち合うことができず、自分は誰からも理解されない孤独な存在だと考える人もいます。
すべては、エゴが原因です。
このエゴから自由になるのは容易なことではありません。

スピリチュアルゾーンに赴き、高次元の意識に目覚めれば、自然とエゴの支配から自由になり、自分が無限の可能性をもった魂であることが実感できるようになります。そのとき、あなたの魂は、エゴの存在を認め、エゴが作り上げた間違った信念を許し、優しく受け入れることでしょう。

意識して生活しましょう。

Q:思い出すだけでも嫌な、過去、それに振り回されています。
過去の失敗をどう理解するか?
スピリチュアルゾーンへの扉へ導いてくれた過去のすべてを、感謝をもって受け入れましょう。
自分の人生を悔やんでいる人もいるでしょう。
しかし、そんなふうに考えてはいけません。
あらゆる失敗は何かを学ぶために与えられるレッスンです。
この次に同じ失敗をしなければいいのです。
あなたは確実に成長しています。
スピリチュアルゾーンへの旅は、決して孤独なものではありません。
大勢の素晴らしい仲間があなたを待っています。

まず、自分を知る。
スピリチュアルゾーンを目指す人はどんどん増えています。
そこへ行く方法はたくさんあります。
瞑想、ヨガ、あるいは宗教を通じて。
ただし、どの方法をとるにしても自分で勉強しなくてはなりません。
まずは知ることから始めましょう。
自分はどういう人間なのか?
なぜ自分はそういう人間になったのか?

スピリチュアルゾーンへ行くための体づくり。
私たちの体は、魂を祭っている寺院みたいなもの。
その体をきちんとケアしなければ、スピリチュアルなメッセージやガイダンスを受け取ることはできません。
きちんと食事をとり、運動をして、健康を保つことは、健全な精神生活に不可欠なこと。
健全な魂を支えるのは健全な体です。
なぜなら、人間の神経系統や細胞組織は、宇宙の波動と呼応しているからです。

スピリチュアルゾーンで生きるための秘訣
心を穏やかに保つこと。
沈黙を通じて、私たちは高次元のエネルギーを受け取ります。
スピリチュアルゾーンの声を聞くためには静寂が必要なのです。
人生の決断は魂の導きによってなされなければなりません。
魂の声を聞くために、心を静め、答を求めて祈らなければなりません。
ゆえに、食事をすることも体を動かすことも意識しながらすることが大切です。

意識しながら
注意深く意識しながら物事を考えることは、何かを生み出すための最初の一歩です。
それが芸術品であれ、機械であれ、人生であれ、愛であれ、すべてそうです。
意識的にものを考える習慣をつけないと、無意識が生み出す雑念に支配されることになります。

Q:真に生きていない人の特徴は何でしょう?
無意識
無意識の思考は、スピリチュアルに生きることの対極にあります。
心配も無意識の思考が作り出すものの一例です。
現代社会は心配で覆い尽くされています。
これも注意深い思考の欠如のせいです。
心配は、問題を解決しようとして考えるクリエイティブな思考ではありません。
無意識が作り出す心配は、スピリチュアルゾーンから私たちを引き離すばかりか、まったく望まない場所に私たちを運んで行きます。
たとえば、ボーイフレンドは私を捨てるのでは、などと心配すれば、こういった否定的な結果に注意を向け、それにエネルギーを与え、自分で引き寄せてしまうのです。

Q:恐怖心から解放されるには、どうすればいいですか?
ここでのテーマは?
どんなふうに恐れと向かい合うか、恐怖心の影響を受けないためにどうすればいいか、についてです。
まずは、注意深い思考から始めましょう。
瞑想は、心から雑念を払い、落ち着きを取り戻すために役立ちます。
また、一つのものに集中する訓練やマントラを唱える訓練もあります。
瞑想の基礎、腹式呼吸

宣誓
外面 私の体は強く美しく完璧です。
私の体は、健康でエネルギーに溢れています。
私は、私の外見を受け入れ、愛します。
これまで自分の外見を恥じていた自分を許します。
自己愛 自分を愛すれば愛するほど、多くのチャンスを手に入れることができます。
あなたは人間の形を借りて、この地球上で、かけがえのない、この上なく素晴らしい、ユニークな人生を楽しむために生まれてきたのです。
私は、愛情に満ちた安定した人間です。
私は、自分を愛し、周りの人を愛し、人生を愛します。
私は、自分の無限の可能性を信じます。
私は、自分が常に最善の決断ができると信じています。
私は、高い自尊心を持ち続けます。
私は、私がもっているものに誇りを感じます。
私は、かけがえのない価値ある人間です。
行動 私は、あらゆることに関して、よく考え、一番良いと思うことのみ話します。
明日、この地球を離れるとしても思い残すことがないように生きる。
注意深く意識しながら物事を考えることは、何かを生み出すための最初の一歩です。
まずは、注意深い思考から始めましょう。瞑想は、心から雑念を払い、落ち着きを取り戻すために役立ちます。また、一つのものに集中する訓練やマントラを唱える訓練もあります。
私は、人に元気を与え、その人の良いところを引き出すように言葉を選びます。
人間関係 私は、これから親密で素晴らしい人間関係を育んでいきます。
私は、過去の悪い人間関係を認め、許し、別れを告げます。
私は、私と似たビジョンをもち、私の良さをわかってくれる人だけを引き寄せます。
私は、与えれば与えるほど、多くのものを受け取ることができることを知っています。
私は、あらゆる人の中から素晴らしさを見つけます。
私は、愛情豊かでロマンチックな人とだけ付き合います。
私は、人を愛し、受け入れることを望みます。
私は、私の人生にかかわるあらゆる人とものに感謝と愛情を抱いています。
私は、真実の愛を人生に呼び込みます。
愛 私は、愛の力によってこれからの人生を生きていきます。
私は、愛し、愛されることを選びます。
私は今、愛と優しさと思いやりの気持ちで一杯です。
人生 私は、これから人生を心から楽しみます。
今日は、これからの人生の第1日目です。
どんなことであろうと、人生に起きることは、すべて自分を知り、より高い意識に目覚めるためのチャンスです。
私は、最高のものだけを受け入れます。
私は、奇跡のような素晴らしい出来事が毎日起きることを望みます。
私の人生にふさわしいのは、ベストなものだけです。
私は、成功し、幸福になります。
私は、すべての出来事を感謝の気持ちをもって受け入れます。
私の人生は今、数え切れないほどの奇跡に満ちています。
私は、常に素晴らしいチャンスを自分で作り出します。
私は、人生に感謝しています。
私は、宇宙が私の人生に対してはっきりしたビジョンを与えてくれることを信じます。
私は毎日、少しずつ、自分にとって居心地の良い環境を広げていきます。
解放 私は、無意識に抱いていたすべての否定的な考えを手放します。
過去を手放す一番よい方法は、許すこと。
私は、過去の辛い思い出は今日を限りに手放します。もはや過去にとらわれることはありません。過去と決別しましょう。
私は、私がこれまでしてきたすべての過ちを許します。
過去のわだかまりを捨て、自分を愛しましょう。
過去の経験によって作られた信念や考えは、もはや今の自分にはふさわしくないとはっきり自覚することです。
経済 私は、本当にしたいことをするために、いつも十分なお金を持っています。
お金を家族や友人と分かち合えばあうほど、より多くのお金が入ってきます。
私は、望むだけお金を手に入れることができます。
私は、必要なお金を集め、すべての計画とアイデアを実現させます。

あなたはどんな人間になりたいですか?
① 愛情豊かな人間
② 聡明な人間
③ 苦難にあっても希望を見失わない人間
④ 常に、魂を向上させようと努力している人間

無意識のうちに、過去に振り回されている人は案外多いものです。
まずはどんな過去の思い出があなたの心にわだかまりを残しているか考えましょう。
過去の辛い思い出を振り返るときは、リラックスすることです。

過去と訣別するためのレッスン
まず、これまで自分をどう思っていたかを書きます。
① 私は綺麗でないからもてない。
② 髪が綺麗じゃない。
③ 数学が苦手だ。
④ 方向音痴だ。
⑤ 自分は意思が弱くて駄目な人間だ。
⑥ 恋愛が苦手。
⑦ つまらない人間だから素晴らしい恋人が見つからない。
⑧ 平凡すぎる。
⑨ 人より際立って優れたところがない。
⑩ ダイエットにいつも失敗している。
⑪ タバコをやめられない。
⑫ 人と打ち解けられない。
⑬ 友達ができない。
すべては古い自画像です。その自画像は過去のあなたです。

次に家族や身近な人々について書いてみよう。
あなたは過去の身近な人々をどのように考えていましたか?
① 親から愛されていない。
② 父親以上にお金を稼ぐことができない。
③ 母親ほど寛大で献身的な人間にはなれない。
④ 職場の人に受け入れてもらうために、無理して明るく振舞っていた。
⑤ 笑いをとろうと無理に三枚目を演じていた。
⑥ 尊敬されたくて自分をかっこよく演出していた。
⑦ 相手を貶めることによって、自己満足をしていた。
⑧ かっこいい外車に乗ることによって他人によい印象を与えようとした。
その結果、手に入れたものは、あなたという人間の価値を高めるのに役に立ちましたか?

今度は世界です。
新しい生き方をすると決めたあなたが、捨てなければならない考えを書き出しましょう。
① 世界は危険で敵意に満ちていると思っていますか?
② ある国が過去にしたことで、いまだにその国を嫌っていますか?
③ 特定の国に偏見を抱いているせいで、その国の人を正当に評価できないでいますか?
④ あなたは親から無意識のうちに人種差別の意識を受け継いでいますか?

健康維持:心の健康:黄金の華の秘密その1

2009-03-16 11:50:18 | 健康維持:心の健康
黄金の華の秘密
要約

人間は機械だ。機械のように生きて、機械のように死んでいく。
人間は大きく花開く意識の種子を宿している。
人間は神になる可能性を秘めている。
だが、それは実現しない。
それが起こらないのは、社会によって、国によって、組織化された教会によって、既得権益を有する者たちによって、人間が催眠術にかけられているからだ。
社会は奴隷を必要としている。

あなたは自分の内にある肉体以上の何かを知っているだろうか?
生まれるより先に自分の中にあった何かを見たことがあるだろうか?
もしそれを見たことがあるなら、あなたは不死だ。

魂の人は危険だ。
なぜなら、魂の人は一個の自由人だからだ。
彼を奴隷に貶めることはできない。
みずからの内に不死なる魂をもつ人は存在そのもの、神そのものにより深く身を委ねている。
彼は人間が作り上げた社会、文明、文化の構造など少しも気にかけない。
これらのものは彼にとっては監獄だ。
彼はキリスト教徒、ヒンドゥ教徒、イスラム教徒としては生きていない。
彼は群集の一部ではありえない。
彼は個として存在している。

もし、あなたが魂を得ようと努力し始めたら、それは社会にとって非常に危険だ。
そうなったら、あなたの関心が変わってしまうからだ。
あなたは外向的な人間から内向的な人間になってしまう。
社会は、あなたのエネルギーが外に向かって流れ続けるように、あなたが外向的な人間であり続けることを、金や名声や権力や、そういったすべてのものに興味を持ち続けることを望んでいる。

社会はあなたが内側に入っていくことを妨げる。
その最良の方法は、自分は内側に入りつつあるという偽りの観念をあなたに与えることだ。
教会に通っても、内側に入っていけるわけではない。
だが、教会はあなたに催眠術をかけ、内側に入りたければ教会に通わなければならない、と信じ込ませてきた。
しかし、教会は他のすべてのものと同じくらい外側にある。
社会はあなたに催眠術をかけて、内側に入りたければ聖職者のもとに来なければならないと信じ込ませてきた。
しかし、聖職者とは国家や社会の代理人だ。

神秘家はまったく違う生き方をしている。
神秘家の元に来る人は、その神秘家と波長が合うや、自然に、すみやかに、内発的に、内側へと動き始める。
そもそも、師とともにある目的はそこにある。

黄金の華、それは象徴だ。
花は完全さ、全一性を表している。
花は潜在能力の最大の表現、潜在能力の実現を表している。

いいかね、あなたは遠くまで行かなければならない。
いいかね、あなたは社会があなたの周りに仕掛けた罠から抜け出さなければならない。
いいかね、あなたはそのためにこの世に生まれてきた為すべき仕事をまだやり遂げていない。
いいかね、あなたは単なる種子であって、まだ、魂ではない。

種子は死ななければならない、そして初めて種子は成長することができる。

あなたは、まず、理解しなければならないことは、あなたが催眠術にかけられているので、その催眠術を解くプロセスを通り抜けなければならないということだ。
いいかね、あなたは条件付けられているから、その条件付けを解かなければならない。
死がやって来つつあるということを覚えていなさい。
実際、全ての物事は常に今、起こる。
すべての物事は、常に現在において起こる。
過去では何も起こらず、未来でも何も起こらない。
現在が存在する唯一の時間だからだ。

過去とはあなたの記憶にすぎない、未来とはあなたの想像に過ぎない。
ところが、あなたは過去に生きるように催眠術をかけられている。
あなたは、未来に生きるように催眠術をかけられている。
どの社会も現在に生きなさい、今、ここを生きなさいとは教えない。
真の探求者であるとは、今ここを生きるということだ。
今ここを生きる以外に生はない。
だが、そうするためには、かけられた催眠術を解かなければならない。
あなたは機械でなく、人間にならなければならない。
あなたは意識的にならなければならない。

だが、人間は、夢を見、空想にふけり、欲望を未来に投影しながら暮らしている。
だが、それは、この美しく、途方もない価値のある生を生きる道ではない。これはまったくの浪費だ。
あなたは瞬間に、現在にもっと注意深くならなくてはならない。
あなたは自分の意識をふり絞らなくてはならない。意識はあなたの宝だ。
人は鈍感な生を生きている。人は上の空で生きている。留意が欠けた状態は闇だ。留意は光だ。

たとえ話
二人の精神科医が路上で出会った。やあ、元気そうだね、ところで僕の調子はどうだね?
人は互いに尋ねあっている。誰も自分の調子がわからない。彼らは互いに目を覗き込み、自分自身に関する情報を他人から集めている。
他人の意見がこれほど重要になっているのはそのためだ。
誰かに馬鹿だと言われたら、あなたは怒り出すだろう。
なぜだろう?
あなたは打ち砕かれる。自分を賢い人間だと思っていたのは、他人から、あなたは賢い人だと言われたからだ。
あなたが拠り所にしているのは、他人の意見だ。
他人がどう思うかを絶えず気にしているのは、あなたが他人が考える自分しかしらないからだ。
あなたは自分自身のことは何も知らない。
これは何という状況だろう。
この私に私のことが分からないのに、他の誰に私のことが分かるというのだろう。
だが、人々は実に無意識に生きている。彼らはただ他人の意見に従って生きている。人々は乞食のままでいる。
あなたは自分自身について何かを直接知ったことがあるだろうか?
ないとしたら、あなたはまだ生きていない。
自己に遭遇することで、初めて生は息づき始める。
自分自身のぼんやりとした状態を見守りなさい。
あなたの中に注意深さが生み出される。
自分の中に何が起こっているのか見守りなさい。
思考が通り過ぎてゆき、怒りの雲が湧き起こり、悲しみの暗夜が訪れ、あるいは素晴らしい歓びがやってくる。
もっともっと注意深くなりなさい。

人は水のように自在に姿を変えて流れ、新鮮なままで、つねに太洋に向かって進んでいかなければならない。
水のように柔らかく、女性的で、受容的で、愛に満ち溢れ、非暴力的でなければならない。

タオという言葉は、本質的には道を意味する。
目的地については何も語ることができない。
目的地は捉えがたく、表現できず、言語を絶している。

真理はあなた自身の体験でなくてはならない。
師はあなたに真理を授けることはできないが、道を指し示すことはできる。

イエスは何度も、悔い改めなさい、と言った。
キリスト信者は、誤った解釈をされてしまった。
彼らは、過ちを悔い改める、解釈した。それは過ちとは何の関係もない。
悔い改めるとは、引き返すこと、内に向かうこと、戻ることを意味する。
自分の本来の姿を取り戻すということだ。
光は外に向かって動いている。
目を閉じると、光は内側に向きを変えはじめる。悔い改め、回帰が起こる。
そして光があなた自身の実存に降り注ぐとき、自己認識、自己知が生まれる。
その自己知はあなたに自由をもたらす。
一切のしがらみからの自由、一切の執着からの自由、死からの自由、肉体からの自由を。
それはあなたの内部に魂をつくりだす。
光が内側に向かって動き、あなたの実存の中を巡るとき、それが瞑想だ。
あなたは静かに座り、全ての扉を閉める。すると光が内側で巡る。
そのとき、肉体は召使になる。
五感は従順な召使になる。それらをコントロールする必要がない。
それらはひとりでにあなたに従う。
これがタオの美しさだ。けっして何も強要することがなく、品性を磨きたいという欲求もない。
タオは言う。ただ光に満ち溢れればいい。そうすればすべてのものはついてくる。

二つのことが求められている。
第一に、人は知性と明晰さを必要とする。
第二に、あなたには受容性と静謐さが必要だ。
知性については、気にかけなくていい。
人は皆、知性をそなえて生まれてくる。聡明な人もいれば聡明でない人もいるという考えは完全に間違っている。
むろん、一人一人の知性の表われ方は違う。音楽に知性を発揮する者もあれば、数学に知性を発揮する者もいる。音楽に基準を合わせると、数学に知性がある人は馬鹿に見える。逆もそうだ。
人々は明晰さを欠いたままで生きている。
自らの知性を受け入れたら、自分自身を受け入れたら、あなたは明晰になる。
二つが同時に必要だ。
知性が欠けていたら、理解できない。
受容性がなかったら、吸収することができない。

生とは、死と彼方の世界にそなえて身支度を整える機会だ。

本当の生に根ざさずに生きることは、大地に根をもたない樹のように生きることだ。
美が、優美さが欠けているのはそのためだ。ブッタたちが語る人間の輝きがあなたに見えないのはそのためだ。
イエスは言う、百合は何と美しいのだろうと。
なぜ百合は美しく、人間はかくも醜いのだろう。
なぜ、人間だけが醜いのだろう、醜いオウム、醜いライオン、醜い鹿を見たことがあるだろうか。
醜さは人間特有のもののように思われる。
みずからの全一な存在に気づいて初めて人間だといえる。そうでないならあなたは無意識の暗い洞窟の中に生きている。

あなたは意識があるように見えるだけだ。
それは非常に移ろいやすい。それはとても薄い表層だ。
誰かがあなたを侮辱する。ほんの一言、些細な眼差しで、あなたの意識はすっかり影を潜めてしまう。
あなたはカッとなり、腹を立てて、凶暴に、攻撃的になる。
一瞬で、あなたの人間性は影を潜め、野生に戻ってしまう。そして獣以下まで落ちてしまいかねない。
なぜなら、人間が落ちるときは歯止めがかからないからだ。

実に多くの人々が、生まれては死んでいく。
だが、決して生きていない。彼らの生は見かけに過ぎない。
彼らは無意識のなかに根を下ろしたままだからだ。
あなたは上辺で何をやろうと、それはあなたに関する真実を何一つ含んでいない。

あなたが思考を超越して、しかもなお目を見張り、醒めたままでいられたら、あなたは本来の自分を見る。それはエデンの園に戻ることだ。
あなた方はたくさんの仮面をつけている。状況が変われば、仮面を変える必要があるからだ。社長に話しているときは、仮面が必要だ、使用人に話しているときは別の仮面が必要だ。
社長に話しかけるときは、満面に笑みを浮かべ、たとえ気分を害しても、腹を立てていても相手の足に口付けさえしかねない。
使用人のときの尊大な自分の顔に気づいたことはあるだろうか。
彼は奴隷だ。社長の前ではあなたは奴隷だ。友人の前では違う仮面を。
あなたはたくさんの仮面を持っていて、周囲の状況が変わるに従って、次々と仮面を取り換えなければならない。
あなたの人格は、たくさんの偽りの顔からなっている。

では、本質とは何だろう?
本質とは、仮面をつけていない、あなたの本来の顔のことだ。
人格は社会、両親、学校、文化からの贈り物だ。
人格はあなたではない。それは偽物だ。
私たちは人格を磨き続け、本質を完全に忘れ去っている。
この本質を想起しないかぎり、あなたの人生は空しい。
本当の生とは本質を生きることだからだ。
それを魂、内なる神と呼んでもいい。

依存している人間はうまく操ることができる。
なぜなら、依存している人は、常に寄りかかる相手を必要としている。
片時でさえ寄りかかる相手なしではいられない。彼は幼稚だ。
彼は、両親に、政治家に、宗教家に、寄りかかり、自分の足で立てない。

あなたの真の動機は何なのか?
ただ鏡になって、自分の行動を見守るのだ。
なぜ自分はあることをしているのか、それはどこから来ているのか?
つねに注意深く見守るのだ。すると、自分が二人いることに気づくだろう。
ひとりはあることを言う人格。もうひとりはまったく逆のことをやり続けるあなたの本当の姿だ。
そのふたつは何とか互いにやりくりをしなければならない。
それゆえの葛藤であり、軋轢であり、エネルギーの浪費だ。

ひとつの願望を内に抱きながら、外側ではまったく逆の行動をしてしまう。
なぜか? それはあなたが逆の行動を通してその願望を抑圧しているからだ。
奥深くで劣等感を感じている人は、外部では非常に優れているフリをする。
優秀でありたいと思うのは劣った人々だけだ。
本当に優れた人は少しもかまわない。
劣等感で苦しんでいる人はみんな政治家になる。
なぜなら、自分たちが大いに優れていることを証明する方法はそれしかないからだ。

真の聖者は、他人のことなど少しも気にしていない。
彼は自分が誰であるかを知っている。全世界が彼は聖者ではないと言っても、どうということはない。彼は直に自分自身に遭遇している。
彼の体験は間をおかない、実存的なものだ。
そして自らの本質を知ることは、神を知り、死を超えていく最初のステップとなる。

自分の本質について、教会や寺院に行くことは助けにならない。
あなたは自分自身の中に入っていかなければならない。
すべての顔が消え、本質のみが残されたとき、あなたは一切の二元性、時間と空間の二元性すら超越している。
深い瞑想に入っていくと、そこには時間も空間もない。

愛しながら、その中に失われてはならない。
関わりながら、しかも独りで、完全に独りでありなさい。
あらゆる関係がゲームだということを熟知していなさい。
ゲームを演じなさい。それは美しく演じられなければならない。
そしてゲームのすべても規則に従いなさい。それはゲームに過ぎないということをいつも覚えていなさい。それに愛着を覚えては、深刻になってはいけない。誠実であっても深刻であってはいけない。いつもユーモアを漂わせなさい。
そうすれば、ゆっくりゆっくり両極が消えていくだろう。

第三の目、アジュナ・チャクラ、に真のハートがある。
第三の目から来たものは、直ちに実行に移される。肉体全体がそれに従う。実存全体がそれに従う。それは命令が発せられるセンターだ。
だが、それは深く眠り込んでいる。
あなたは、肉体のハートから生きている。あなた自身の霊的なハートをまだ知らない。

だが、もっともっと注意深くなり、さらに一層意識し始めると、第三の目から機能し始める。
一度、覚醒が第三の目を機能させたら、あなたの実存に偉大な革命が起こる。
低次元のハートは直ちに高次元のハートにひざまずく。
低次元のものが支配するのは、高次元のものが不在の時だけだ。
それが真の宗教と偽の宗教の違いだ。
偽の宗教は、言うだろう。自分自身を統御しようと努力しなさい。自分の感覚を統御しなさい、と。
真の宗教は言う、ただ、第三の目の中に入っていきなさい。そして霊的なハートを働かせるのだ。そうすればすべてが統御される。主人を到着させななさい。そうすれば、即座にすべてが落ち着くだろう。

健康維持:心の健康:黄金の華の秘密その2

2009-03-16 11:50:02 | 健康維持:心の健康
黄金の華の秘密 その2
要約

主人を招き入れるだけでいい。
そうすれば、自分の生に秩序をつくりだそうと努める必要はない。品性を培う必要はない。品性は意識の後からついてくる。品性を培おうとすれば、あなたの品性は偽物に、まがい物になり、あなたは偽善者になってしまう。

ひとたび高次元のハートが働き始めたら、魔法のような奇跡が起こる。
あなたの感覚にはまったく秩序がなかった。
あなたのハートはつねに混乱していた、緊張していた。
しかし、高次元のハートが働きはじめたら、一切の混乱は消え、明晰さが生まれ、生は透明になる。
あなたは為すべきことをただやる。あなたのすることはすべていい。あなたは過ちを犯せない、しかし、それまでは絶対不可能だ。

品性と偽物
主人を招き入れるだけでいい。
そうすれば、自分の生に秩序をつくりだそうと努める必要はない。
品性を培う必要はない。
もてるすべてのエネルギーをもっと意識することに注ぎこむだけでいい。
影があなたに付き従うように、品性は意識の後からついてくる。
品性を培おう努力すれば、あなたの品性は偽物に、まがい物になり、あなたは偽善者になってしまう。

天上のハートが機能し始めたら
あなたの感覚には全く秩序がなかった。
あなたの心は常に混乱していた。
あなたは常に、これをするべきか、あれをするべきか、とためらっていた。
あなたは絶えず、どこへ行くべきか?何を選ぶべきか?と緊張していた。
しかし、ひとたび天上のハートが機能し始めたら、あなたのすることはすべていい。あなたは過ちを犯すことができない。

至上の秘術のは3つの構成要素がある。
一つは、性エネルギー。
今現在、それはあなたに揉め事しか引き起こさない。
それは、あなたをますます惨めさに導く。
それは、あなたを新しい監獄に連れ込むだけだ。それはあなたを消耗させる。
しかし、自然な状態の性エネルギーは、あなたの内側で黄金の華となる。
そのエネルギーが上に向かい始めたら、それは新しい生を、豊かな生をもたらす。
あなたは、それを直接上昇させることはできない。
あなたの霊的なハートが働き始めたら、初めてエネルギーはひとりでに動きはじめる。
今現在、あなたのエネルギーは外に向かっている。
なぜなら、あなたが内側に持っている磁石よりはるかに大きな磁石が外にあるからだ。
美しい女性を目にすると、エネルギーは外に動き始める。
その女性は磁石のように作用する。
第3の目が機能しているときは、誰も外に引き寄せることができないほど強力な磁石があなたに備わっている。
すると、エネルギーは内へと向かうようになる。
外に向かえば、あなたは二元性の世界に入っていく。内へ向かえば、不二の世界に入っていく。
2番目は、顕在意識だ。

人間の実相
人間は孤島ではない。
あらゆるものが相互に関連し合っている。相互に依存し合っている。
万物は他の万物とあまりに深く結びついているので、何一つバラバラでは存在しえない。
存在は躍動する流れだ。それは川のようなものだ。
どこで一つのものが終わり、どこで別のものが始まるか、その線を引くことはできない。

生と死の本質
花を樹から切り離すことはできない。切り離した瞬間、花は死んでしまう。
樹は大地から切り離せない。地球は太陽から切り離せない。
太陽は他の星から切り離せない。それが果てしなく続いていく。
死とは分離しているということだ。
生とは分離していないということだ。
それゆえ、自我は死なざるをえない。
なぜなら、それは自分は分離しているという観念だからだ。
あなたの内側で息づいているものは死ぬことはない。
生命は永遠だ。
だが、生命はあなたのものではない。あなたはそれを所有できない。
生命は全体に属している。生命は広大で、無限なるものだ。
死はちっぽけで、個的なものだ。
生命は宇宙的なものだ。
だから生きているときは、あなたは宇宙の一部であり、自分は分離していると思うからこそ死んでいく。

豊かな生の秘密とは?
全体の一部であると感じれば感じるほど、あなたは一層多くの生を得る。
イエスが言った、私のもとに来なさい。私はあなたに豊かな生を与えよう、と。
その意味は、自我として死に、分離した実体としては消えなさい、だ。
そうすれば宇宙に含まれる一切のものがあなたのものになる。
所有することをやめなさい。
そうすればすべてがあなたのものになる。
所有すれば、あなたはちっぽけなもの、有限なものとなり、やがては死ななくてはならなくなる。
もっと生き生きとする秘訣は、分離という観念を落とすことだ。
それが起きるたびに、あなたは内側で生が炎のように燃え上がるのを感じる。
自分自身を分離させ、自己中心的に生きるあまり、愛することができない人たちがいる。
彼らはこの世でもっとも惨めな人たちだ。
私は地獄をこう定義する。
分離した状態で生きることが地獄だ。
分離のない状態で生きることが天国。
全体のなかへ完全に跡形もなく消え去ることが解脱、涅槃、究極の自由だ。

放棄
世間を生きなさい、とことん生きなさい。
そうすれば、うんざりし、疲れ果て、あなたは世間にけりをつける。
とことん生きれば、ある日突然、世間は一切の意味を失い、放棄が起こってくる。

哲学、宗教
哲学はおもちゃ、赤ん坊を泣き止ませるための玩具だ。神学もまたそうだ。
宗教とは、本当は体験。
それは憶測とは一切、関係がない。
まず、光が内側に向かって流れなければならない。
そうすれば光があなたの実存を照らし、あなたの存在が開示されて、あなたは自らの実存のなかに入っていける。
それは、神の王国に入っていくことだ。
そこにはあなたは存在せず、神が存在している。
あなたが存在するのは、真の自己に気づかないままでいるからだ。
真の自己とは至高の自己だ。
それはあなたとは一切関係がない。
それを得るためには、大いなる変容が起こらなければならない。
宗教とは、人が自らの足で立ち、自らの存在に責任を持つようになり、事態がどうなっているか、自分が誰であるかを見つめ、探求し、探索し始めることをいう。それは単なる好奇心であってはならない。
哲学は好奇心から生まれる。
宗教は極めて誠実で、真正な探求だ。それは問いかけだ。
好奇心は幼稚なものだ。頭の些細な痒みにすぎない。掻いてしまえば満足して終わりになる。哲学はそんなものだ。
宗教は生死の問題だ。哲学は玩具で遊んでいるだけだ。知識をかき集めるだけだ。けっして実行することはない。
宗教が問題にするのは知ることではなく、それを生きることだ。
それを生きない限り、それが何であるか何一つ知ることはない。
探求者であるためには、一切の哲学を落とさなければならない。
先験的な知識は落とさなければならない。それはすべて障害になるからだ。
それは問うことを妨げる。問いかけは不誠実なものになる。
その最初の一歩から問いかけは曇らされてします。
すでに結論を出していながら、どうして問いかけることができようか。
キリスト教徒でありながら、宗教的であることはできない。
すでに結論を出していて、何が真理であるかをすでに決めてしまっているからだ。そうならば問いかけても仕方がない。
あなたがやることは、すでに結論付けている事柄の裏づけ、論証を探しだすことでしかないからだ。
その結論はあなたのものではなく、社会から渡されたものだからだ。
社会はあなたに結論を与えようとする。
あなたが問いかけることを阻もうとする。
その問いかけは危険だからだ。
問いかけない人間は扱いやすい。問いかけない人間は従順だ。
彼は法を遵守し、因習を守る。
そういう意味で信仰は麻薬だ。
彼は一旦、信じ込むと、どこまでも信じ込んでいく。
やがて、彼はその信仰が自分自身の体験であると思い込むようになる。
だから、生は二元的で、逆説に満ちており、多次元的だ。
この世にこれほど多くの哲学、主義、神学が存在するのはそのためだ。
そしてどの神学も独自の結論の殻に閉じこもり、自分が一番正しいと信じている。
宗教とはあなたを本来の源泉へと連れ戻すこという。
それは好奇心ではなく、とても誠実な探求だ。
自分を知らずに生きていくなど死んでいるも同然だ。自分自身を知らずして、生にどんな意味があるというのだろう?
自分の天命が何であるかを知らない。
騒音ばかりで音楽というものがない。
計算ばかりで祝福というものがない。
あちこち慌しく駆け回っているが、どこにも行き着きはしない。
生まれてから死ぬまで一種絶えざる緊張の中を生きていくが、生と存在の美、祝福を知ることはない。最初に知るべきことを知らない。
だが、世間の人たちを見よ、神について尋ね、真理について尋ねるが、彼らの目を見れば、その尋ね方をみれば、本気でないことがわかる。
天気の話しでもするように、神について話す。
だが、探求に大いなる情熱をかけ、全身全霊をあげて、完全にその身を投入しない限り、実存の秘密を知ることはできない。

決して満足しない
人間は決して満足しない。満足することなどありえない。
それは人間が複数だからだ。
ひとつになれば、満足はおのずと湧いてくる。
あなたが複数いるから、不満足はやむをえない。
あなたは複数いるから、葛藤の絶えない人生になる。
ひとつであれば、葛藤は消えうせる。我が家に帰り着いている。

思考から欲望を浄化し、いっさいの欲望が消えてしまえば、外に向かう必要はない。
あなたが外に向かうのは、ひとえに何かを欲しがっているからだ。
家が欲しい、金が欲しい、力が欲しい、男が、女が欲しい。
そうなると、あなたは外へ向かう。
欲望がなければ、内側に向かう。
180度の転換が起こる。

生きているものを所有したとたん、あなたはそれを殺してしまう。
何かが財産となった瞬間、それは生命を失ってしまう。
樹を所有すれば、その樹はもう生きていない。
女を所有すれば、あなたは相手を殺してしまう。
何かを所有すれば、その結果は死でしかない。
所有できるものは死だけだからだ。
生は自由だ。
生を所有することはできない、銀行に預けるわけにはいかない。
生こそが私たちを所有している。
構図がそっくり変わらなければならない。
宗教的な人は参加する。生とともに踊る。歌う。
彼は存在に明け渡しており、どんな質問もしない。

健康維持:心の健康:黄金の華の秘密その3

2009-03-16 11:49:46 | 健康維持:心の健康
黄金の華の秘密その3
要約

まず、内側が光で満たされること。
人は最初から始めなければならない。
自分自身を知らない限り、私は他のことを何一つ知ることができない。
奥深くで無知なら、私の知識はガラクタに過ぎない。それは無知に基づいている。
まず、私の内側に光が生まれなくてはならない。
私の中心が光で満たされ、そこで初めて空疎な知識に過ぎなかったものが、すべて真に体得される。

あなたは種子
宗教はドグマ教義と化してしまった。
教義は死であり、屍だ。
躍動し、飛び続けるためには、宗教は体験として、瞑想として存在しなければならない。
理論としてではなく、神学としてではなく。
神について知ることは、神を知ることではない。
神にまつわる知識をいくら蓄えても、決して神を知ることはない。
人間は勇気を失ってしまった。
今や人間の夢はちっぽけなものに、ごく世俗的なものになってしまった。
もはや人間は超越的なものを夢見ることはなくなってしまった。
超越的なものを夢見ることをやめてしまったら、人は無意味な生を生きることになる。
意味というものは超越的なものに触れて初めて生まれてくるものだ。

意味というものは、人が大いなる全体の一部、自分よりも高次なものの一部になって初めて生まれるものだ。
人が自分自身を超えようとするとき、そこに宗教が生まれる。
人間はこの世で最もすばらしいぜんざい能力を持っている。
あなたは世俗的なもので満足してしまっている。
あなたは地を這いずり回っている。
あなたは上を見上げていない。
遥か彼方から呼びかけてくるものがある。
彼方からの呼びかけに応えようとするものが真の人間だ。
人間でありなさい。
未知なるもの、彼方からの呼びかけに応えなさい。
それをあなたの実存の大いなる夢にするがいい。
今見えているあなたは種子に過ぎない。
種子は土に落ち、死ななければならない。
そして樹となり、花が咲かなければならない。
春になり、種子が消えたとき、そこに仏陀を、イエスを見出すだろう。


人間の自我エゴは種子に他ならない。
それはあくまでも自分を守ろうとする。
自我が神に対してこれほど障壁になるのならなぜ存在するのだろう?
それはあなたを守るために存在している。
ちょうど硬い殻が柔らかい種子の潜在力を守るために。
硬い殻は敵ではない。
それが敵になってしまうのは、春が来て、土壌が用意されて、環境が整ってきたのに、種子が死ぬことを拒むときだ。
硬い殻が、さあ、春を敵に回しても、お前を守り続けるぞ、この土から君を守ってやるぞ、と言えば、問題が生じてくる。
問題が生じるのは、そこだ。
自我そのものが問題なのではない。
子どもには自我がいる。さもなければ子どもはまったくの無防備にさらされる。
この闘争の世界をどう生き延びればいいのかわからない。
自我が彼を助ける。
自我は一種の鎧だ。
それは敵ではない。それが敵になるのは次のようなときだけだ。
その瞬間がやってきて、あなたには瞑想に入っていく用意ができているのに、心が言う、いやだ、俺は死ねない、と。
そうなったら問題だ。

不可能な夢、自分自身を超えていく夢、解脱の夢、神の王国の夢を見るがいい。
夢を見ることで初めて、あなたはそれに向かって働き始め、進み始める。
夢がなければ、あなたは鈍感になってしまう。人々がダラダラと生きているのはそのためだ。
どうして踊ることができよう。
何のために?
毎日、ただ会社に行って仕事をし、家に帰って妻と口論したり、子どもの不平に耳を傾けるために?
次の日にはまた、同じことが始まり、それが年がら年中続いていく。
彼は何のために生きているのだろう?
惨めでうんざりし、足を引きずりながら、それでも生き続けている。
だが、そこには何かがある。
それは、あなたの内奥の実存はどこかに可能性があることを知っている、ということを示している。

美を愛し、美を生き、美を創造する美しい人は、努力せずとも道徳的だ。彼の道徳は培われたものではない。彼を道徳的にさせているものは美的感覚に他ならない。彼が殺せないのは、生命を奪うことが美しいこととは思えないからだ。彼は美を基準にして判断する。

芸術作品は所有することができる。それは財産だ。それは死んでいる。コーランや聖書を学ぶことはできるが、宗教を学ぶことはできない。あなたはそれを生きなければならない。それを学ぶすべはない。あなたは神の手の中に落ちていかなければならない。あなたは神に身を委ねなければならない。あなたは自らの実存を開かなければならない。あなたは退かなくてはならない。そうすれば、神が入ってきて、あなたの隅々まで占めることができるだろう。そこであなたは人類を超越する。あなたはもはや人ではなく、ひとりのキリスト、仏陀だ。

仏陀の本質、キリスト意識は、第三の目のなかにある。それが働かない限り、あなたの潜在能力は解き放たれない。
解放とは涅槃、解脱、救済、自由を意味する。解放とは光明を得ることだ。第三の目が働き始めたら、それは眠っていて、機能していない。あなたのエネルギーはそこまで到達していない。あなたのエネルギーは下降して性欲、欲望、怒りに、世俗的なことがらに流れ込んでいる。あなたのエネルギーは下方へ、外側へと流れている。あなたには第三の目の中枢にまで届くだけのエネルギーがない。
あなたはエネルギーの貯水池にならなければならない。エネルギーが浪費されなければ、その水量は増していく。やがて第三の目に到達する。そうして到達したとたん、直ちにそれは機能し始める。そうなったら、あなたは生のビジョンを、あるがままの姿を見る。あなたは神、実在、あるがままを知ることができる。

世界そのものは一つだが、あなたの見方が世界を二つに分けてしまう。
それはプリズムを通過する光線に似ている。光線は一つだが、プリズムを通過するやいなや7つに分れてしまう。
あなたのエネルギーが両目を通して動くと、世界全体が二分されてしまう。
そうなると、あなたは、生と死を対立物として、愛と憎しみを対立物として、物質と意識を対立物として見てしまう。
そのせいで、あなたは存在が一つであることを見ることができない。
7色を混ぜ合わせれば、白色の光になるように、外に向かうエネルギーの流れを逆転させると再び、一つになる。それは本来の源へと落ちていく。
あなたが自らの実存のある一点に到達したとき、あなたは不死なるものを知る。そうなったら対立物は消え失せ、互いに補い合うものになる。そこには必ず大いなる喜びが生まれてくる。


健康維持:心の健康:禅

2009-03-16 11:49:29 | 健康維持:心の健康
山椒魚の明るい禅:玄侑宗久
要約

白隠さんの子の逸話
大店の娘が妊娠したとき、親に詰問されて、おもわず白隠さんの子と嘘をついてしまう。親に怒鳴られて、白隠さんは、一言呟いた、ああ、そうだったかな。
あとで真相が判明し、娘の父親に釈明されたときも、またも、ああ、そうだったかな、と。
白隠さんに感じられていたのは、幼い命の体温だけ。それ以外はまったくどうでもよかったのだろう。
ヌボーとしたものの前を、信頼や裏切りや誹謗や中傷、あるいはあらゆる世間的評判、人情や愛情さえも泡沫のように流れていく。
禅ではそれを無分別とか大愚などという。

ゆらり
定まって、定まらず、定まらずして、定まる。
① 禅に両忘という言葉がある。
② 善悪、美醜、尊卑、高低など、とかくあらゆる二元的、相対的価値判断を忘れよ。
③ それにより、柳の緑の美しさと桃の花の無邪気さを比較することなく讃えることができるようになる。
風流に生きる
① 風流とは、ゆらぎを楽しむ気分。
② 我々の現実の生活を支えるものは、志。これは自由すぎる心に方向性を与え、いささか不自由にしながら人間にある種のまとまりを与える。
③ そこで、思うに任せない事態が起こったときに我々はゆらぎを感じながら、志を確かめる。
④ 志が確固としていれば、そのゆらぎを風流と楽しめる。
⑤ たとえば、漁師として生きていく決心が固ければ、何日か魚が獲れないような荒天でも、それは風流。
⑥ こうじゃなければいけない、という限定が強すぎると、僅かなゆらぎではなく大揺れになる。それは風流ではない。
⑦ 禅ではまた、風流ならざる処もまた風流、という。
⑧ つまり、すべての体験は風流だというのだ。

放心を求めよ
① 武蔵の五輪書にいわく、心を広く直にして、きつくひっぱらず、少しもたるまず、心の偏らぬように、心を真ん中におきて、心を静かにゆるがせて、そのゆるぎの刹那も、ゆるぎやまぬように、よくよく吟味すべし。
② 沢庵禅師いわく、放心を求めよ、と。初心のうちは心を引きつめ、集中をすることは大切だが、ステップアップするためには、今度は心を行きたいところに行かせなさい、と。
③ 真ん中に置かれた心と自由に動き回る心。心とは広大な海に似ている。
④ 海の中心点にはむろん常時違った水があるわけだが、位置的にはほぼ変わらない。そして、波打ち際は常にぶつかる相手に応じた波を作り続けている。心とはそのようなものだ、と。
⑤ 不動智と呼ぶのは、その海の中心点だ。ゆるぎやまぬからこそ不動でいられる。
⑥ 座禅は、その不動智になって座るのだ。
⑦ ゆるぎを掬い取って流動を止めてしまうから人は思考し始めるのであり、そうなると前後に住するから見えない瞬間や聞こえない瞬間が頻発することになる。
⑧ 座禅中は集中と拡散とを両立させながら、すべてのものを見ているし、聞いている。
⑨ やはり、求心よりも放心の方が難しい。
⑩ 座禅の最後は、この放心を極めることになる。
⑪ 現実には仕事や仲間、嫌なやつとか苦手な上司、できない部下、腹に据えかねてしまう自分自身など、様々な境と我々は日々接している。
⑫ そこでの心身の上手な扱い方を、禅は提供している。
⑬ うらやかなカオと不動でありながら揺るぎやまない心。そして全体視。そのとき最も大事なのが放心を求めること。
⑭ 思いのも惑いも悩みも苦しみも、すべて凝縮であり、ある種の集中である。生物として、それはとりもなおさず隙になる。その心をゆるがせて解き放つことがスキをなくし、生命体の充実を促すのだ。
⑮ うらやかなカオとは、顔はうつむかず、仰向かず、曲げず、目をみださず、額に皺を寄せず、しかも眉間には皺を寄せる。なるべく瞬きをしない。

僕って何?
① そんなもの、縁に応じてどんな自分が出てくるか分かりませんから、考えても仕方ありませんよ。
② 大切なのは思考しないこと。思考せず、ただ感じ、味わう器になりきる。
③ そうすると、澄んだ水に浮かぶ景色が見えてくるように、微かな風や音や匂いなどが、極めてありありと感受されてくる。
④ そして、やがては感受していた自己もいなくなってしまうのである。
⑤ なんと本来の自己に出逢うと、自己はなくなってしまう。


てきぱき
きっぱり決めて、てきぱき進む。
① 昼間はヌボーとしている山椒魚だが、夜中に餌に向かう姿は別人のよう。
② 人も、やるときはやる。
③ ゆらりとは裏腹な俊敏さも具えていなくてはならない。
④ しかも行動は、行動自体が喜びを伴うべきだろう。
⑤ 考えを行動に移すだけでなく、身体の意志でも動くのである。

けろり、さらり
① 大人は、けろり、さらりとしている。
② 禅的に言えば、跡を残さない。世間の言葉では、根に持たない。
③ 禅では、本来我々の心は刹那に生まれ、刹那に滅しているのだと考える。
④ 同じ思いをうじうじ抱えて悩むのは、その人が勝手に刹那どうしを繋げているのである。
⑤ また、過去に自分のしたことを拘るのも禅は、泥亀跡存す、といって軽蔑する。

どっしり
時間も物語もない、山椒魚の中の山椒魚
① 揺らぎを楽しめ、風流を味わえるのも、どっしりした胆力があればこそ。
② それには何よりも座禅・瞑想が有効だ。
③ そこには時間のない世界。
④ また、言語脳があれこれ価値判断しないから、閑なのである。
⑤ 宇宙の中心に自分がどっしり腰を落ち着け、そこが放心のように他者に伝わるのが慈悲かも知れない。

瞑想
① 瞑想状態で、我々の生命力は最大になる。
② 気の流れが最も強くなって、肩こりも腰痛も治ってしまう。

禅という生き方
① 禅定が、仏教すべての目指す状態。
② 揺れ動く心が静まり、波のない水面のようになること。
③ 波はなぜ立つのか?
④ それは自己という長年かけて作り上げた捏造物が、世界をそのまま受け入れないからだ。
⑤ たとえば、嫌だと思い、好きだと思う。また尊いと思い、下品だと思う。そうした価値判断が、心にさざ波を生むのである。
⑥ 経験的に、世界はこんなふうだと思っているから、どうしてもこれまでの延長線上に今を染め上げてしまう。そしてそこに、幸せな自分や不幸な自分という物語を作り出すのである。
⑦ あらゆる波は無常である。だから、我々は価値判断や歴史認識によって作り出す波に振り回されるのではなく、波の下に潜ろうとする。それを座禅という方法で追求するのが禅。

ふふふん
生命体として自足する、鼻歌まじりの生き方。
① 鼻歌を不謹慎だとする社会の在り方。
② しかし、鼻歌こそ、個の充足である。
③ 充足した個は、社会にも活力を与える。
④ 今の行動の結果を将来に期待せず、今ここで楽しみ尽くしてしまう。
⑤ 思えば、観音様は鼻歌を歌いながら人助けをしているのだ。

ひょん
見尽くせない因果にこだわらず、縁起を生きる。
① 餌はご縁でやってくる。
② 水が澄んでいるのもおかげさま。
③ ひょんなことで、ここでこうしていることに、山椒魚は悩まない。
④ 思ったとおりにならないことは、とうの昔に知った。
⑤ 思ってもいない出来事で嬉しい事態になることも、ひょんなことから体験した。
⑥ ひょんなご縁を肯定的に受け止めることが、山椒魚の信条なのだ。


健康維持:心の健康:鈴木秀子その1

2009-03-16 11:49:12 | 健康維持:心の健康
死にゆく者からの言葉:鈴木秀子
1.死の迫っている人たちに訪れる「すっかり元気になったような時間」、この時間に、人々はこの世を去る準備として最後の仕事をするようです。
それは自然との一致、自分自身との仲直り、他者との和解という作業です。
2.神が喜んで人間に姿を現されるのは、断食や徹夜や身体の労苦やその他の称賛されるべき修業によるのではなく、謙遜で控え目で善良な霊魂と心によるのです。
3.死に行く人たちが、死が迫っていることを知っていること、残された日々に、自分の人生を振り返り、自分の人生の意味を見つけ、未解決のものを解決し、不和を和解に、より豊かな愛も結びつきにすることを望んでいる。
4.三好達治
あわれいまひとたび
わがいとけなき日の名を
よびたまわれ
風のふく日のとほくより
わが名をよびてたまわれ
庭のかなたへ茶の花のさきのこる日の
ちらちらと雪のふる日のとほくより
わが名をよびてたまわれ
よびてたまわれ
わが名をよびてたまわれ

幼き日
母のよびたまいしわが名もて
われをよびてたまわれ
われをよびてたまわれ

5.イザヤ書
あなたを創造された主は
あなたを造られた主は
今、こう言われる。
恐れるな、
あなたはわたしのもの。
わたしはあなたの名を呼ぶ。
わたしの目にあなたは値高く、貴く
わたしはあなたを愛し
わたしはあなたと共にいる。

聖書の中で、「名を呼ぶ」ということは、ひとりの人間に対する神の無限の愛の証です。
ひとりの人間を、固有のかけがえのない存在として認めることです。
自分の名を呼ばれた人は、こう感じるのです。
「人生を彷徨いつつ送る私、そんな私を心にかけてくれる人、その他大勢の中から私を選び出し、私に目をとめ、私を記憶にとどめ、私は特別な人間である、と私を信じ込ませる人」

6.他人の行為を思い込みから判断したり、まして批判することのいかに間違っていることでしょうか。息を引き取るその瞬間に、普段やり慣れた行為を通じて、その人らしく死んでいくようにみえました。
しかし、同じ行為でも、動機や、その行為の内容はいつもと全く逆転したものになり得ることです。たとえば、一見すると普段の見栄っ張りとなんら変わらなく見える行動をとりながら、最後の時が迫っているのを無意識に予感し、ある形で皆に感謝の気持ちを伝える。または、生涯の中で一番恥ずかしいに違いない、みっともない生活をさらけ出しながら、それを通して、救い主であるキリストに、「この惨めな私のところに迎えに来てください」と叫んで最後の瞬間を閉じる。
人間というものは、たとえどんな人であろうとも、その人にとってマイナスだと思われてきたことが、あるいは一生の汚点であることが、最後の土壇場でひっくり返り、プラスになり得る。

7.私たちは、辛いこと、いやなことが何ひとつなく、物事が自分の思い通りにいきさえすれば幸福であると考えがちです。
しかし、もっと深い幸福があると思うのです。
辛いことや思い通りにいかないこと、そういった状況の中にこそ、見る目がある人にとっては、通常ではみられない幸せというものが存在しているのではないか。たとえば、精神薄弱の子を持つ親。勤めを終えて家に帰りますとね、息子は布団の中からじっと私を見つめ、子どものように顔をほころばせ、それは嬉しそうに手足をばたばたさせて喜ぶんです。離婚し、癌で苦しんでいる私ですけど、息子のほんとうに喜びを満面にした顔を見ると、一日の苦労が吹っ飛ぶんです。病気がどうであっても子どもが生きている限り、私は生きると決めたんです。そして生きていてほんとうによかった、幸・不幸というものは世間一般に考えられているものとは違う、というようなことをよく言う。
8.ほんとうの自分というものは、決してそんな立派なものではなく、自分を苛め抜いたあの年老いたシスターと同じように、どす黒いものをどっぷり心の奥深くためて、毒気を吐いている。そして優等生としてずっといい子で過ごしてきたこの30年間の自分というものは、ほとんど偽りの姿だったのかもしれない。あの年老いたシスターの姿こそ、また本来の自分の姿なのだ。
このように自らへの深い洞察と気づきを、一つひとつ言葉を確認しながら時間をかけて。
こんなにも苦しい思いをさせる神様がほんとうにいるのか、それは分からないし、信じられない。けれども、ほんとうは信じられないという気持ちに反して、やはりもう一度、神の愛を信じ続てみたいと強く望んでいるのだと。

愛と癒しのコミュニオン
1. 新しい時代が始まっている。私たちは、今まで想像もしなかった素晴らしい次元にどんどん歩み入っている。
2. 新しい時代とは、かつての、物や地位や地縁、地縁を拠り所とする生き方ではなく、人間の奥深くにある光に目覚めた人たちが、絆を深め合いながら、共に歩んでいく時代である。
3. こうした時代を象徴するように、弱い人間同士が、お互いを癒し合いながら、愛のうちの成長し助け合うコミュニオンの思想が実践され始めている。コミュニオンとは、愛による魂の絆を意味する。
4. 人は地上で、皆バラバラに孤独に生きているという感覚を味わう。人は一人一人比べると、背が高い低い、頭が良い悪い、学歴、職業、地位、家柄と様々な違いがあるが、それはこの世で果たしていく一人一人の役割、生きていく舞台の上で演じる役に過ぎない。しかし、一人一人の最も深いところで、みな一つの大きな愛と命で結ばれている。これがコミュニオンの考え方。
5. どうしたら、この苦しみの多い生活の中に、人間の深い命の絆を輝かせることができるか、人間の存在の核にある無条件の愛を、いかに日常の生活に響かせるか、が課題だ。
6. コミュニオンを体験すると、みな深い喜びの世界でつながっていることを自覚し始める。コミュニオンの体験は、聞く力を養うことから始まる。
7. すべてのことがそうであるように、人間同士の深い関わりを求めるなら、聞く練習をし、聞く力を育てる必要がある。
8. 聞き方の原則=相手の立場に立って、共感を持って聞くことに徹底する=批判しない、同情しない、教えようとしない、評価しない、褒めようとしない。
9. ある神父の体験。優秀な兄と比較されていた。少年は犬に心の中をありったけ聞いてもらうと心が晴れた。こんなに自分のことをわかってくれる者がいる。勉強ができるとかできないかに関係なく、自分に対してこんなに忠誠と愛情を注ぎ、この世の中で一番大事な存在として扱ってくれる。少年は、突然、天啓を受けたような感じを味わった。神様は自分を、こういう風に見ていてくださる、それは少年なりの神体験だった。自分と同じように悩んでいる人に、神様がこんなに愛してくれることを伝えるのが自分の使命ではないかと、神父の道を選んだ。
10. 考えを引き出すのでもなく、積極的に質問するでもなく、ただ話し手に注目し、注意深く耳を傾ける、傾聴することで、話し手は自分で解決していく知恵を出すことができる。
11. シュタイナー:誰かが意見を言う、それを聞くとき、心の中に賛成、反対のどちらかの反応が蠢くものである。これらの賛成や反対の気分をすべて沈黙させねばならない。これは簡単ではないので修行が必要。
12. シュタイナー:まず聞くということを自分の心の中に決めることだ。いままでその人に持っていた先入観、予備知識、年齢、性別、社会的地位、性格、あるいはその人に好意を持っているとか、性に合いそうにもない苦手な相手のようだとかいう予感、そうしたものすべてを、ともかく脇に置いてしまうのだ。
13. 多くの人が、話を聞いてもらいたいと思う相手、相談にのってもらいたい相手とは、適切な方向付けをしてくれる相手だと信じている。だからこそ、相談を持ちかけられれば、何らかの指示や教訓を与えようと一生懸命になる。しかし、あなたが話を聞いて欲しいと思うのは、そういう人だろうか。何かを相談したとき、「だから君の~が問題なんだよ」とか「君は~を心がけなければならない」などと説教をする相手に相談したいと思うだろうか。
14. 誰でも自分を否定されることを好まない。自分を受け入れてくれることを望む。自分が受け入れられていると感じるとき、自分が愛されていることを実感し、自力で問題解決の糸口を探し、成長していく。従って、教訓や支持、評価、批判などは、それを示した時点で相手の心を閉ざしてしまう。
15. 非受容の型
① 命令、指示:これからがんばってみたら
② 注意、脅迫:いまやっておかないと後悔するよ。
③ 訓戒、説教:責任を感じるなら、それを果たさなくては。
④ 忠告、解決策の提案:意地を張っていないで、君の方から謝ってみたら。
⑤ 講義、講釈、論理の展開:私の体験から言えば~だね。お母さんが子どもの時はもっと手伝いをした。
⑥ 判断、評価、批判、反対、非難:そんな考え方で通用するものではない。
⑦ 称賛、同意:さすが頭がいいね。他人が何と言おうと、お前は素敵な娘だと思うよ。
⑧ 悪口、馬鹿にする、辱める:そういうのは愚か者がすることですよ。それでよく恥ずかしくないね。
⑨ 解釈、分析、診断:それはあなたの妬みからきた思いでしょう。君の悪い面が出た結果だと思うね。
⑩ 激励、理解、同情:大丈夫、ちゃんとうまくいくから。
⑪ 探る、質問、尋問:誰がそんなこと言ったの。いつそのことに気づいたの。
⑫ 中止、撤退、注意をそらす、笑いに紛らす:こんな話をしていてもしょうがない、まず行動することだよ。そういえば、彼は最近どうしているの。
16.非受容の言葉が問題なのは、話し手を受け入れるのではなく、変えようとする意志を示してしまう点である。何らかの問題を抱えている人は、自分を変えようとする相手の意思を感じたり、批判や攻撃の危険性を感じたときに、受け入れてもらえないと感じると共に、防御の姿勢になりがちである。相手の意志に抵抗するために精力を使い果たし、自分自身や問題自体を見つめる余裕がなくなってしまう。
17.シュタイナー:何らかの意味で自分より劣っていると感じる人に、沈黙による受容的な聞き方を行うことが望ましいという。その典型的な存在がわが子。
18.受容は、相手に伝わらなければ意味がない。受容の気持ちを、言葉や態度で積極的に話し手に伝えることが大切。「値引き」しないことが大切。相手が自分より重要だという意識は、自分を値引きすることであり、自分が相手より重要だという意識は、相手を値引きすることである。たとえば、相手を値引きすると、相手の言葉をさえぎるということを、私たちは平然とやってしまう。また、フィードバックも重要。
19.フィードバックの効用
① 話し手のメッセージへの聞き手の理解を確かなものにする。
② 話し手自身が、問題の本質を理解する。
20.アクティブ・リスニング
① 心のドアをノックする言葉を表明する。話を聞かせて欲しいと合図する。
② 沈黙と相槌による受容的な聞き方をする。
③ 仕草や表情、態度で聞いていること、受容していることを示す。
④ 適切なフィードバックを行う。
⑤ 解決法を探すのは、あくまでも話し手自身であることを肝に命ずべし。
21.人は誰も「唯一の根源的欲求」からあらゆる行動をする。唯一の根源的欲求とは、自分の存在が他者から理解され、認められ、受け入れられ、できれば高く評価され、大切にされたい。と同時に、自分自身もまた自分がよい人間だと思えるような、他の人に役立つ存在でありたいという希求だ。この根源的な欲求が満たされるにしたがって、人は人間として成長をとげるし、自己実現に向かう。
22.自己一致
① 唯一の根源的欲求を満たすためには、いま自分が実感していることを、「これが自分」と素直に受け入れること。つまり、自己一致がなされている状態を目指すこと。
② しかし、私たちが住む社会は、役割に徹することを要求し、自分自身であり続けることは難しい。会社人間は、自分の感情など麻痺させて、自分の内面に関係にない、仕事の話や筋理論に明け暮れる。
③ 自己一致を保つためには、自己一致のうちに、なるべく多くの時間を過ごすこと、それは自分を真の意味で愛し、他の人から愛されるコツでもある。
23.自己一致の秘訣
① 自分の言動を自分のものとして責任をとる。
② 天使になって自分を観察する。天使があなたのすべてを温かく優しい眼差しでじっと見ている。天使は心の動きを見抜くことができる。悩みも悲しみも、天使は空中から温かくじっと見て、耳を傾けている。批判も称賛もなく、同情や励ましもなく、ただ温かい気を送りながら、あなた自身を見ている。人に愛されるコツは、この天使の観察を続けることだ。
③ 批判なしに観察する。この天使の観察の特色は、批判を一切しないことだ。良いとか悪いとか言わないで、採点をせず、静かに穏やかに、いたわりと慈しみをもって観察していくことだ。自分のいろいろな領域を温かく見守る。身体の状態を調べる、体は緊張していないか、感情に目を向ける、瞬間瞬間に変化していく自分の内面に温かい眼差しを向ける、思考を眺める、いまの頭に浮かんでくることを、ただ眺め、観察する、態度に目を向ける、優しく振舞っているか、元気そうか、きちんとした態度か、どういう態度をとっているか、他の人との関係の持ち方を調べる、どのように語っているだろうか、声の調子は、どんな言葉を使っている、どんな眼差し、それを観察する。
④ 天使の観察のキーワード。考え方を変えれば自然に感情が変わっていく。感情が変われば態度も変わる。そしてコミュニケーションは良くなっていく。他の人を大切にするコミュニケーションに変わっていく。また自分の態度を変えていくと、自分の中の気分が変わり、考え方も変わっていく。私たちの中にあるあらゆる機能は関連し合っているので、小さな一つを変えれば、お互いが影響しあっていく。
24.自分自身に正直になるコツ
① 自分を自分自身のものと認める。自分がどういう見解や思いをもっているかによって、人の幸不幸は変わってくる。
② だから、自分は何ていっているかに耳を傾ける必要がある。失敗したとき、「どうもまずかった」「またやってしまった。私は駄目だ」という結論に達しやすい。これが「不幸方程式」。
③ どうもまずかったまではいいが、だから私は駄目と思う必要はない。ここで一時語と永久語の使い分けが必要。
④ 悪いことが起こった時は、一時語、良いことが起こった時は永久語を使う。私は年中、間抜けなことをする、ではなく、私は今回は間抜けなことをした、というふうに一時語を使う。
⑤ 人間は自分の頭で考えていることを引き付ける。悪いことをイメージするとそのとおりになる。
⑥ だから、「私は価値がある人間だ」というふうに永久語で自分に良い評価を与えるくせにする。自分の感情や考え方、行動に責任を持つ。
25.多くの人が「バラバラに生きている」という思いを抱いている。友人がいても所詮は他人、仕事仲間など表面的な付き合いに過ぎない。家族であってさえも思いは別々で、みな自分のことしか考えていない。そうした思いが相手との絆を疑い、愛していたはずの人間に嫌悪を感じたり、逆に自己嫌悪におちったりする結果を招く。しかし、そこには大きな誤解がある。実際には、もっと深いところで結びついているのに、コミュニケーションのまずさゆえに、それに気づかない。それを避けるには私たちはコミュニケーションの仕方について見直す必要がある。すると、日頃、いかに相手の心を無視した会話を繰り返しているかを知ることになる。私たちに必要なのは、相手の心を理解する聞き方、相手の心に伝わる話し方だ。相手に的確に伝わる話し方の基本は「事実・影響・気持ち」の3ステップだ。
① 最初に事実を言う。例:子どもが着物を着ない。
② 次にその事実がどんな影響を及ぼすかを述べる。例:薄着のままでいると風邪をひくかもしれない。
③ それが引き起こす話し手の気持ちを伝える。例:薄着のままでいると風邪をひくかもしれないので母さんは心配になってきた。
④ 人間は愛し愛されたい、いい人と思われたい、役に立ちたいという本能を根源として生きている。そこで誰かに「あなたのおかげで私は嫌な思いをしている」と聞くと、自分はいい人でありたいという本能に反する違和感を感じる。すると、そういうことを繰り返すと、相手の気持ちを受け止めるようになるのだ。逆に「それをやめろ」と言っても決してやめないのが人間だ。
⑤ 例:あなたがこんなにゆったりお母さんと一緒にTVを観ていると、お母さんも気持ちが安まって本当に嬉しいわ。あなたが勉強している姿を見ると、学力が身についているんだと思えて、とても安心よ。あなたがごみを出すのを手伝ってくれると、お母さんはとても助かって嬉しいわ。
⑥ そうすると、「そうか、こうすると嬉しいのか」「なるほど、こうすると安心なのか」といったことを子どもは心の中にインプットする。批判や叱責ではないので拒絶感がなく、長期的にそのメッセージが効いてくる。
⑦ この3ステップは褒めるときも有効だ。
⑧ 気分があまりに落ち込んだり、怒りが大きすぎ、相手が嫌で嫌でたまらないときは最後の手段がある。ひとり静かな時間を持ち、心が穏かになったときに「自分にとって縁の深いこの人と死別したり、もう会えなくなったりしたら、得るものは何だろう。失うものは何だろうか」と考えてみる。通夜でどんな人にも悪く思わない、嫌な部分もあるけど、百点満点の人なんていないし、その人も生かされて大切な人だ、と思えるかもしれない。
26.90対10の法則
① 何か問題が発生したり、誰かに悪口を言われたりしたら、あなたの心の中は当然、不快感が生まれるだろう。この不快感のうち10%は相手によって呼び起こされた部分で、残り90%は自分の問題に由来する。
② この90%の部分の多くは、小さいときから溜め込んでいるものが呼び起こされたものだ。
③ ためしに誰かの悪口を言ったことを思い出そう。それを他の人に聞いてもらうと、最後には「私も同じ欠点を持っている」「私は自分の欠点をあの人に投影して見ているので嫌」ということが分かってくる。
④ 悪口を言っている対象者に託して、自分の嫌な部分を語っているのだ。
⑤ 多くの場合、悪口を言うのは、エネルギーが低かったり、心に満たされないものがあって、人の気を引いて「自分に目を向けて、もっと自分を大事にして」というメッセージを表明する行為とも言える。誹謗中傷して他人からエネルギーをもらおうというものである。

27.潜在意識に働きかけるストローク
① 人間は能力の0.3%しか使っていないといわれる。のこりの99.7%は内に秘め活用されないと。
② この潜在能力は「自分もよく、人もよくありたい」という本質的には愛に根源をおいた素晴らしい力で非常に大きなエネルギーを秘めている。
③ ただし、この潜在能力自体は方向性をもっていない。うまく操縦しないと暴走する。その暴走した状態が執念深さや妄信、妄想。こういった状態になると、人はすさまじい力を発揮するが、それは自分を生かす力とはなっていない。
④ そこで潜在能力を行くべき方向を示してあげることが大事。方向性を与えるに適したときは、覚醒時ではなく、まどろみ状態の時だ。
⑤ だから、目覚めの時間は大切な時間。眠りから醒めつつあるとき、「今日は素晴らしい一日になる」と自分に語りかける。その言葉はあなたの潜在意識に入っていきやすい。
⑥ 寝入りばなや目覚めの時と同様な状態を、いつでもつくるのが瞑想だ。
⑦ 潜在意識を活用する手法がストロークだ。相手を認めるということだ。
⑧ 人にとって最悪なことは、いじめられることや憎まれることより、無視されること。ゆえにかまってあげることが、その人の存在を認めるということ。
⑨ 重要なのが、精神的ストロークだ。言葉や眼差し、動作などで、相手の存在をプラスに認める。例:大丈夫、君はきっとやりとげるさ。保証するわ、あなたには素晴らしい才能があるのよ。その言葉に根拠があれば、その人の能力を表面に出す原動力になる。
⑩ プラスのストロークを投げかけられた相手は、相手の言葉を次第に深い部分で聞くようになり、潜在意識にその言葉を刷り込んでいく。すると潜在意識が引き出される。

健康維持:心の健康:鈴木秀子その2

2009-03-16 11:48:54 | 健康維持:心の健康
28.瞑想
① 仕事中毒になってしまうと、目に見えるもの、計れるもの、比較できるもの、計算できるものが大事になってきます。地位や権力や学歴や才能、富、誰の目にも見えて比較できるからこそ、人はそれにしがみつこうとします。
② しかし、それらはみな、人間の外にあるもの。人は目に見えるものだけにエネルギーを使いすぎると、人間の内なるものを失うのではないか。根に水をやらず、咲いた花だけをよしとすると、自然にその木全体が枯れていきます。
③ 旧約聖書でいうところの偶像礼拝は、目に見えるものにすがるというものです。旧約の人々は、権力、才能、富、生殖力、地位、学歴を象徴するものとして、偶像を造り拝みました。
④ 潜在意識こそが、人類と大宇宙をつなぐ大きなパイプ。瞑想に入り、潜在意識とのコンタクトを行うと、自分を超えた人類の知恵、大宇宙の知恵に通じ、本当の自分を得る。
29.ビーイング
① 無意識の世界の深い部分に入っていくと、全人類が共につながっている共同意識というものがある。
② 表面に現れるもの、つまり、容姿や学歴、行動などを見れば、人は千差万別で、皆バラバラに生きている。しかし、無意識を突き抜け、共同意識の世界に入ると、人は皆、一つに結ばれている。
③ この見解を更に深く掘り下げた概念として「コミュニオン」がある。これは愛による魂のつながりを意味する。
④ この見える世界をドゥーイング行為と呼び、人類が一つに結びついている世界をビーイング存在という。
⑤ ビーイングの世界、無条件の世界では、人は誰でも許され、充足感や安堵感、親密感、自分をとても大切に思える尊重感、自尊心、自分はこれでいいのだという自身を持つことができる。そして思いやりとか無上の喜び、すべてが満たされたような感じ、穏かさ、感謝の思い、至福の思い、そういったものを味わうことができる。
⑥ 実際に多くの人は、この世界を意識すらせずに生きている。
⑦ しかし、生活の中でも、ビーイングの感覚を味わうことがある。
⑧ たとえば、子どもが交通事故で今にも死にそうだというときに、もっと勉強して欲しいと思うような親はいない。夫が重篤の時に仕事をがんばって豊な生活をさせて欲しいと思う妻はいない。成績が悪くても、うだつがあがらなくても、命さえあってくれればいい、生きてさえいてくれればいいと思うはずだ。
⑨ これは根源的な愛から生まれる感覚であり、ビーイングである。そこには、がんばったら愛する、能力があるから愛する、といった条件の介在しない無条件の世界だ。私たちは、愛する者や自分自身の死に直面したとき、初めて根源に立ち返れる。
⑩ しかし、日常生活の中で私たちは、Beingを忘れ、コミュニオン、つまり、条件で動く世界に埋没してしまいがちだ。
⑪ たとえば、あなたは勉強するからご褒美をあげます、あなたがそんな悪いコ子なら、お母さんはあなたのこと知らないわ。つまり、いいことをしたらご褒美をあげます、悪い子だったら愛情はあげません、と。
⑫ 私たちは、この条件の部分で生きていこうとする。そしてDoingの世界でよりよくと願う思いは、人を束縛していく。もちろん、生きていく上の環境や条件に恵まれることは、行きやすさを与えてくれる。しかし、Doingの世界にのみエネルギーが注がれると、深い愛と調和の世界から切り離されて、どんどん分裂していく。
⑬ そうした分裂は、争いと不調和を生む。助け合うはずの夫婦がもっとも嫌いな存在に、仲のいいはずの兄弟が、遺産相続でいがみ合う。さらに人間がグループになると、差別が始まる。
⑭ 人は条件の部分のみの充足を追うと、飽くことなき欲望の虜になり、分裂していく。
⑮ 本当の成長とは、分裂への傾きに気づきながら、その傾向にとらわれることなく、一致と調和をめざし、あらゆる行動が一致の方向に向かうことである。

30.コミュニオン
① コミュニオンは、誰もが苦しみから自由になる知恵を与えてくれる。そのためには気づきを得ることが重要。
② 気づきの根幹は、「あなたは愛されています。大切なかけがえのない尊い存在として、あなたは深く愛されています。」「あなたは許されています。あなたが後悔や自己嫌悪で自分を苦しめているときも、あなたは許され、温かく見守られています。」「あなたには価値があります。たとえ自分には何もできず、何の価値がないと思っていても、あなたには生きていく価値があります。」

31.あなたは愛されています。
① 私たちは、人に満たしてもらおうという願望を持っている。しかし、他の人にそれを満たしてもらえるはずと思うのは錯覚にすぎない。
② 人間の欲求の根には徹底した孤独があり、徹底した「満たされなさ」がある。だから、もっともっと大きなもので満たされたいと思っている。そして、その結果、私たちは十分には愛されていないという思いを抱きがちだ。
③ その一因が、愛というものは、強烈に感じることができ、陶酔させてくれるものだという勘違いだ。愛というものは、本当はもっと静かで、大きく深すぎるので、なかなか掴みようがないものなのだ。だから確かに実感することは難しい。
④ あなたは愛されているといっても、実感できないはず。
⑤ しかし、実は生きていること自体が、愛されている証なのだ。誰も命を作り出すことはできない。いま、あなたは生きているということ、守られて生きているから生きている、ということ。
⑥ あなたの子どもが突然死んだとする。そのときその子のかわりに容姿も知能も高い子が養子として与えられたとしても、その子のほうがいいと誰が思うだろう。一人ひとりが固有の存在として地上に生かされている、かけがえのないあなたが死んだら、誰も取って代わることなどできない。

32.あなたは許されている。
① 悪いことをすれば、幼児でも悪いと自覚する。あなたは許されていますというのは、Doingの世界、行為の世界ではない。
② どんな行動をとっても許されるというのではないことは当然の理だ。
③ 行為の世界では、気高い、こうありたい自分を考え、その通りに生きたらどうだろうと考えることが大事だ。
④ 愛するということは、実は、素晴らしさを味わうことではない。嫌なところを受け入れることだ。いいところを好きになることなど、誰にでもできる。最も醜く、最も嫌なところを受け入れるのが本当の愛である。
⑤ あなたは、自己嫌悪によっていかに自分自身を苦しめているかをしらなければならない。後悔や自責の念を良くないことと認識し、罪の意識を捨てるべきだ。
⑥ では、誰があなたを許すのだろう。それは神だ。
⑦ 一見、矛盾するような聖書の聖句「天の父が完全であるが如く、あなた方も完全でありなさい」の意味は、神は、私の最も醜悪な部分や、目を覆いたくなるような欠点をもすべて見抜き、知り抜いて、その上で、私の罪を許し、私をまるごと受け入れてくれているということである。
⑧ だから、完全になるということは、神がなさっているとおり、他人の醜悪な部分や、目を覆いたくなるような欠点をもすべて見抜き、知り抜いて、その上で、人の罪を許し、人をまるごと受け入れるということである。
⑨ この愛に目覚める時、人は自分をがんじがらめにする自責の念ではなく、「こんなにも惨めな私を愛し抜いてくださる方に、私はどうお応えしていこうか」という方向に向かっていく。神の愛に背を向けていた人が、神のほうに向かって歩みだすのが回心である。
⑩ 聖パウロは、愛は寛容なもの、慈悲深いものは愛。愛は妬まず、高ぶらず、誇らない。見苦しい振る舞いをせず、自分の利益を求めず、怒らず、人の悪事を数えたてない、不正を喜ばない人と共に真実を喜ぶ、と語っている。
⑪ 聖パウロは、高ぶり、誇り、見苦しい振る舞いをし、自分の利益を追求し続けるのが人間の本質だと、よくよく知っていた人である。
⑫ 飽きることなく自分の利益を求め、自分が不快になると怒り出し、人の悪口をいっぱい言い立て、人の不幸を喜び、不正なこともする。そんな性向を、自分も持っていることを認めることから、私たちは出発する必要がある。
⑬ なぜなら、自分の良くないところを受け入れるのが、自分を愛することだから。
⑭ 許す、という行為は、決して易しいことではない。特に自分を許せるか否かは、人生最大の課題だ。
⑮ 自分自身を許すということは、自分自身を愛すること、寛容と慈悲深さを時分に向けることを意味する。
⑯ そのためには、自分を見つめることが重要だ。自分を理解せず、自分を誤解し、それによって自分を攻撃するケースは非常に多い。
⑰ 良くないもの、未熟なものを持ちながら、それにわずらわされず、それを受け入れることが大切。たとえば、手にこぶができたとしよう、年中、それを引っ掻き回し痛めつけるよりも、醜くうっとうしくとも、手が十分働いてくれればいいと思えるかどうかにかかってくる。
⑱ こうした自分に欠けている点を受け入れるためには、あなたはすでに許されている、という確信を持つ必要がある。

33.あなたには価値がある。
① あなたは自分が価値のない、つまらない人間だと思うことがないだろうか。みな、あたかも自分がかなり立派でなければ生きる価値、資格がないかのように信じているかのようだ。また、今の自分はつまらないが、もっと先になれば、自分ははるかに素晴らしい人間になると錯覚している人も多い。
② そうではない。今のあなた自体が大事なのである。あなたの価値を認めるのは、他人ではない。あなた自身である。まずはあなた自身と仲良しになるべきだ。そのためには、あなたの存在の尊さをあなたが認め、大切にしてあげることだ。自分を大切にすれば、知らないうちに隣の人をも大切にしているものだ。
③ 誰も波動を出して生きている。だから周囲に影響を与える。

34.愛を悟る。
① 寝たきりになってしまうことは高齢者であっても自分が無価値になったようと思い込む危険な状況だ。まして、若者なら、自分の生に価値を見出すのはとても難しい。
② しかし、体が動かないということにも価値がある。体が小さい、勉強ができない、外見がさえない、およそネガティブに評価されることにも、全て価値がある。
③ それ以上に、命を与えられた時点ですでに価値がある。その価値はどのような外的要因によっても損なわれることはない。

35.無意味なものはない。
① 偶然は一つもない。無意味なものは一つもない。
② 私たちは、この世に来るとき、人生を完了するまで自分の歩む道を書いた設計図を携えてくるといわれる。
③ 人はそれぞれ、自分らしく成長するためにこの世に生まれてくる。自らの魂を磨くために、それが喜びであれ、苦しみであれ、必要なことを自分で自分が引き寄せる。自分に起こることがどんなことでも、自分の益になるように、自分で選択し、引き寄せているのである。

36.病気を乗り越える力
① 幸せになるにはどうすればいいですか?今やっていることを誠実にやりなさい。
② 病気を乗り越える人の共通点の第一、病気も意味があって起こると考え、病気になったからといって不幸とは限らないと考える。こうした思いを持つためには、現実を受け入れ、現実と戦わない。苦しみは現実と戦うことからくる。
③ 第二は、自分の運命は引き受けるという覚悟があっても、それでも生きる意欲に溢れているということ。生きたいという力強さを失わない。それは、生かされていることへの感謝である。命を与えてくれる神への感謝である。
④ 第三に、もし、病気が治り、生きることができるなら、与えられた時間を、人のために活かしたい、人に尽くしたい、という強い願望を持っていることである。


健康維持:心の健康:魂の幸福その3

2009-03-16 11:48:31 | 健康維持:心の健康
魂の幸福その3
要約

あなたはひとりではありません。
スピリチュアルゾーンへの旅は、愛を求める気高く神聖な冒険です。
恐れることなく真実を受け入れる勇気と許す力は、最強の旅支度です。
あなたは、かけがえのない人間であり、何ものにも代えがたい魂であり、宇宙の一部だと信じましょう。
スピリチュアルにおいては、自己と他者という境界線はありません。私たちは皆、宇宙の一部です。
無償の愛が見返りを必要としないのは、それが自分自身への素晴らしい贈り物だからです。無償の愛ほど快い感情はありません。
人は誰もが心から愛され、認められることを願っています。あなたの愛情に満ちたエネルギーは、すべての人に喜びを与えるでしょう。

旅の仲間を探しましょう。
まずは、精神的な結びつきを感じる相手を特定してください。
あるいは、この人ならお互いに助け合い、支えあっていけると見込んだ人でもいいでしょう。
リラックスして時を待ちましょう。きっと誰かと巡り会います。

エクササイズ
1. 人生で出会う人に、どういう態度であなたに接して欲しいと思いますか?
2. どんなタイプの友達が欲しいですか?よく考えリストを作りましょう。
3. あなたの理想とする人間関係はどんなものですか?


許しは一生の課題です。なぜなら、人間は不完全な生き物であり、過ちを繰り返し繰り返しするものだからです。

自己イメージを変えよう。
エゴに支配された、孤立して、苦労の多い、気の毒な、半分眠ったまま生きていた状態から、宇宙の一部である、目覚めた、何ものにも代えがたい、愛情豊かな存在に変わったとき、私たちの潜在意識と自己評価は急激に高まります。
私たちは、自分が決めた運命を思う存分生きる技術と才能とチャンスを与えられたユニークな存在です。
他の人と比べる必要もなければ、自分の才能を疑う必要もありません。
スピリチュアルゾーンでは、物事を識別する能力は高まりますが、人を批判したり、評価する必要性を感じることはもはやなくなります。
自己イメージを改善することは、自己評価を高めることと同じことです。
私たちは、宇宙の限りないエネルギーを源に持つ豊かな泉であり、無限のエネルギーを欲しいだけ受け取ることができる存在です。



人生の目標を設定するコツ
まず、あなたの心からの願いについて考えてください。
新しい仕事、新しい恋愛、成功、莫大な富、世界平和、願いは何ですか?
これからしたいこと、将来の夢は何ですか?
今日を、新しい人生の第1日目と考えましょう。
今、自分がどういう状況にあるか明確に自覚し、次に今後どういうふうになりたいか、何をしたいのかはっきり目標を定めましょう。
目標は詳しく設定しなければなりません。
そして、私は○○です、と目標達成後のように宣言しましょう。
あなたの意識は、宇宙からのエネルギーと直結しているパイプラインです。
あなたが考えている方向にエネルギーを使うためには、目標をはっきりと明確に、具体的に設定することが大切です。
宇宙は、常にあなたに必要なものを与えてくれます。
5%信じれば、5%実現します。ゆえに、100%信じれば100%実現します。

まずは、21日間、目標に集中しましょう。
他の事と同じように、人生を大きく変えるためには、意思を強く持つ練習をしなければなりません。
繰り返し繰り返し、自分の意思を確認し、新たにすることで、より強固な基礎をつくることができます。
エネルギーの流れと自己認識をすっかり変えるには21日間必要です。

最終目標は、私は○○です、という現在形で断言してください。
① 私は愛の存在です。今すぐ完璧な愛情溢れるパートナーと出会います。
② 私は、今、○のオーナーです。
③ 私は、クリエイティブであり、類まれな洞察力と企画力、問題解決能力を使って常に仕事で成功を収めています。
言葉には強いパワーがあります。日々、こうした言葉を唱えることは大きな効果があります。

エクササイズ
1. 今から自分の人生に責任を持ちましょう。今、所有しているものの中から、とっておきたいもの、いらないと思うもののリストを作りましょう。
2. 足りないものは何ですか?リストを作りましょう。
3. 人生を自分の望むように変えるために、自分が本当に望む人生を具体的に書きましょう。どんな仕事に衝きたいか?どんな恋人がほしいか?どんな人生を送りたいのか?


お金との付き合い方を変えましょう
スピリチュアルゾーンにおいては、あらゆる生命体は互いに結ばれています。
自然の全てと地球のそれとも結ばれています。
そして、愛、幸運と成功と富と、そして宇宙のエネルギーとも結ばれています。自分がお金に対してどのように思っているか、はっきりと理解することは、自分のことをどう考えているかという問題につながります。お金に対する考え方を突き詰めれば、自分自身に関する洞察につながるでしょう。

お金の流れについて知っておきましょう。
貨幣そのものには価値がありませんが、貨幣が象徴するエネルギーには価値があります。
エネルギーは、私たちが創造者としてこの世に生み出す、優れた思考、創造性、労働に対する価値を示す値となります。
私たちが本当に好きなことをしているとき、熱意と意思をもって課題に取組んでいると精神の高揚を感じます。
その高揚感は、やがて仕事を含んだ生活のすべてに広がっていきます。
目覚めた意識をもって、気持ちを込めて仕事をするということは、宇宙のエネルギーの流れを促進しているのと同じことなのです。
より多くのエネルギーを放出すれば、愛、好意、感謝、報酬という見返りがあります。
お金の使い方は、意識の高さを表します。
貨幣を次にどんなエネルギーに転換するかということで、意識の高さが示されるのです。
意識が高ければ高いほど、貨幣をより有効に宇宙のエネルギーの流れに再び還元できるからです。
貨幣の流れは、私たちの意識に敏感です。
意識的な創造性と無私の気持ちが大きければ大きいほど、大きく返ってきます。
ですから、貢献すればするほど、受け取るものも大きくなります。


では、なぜ、こんなに多くの人が、お金がない問題に悩んでいるのでしょうか?
それは、お金を自分とは切り離したものとして考えているせいです。
貨幣の本来の意味、エネルギーの代替物であることを忘れているせいです。
あなたは、自分が無限のエネルギーと創造的な思考をもち、宇宙のエネルギーの流れに貢献していると心から信じていますか?
貨幣は人類の合意のもとにできたエネルギーの代替物だとみなす練習をしましょう。
そして、あなたはそのエネルギーを無限に持っている存在だということを忘れないでください。
あなたが何かを生み出すことで、エネルギーは世界へと流れ出します。
貨幣をそのエネルギーの象徴であると考えれば、お金をより身近で、スピリチュアルで、生きたものとして感じられるでしょう。

経済的な自由を獲得する4つのステップ
一生懸命働くことに敬意を払っているなら、労働の象徴であるお金にも敬意を払うべきです。
1. 責任を持ちましょう。現在の経済状況は、あなた自身が作り出したものです。現在の状況に意識を振り向けましょう。それができれば状況を変えることができます。
2. どれくらいのお金が必要かはっきり認識しましょう。
3. 混乱した状況をすっきり整理しましょう。
4. 今後のため、自分にあった経済計画を立てましょう。お金を稼ぐため、心から愛せる仕事をしましょう。経済的な目標をはっきり立てましょう。


人に尽くしましょう。
何でも話し合える仲間は見つかりましたか?
スピリチュアルゾーンの住民として目覚めると、私たちは自分たちの能力がより高まったことに気づき、同時に大きな責任感を感じるようになります。
人は、自分を愛する以上に他人のことを愛することはできません。ですから、どれほど自分を愛せるかがポイントです。
あらゆる状況において、どうしたら思いやりの心で人の役に立てるか、考える習慣をつけましょう。

エクササイズ
① 絶対に失敗しないとわかっていたら、どんなことをしたいですか?
② お金のことをまったく心配しないとしたら、どんなことをしたいですか?


夢を現実にするためにもっとも有効な手段はイメージトレーニングです。
イメージを具体的にあらゆる細部にわたって作り上げること。夢を実現させる最も有効な方法です。
あらゆる細部にわたって想像できるということは、あなたが自分の心からの願望を熟知しているということ。そして、宇宙からの助けを得やすくなります。

最高傑作と思える人生を描いてみましょう。
人生に何が必要ですか?
どんな人を人生に加えたいですか?
何を生み出したいと思っていますか?

エクササイズ
① どんな人生を送りたいですか?
② それは具体的にどんな人生ですか?
③ 人生で一番幸福だったときのことを考えてください。そのときの感情、その場にいた人、出来事のすべてをありありと思い浮かべましょう。
④ これから何かをする場合、何らかの決断をする場合、「結果はどうなるか」「それをする価値はあるか」「本当にそれをしたいと思っているか」の3つの質問を自分に問いかけましょう。



意識を目覚めさせ、過去の傷や重荷を手放し、許すことを学ぶことで、あなたはスピリチュアルゾーンの住民となることができる。
そして、選択する力に目覚め、自分が孤立した孤独な存在ではなく、宇宙に支えられていることを知り、古い生活パターンを変えることで、スピリチュアルゾーンにとどまることができる。
自分が自分の人生の創造者であることを認識し、責任を持ち、夢を映像化する訓練を積み、経済的な自由を獲得し、人に尽くすことで、あなたはスピリチュアルゾーンの住人として、あらゆり夢を実現できるようになる。