ポンコツクエスト ~魔王と派遣の魔物たち~ 第五章「武装」
【キャラクター紹介】
カク
角の生えた獣の魔物。だらしがない、口が悪い、と言うダメダメな性格で、いつも愚痴ってはイムラになだめられている。
自慢の角は唯一の武器だが、とても脆く、すぐ折れる。折れると言うより、むしろ砕ける。
イムラ
カクと仲のよいスライム。比較的真面目で大人な性格なので、カク達のツッコミ役になる事が多い。
魔物の中でも最弱で、特技は自爆。(ただし相手にダメージはなし)すぐ死んですぐ生き返るので、死生観がユルユル。
ヤブキ
腕が4本あるガイコツの魔物で、武器屋の店主。
客が居てもレジカウンター内で普通にテレビを見ながら、普通に玉子かけご飯を食うなど、接客は割と適当。
「おじいさんだから」と言う理由で自分を甘やかす。
【キャスト一覧】
カク♂♀:
イムラ♂:
ヤブキ♂:
【本編】
《武器屋でカクとイムラが武器を選んでいる》
カク 「あ~、どれにしよっかな~。やっぱ剣かな~?」
イムラ「うん、剣いいんじゃない?」
カク 「やっぱ剣カッコイイもんな~」
イムラ「うん」
カク 「これとかいいんじゃない? これ」
イムラ「あ、それ」
カク 「どうのつるぎ」
イムラ「いいじゃんそれ。初心者にもやさしいって書いてあるし」
カク 「で、200ゴールド」
イムラ「値段的にもちょうどいい」
カク 「うん、やっぱこれにするわ俺。これ使うわ」
イムラ「もうこれ買っちゃう」
カク 「うん、もうこれ買うわ」
ヤブキ「ああ、ちょっとお客さんすいませんお客さん」
カク 「え? え? はい」
イムラ「なになに」
ヤブキ「あの~こちらね~、あのお客さんにはちょっと装備出来ないと思いますけどこれ~大丈夫ですか?」
イムラ「え?」
カク 「え? なんすか急に装備、え?」
イムラ「出来ないの?」
ヤブキ「はい、ちょっと装備出来ないと思いますよ」
カク 「いや出来ますよ、大丈夫ですよ」
ヤブキ「いや~出来ない出来ない! 出来ないね~出来ないよ!」
イムラ「めっちゃ否定してくるな、おい」
ヤブキ「私も武器屋長いことやってるから分かるんですよ。出来ない出来ない出来ないね~」
カク 「いや、でも」
ヤブキ「出来ないね! お前には出来ないね! 無理だね! 出来ないね!」
カク 「なんだこのジジイ!!」
イムラ「もう全否定されてんじゃんこれ」
ヤブキ「あのね~、人それぞれ装備出来る武器ってのは、ちゃんと~これ決まってるからね」
カク 「いや、そんな分かんないでしょ。レジでそんな飯食ってるようなジジイにね」
イムラ「まあまあまあまあまあ・・・」
ヤブキ「よかったらそこで素振りしていいから」
イムラ「ほら、素振りしないと」
カク 「え? 素振り?」
ヤブキ「あの~ちょっと試してからね、買った方がいいからね」
イムラ「そうしよう」
カク 「え~?」
イムラ「一応一回試そう」
ヤブキ「うん」
カク 「やるけどさ~」
ヤブキ「うん、私ここで飯食いながら見てるから」
カク 「なんで飯を食いながら見るんだ、おいこら」
イムラ「まあまあまあまあ」
ヤブキ「たまごかけご飯をね、食いながら見てるから」
カク 「たまごかけご飯を食うな、こら!」
イムラ「まあまあまあ、おじいさんだから」
ヤブキ「そうそう、おじいさんだから」
カク 「おじいさんだからって何してもいいのか、こら!」
イムラ「まあまあ、とりあえずもう素振りしてみよ?」
カク 「もうしょーがねーな。じゃ、やるよ?」
イムラ「やろやろ」
カク 「簡単だよ、こう構えて、こうでしょ?」
タライが頭上から落ちてきてカクの頭に直撃する
カク 「いたっ! なに!? なにこれ!?」
イムラ「うわっ!」
カク 「え、なにこれ!? タライ降ってきた!」
イムラ「タライ降ってきた!」
カク 「え、どういうこと!?」
イムラ「またツノ折れてるぞ、ほんで」
ヤブキ「あ~、やっぱり装備出来ないみたいだね、これね~」
カク 「装備出来ないとタライが降ってくんの?」
イムラ「そういうシステムなの?」
ヤブキ「あ~、やっぱりね~。ちょっとフォームがやっぱりあんまり合ってないかな~?って感じしたね~」
カク 「フォーム? いや、フォームとかじゃなくて」
ヤブキ「え?」
カク 「タライ降ってきましたよ」
ヤブキ「ちょっと分かんない」
カク 「いやおかしいだろ! 分かるだろ!」
ヤブキ「おじいさんだからかな? 分かんない」
カク 「おい、ふざけんなジジイ!」
イムラ「も、もう一回やってみれば? 試しに」
カク 「いやいやいや! いやいやいやいや!」
イムラ「偶然かもしれないしね」
カク 「どんな偶然だよ! タライ降ってくるって」
イムラ「まあまあ、とりあえずもう一回やってみよ。素振り」
カク 「え? もっかいやんの?」
イムラ「もう一回試しに」
カク 「じゃ、フォームか? フォームに気をつけてやればいいのか?」
ヤブキ「フォームは大事だからね」
イムラ「フォーム気をつけてやってみよ、じゃあ」
カク 「こう構えて・・・」
イムラ「そうそうそう、キレイ」
カク 「こうか?」
またもタライがカクの頭に降ってくる
カク 「ダメじゃん!」
イムラ「あ~」
カク 「痛いもん!」
ヤブキ「あ~、やっぱ合ってないんだね、それね。装備出来ないね」
カク 「分かった! じゃ、違うのにしよう! じゃあ」
イムラ「そうしよう」
カク 「これにしよう、これ」
イムラ「お?」
カク 「やり!」
イムラ「やり」
カク 「てつのやり! これ、カッコイイし」
イムラ「うん、いいね」
カク 「リーチも長いし」
イムラ「うん、渋いね」
カク 「これはもうこう~、突くだけだから。こう~、ホイッつって」(やりを突いた瞬間にタライが降ってくる)
イムラ「あ~、ダメか~」
カク 「次いこう! 次はね~、え~、ゆみや!」
イムラ「お、ゆみや」
カク 「ゆみやはね~、ちょっとね、気になってたんです」
イムラ「ゆみやいっちゃう」
カク 「こう遠くから敵を狙うっていうのをね、一回やってみたかった」
イムラ「うん、遠距離攻撃ってやつね」
カク 「たぶん技術もね結構いると思うんだけど、練習をすればまあ何とか、ならないね」(『まあ何とか』のセリフの後にすぐにタライが降ってくる)
イムラ「ならないね」
カク 「ならないんだよね!」
イムラ「もう無理だからね」
カク 「あ~、何も装備出来ない!」
イムラ「おい、どうしたどうした?」
カク 「俺は何も装備出来ない!」
イムラ「どうしたおい?」
カク 「ゴミクソです僕は。ゴミクソ!」
イムラ「おい、しっかりしろ!」
カク 「ゴミクソです、どうぞよろしく!」
イムラ「おいちょっと待て、おじいさん! おじいさん!」
ヤブキ「はい、はい」
イムラ「逆にこいつが装備出来る武器は何ですか?」
ヤブキ「え~っとね~、そうだね~・・・これかな?」
おじいさんが『あくまのオノ』を提示してくる
カク&イムラ「え?」
カク 「え?」
イムラ「え、これめっちゃ、めっちゃ強そう」
カク 「これ?」
イムラ「すげーすげー」
カク 「これめっちゃいいじゃん! ちょっと」
イムラ「すごいじゃん、これ」
カク 「え? いいのこれ? いいの?」
イムラ「ちょっと振ってみて一回」
カク 「いくよ?・・・ハイッ!」
またもタライがカクの頭上に降ってくる
カク 「いって! なんで!?」
イムラ「おいジジイ!」
カク 「なんでなんで!? なんで!?」
イムラ「おいジジイ! どうなんてんだ、おい!?」
ヤブキ「ちょっとおじいさんだからかな? 分かんない」
カク&イムラ「ジジイ、おい!!」
終わり
【キャラクター紹介】
カク
角の生えた獣の魔物。だらしがない、口が悪い、と言うダメダメな性格で、いつも愚痴ってはイムラになだめられている。
自慢の角は唯一の武器だが、とても脆く、すぐ折れる。折れると言うより、むしろ砕ける。
イムラ
カクと仲のよいスライム。比較的真面目で大人な性格なので、カク達のツッコミ役になる事が多い。
魔物の中でも最弱で、特技は自爆。(ただし相手にダメージはなし)すぐ死んですぐ生き返るので、死生観がユルユル。
ヤブキ
腕が4本あるガイコツの魔物で、武器屋の店主。
客が居てもレジカウンター内で普通にテレビを見ながら、普通に玉子かけご飯を食うなど、接客は割と適当。
「おじいさんだから」と言う理由で自分を甘やかす。
【キャスト一覧】
カク♂♀:
イムラ♂:
ヤブキ♂:
【本編】
《武器屋でカクとイムラが武器を選んでいる》
カク 「あ~、どれにしよっかな~。やっぱ剣かな~?」
イムラ「うん、剣いいんじゃない?」
カク 「やっぱ剣カッコイイもんな~」
イムラ「うん」
カク 「これとかいいんじゃない? これ」
イムラ「あ、それ」
カク 「どうのつるぎ」
イムラ「いいじゃんそれ。初心者にもやさしいって書いてあるし」
カク 「で、200ゴールド」
イムラ「値段的にもちょうどいい」
カク 「うん、やっぱこれにするわ俺。これ使うわ」
イムラ「もうこれ買っちゃう」
カク 「うん、もうこれ買うわ」
ヤブキ「ああ、ちょっとお客さんすいませんお客さん」
カク 「え? え? はい」
イムラ「なになに」
ヤブキ「あの~こちらね~、あのお客さんにはちょっと装備出来ないと思いますけどこれ~大丈夫ですか?」
イムラ「え?」
カク 「え? なんすか急に装備、え?」
イムラ「出来ないの?」
ヤブキ「はい、ちょっと装備出来ないと思いますよ」
カク 「いや出来ますよ、大丈夫ですよ」
ヤブキ「いや~出来ない出来ない! 出来ないね~出来ないよ!」
イムラ「めっちゃ否定してくるな、おい」
ヤブキ「私も武器屋長いことやってるから分かるんですよ。出来ない出来ない出来ないね~」
カク 「いや、でも」
ヤブキ「出来ないね! お前には出来ないね! 無理だね! 出来ないね!」
カク 「なんだこのジジイ!!」
イムラ「もう全否定されてんじゃんこれ」
ヤブキ「あのね~、人それぞれ装備出来る武器ってのは、ちゃんと~これ決まってるからね」
カク 「いや、そんな分かんないでしょ。レジでそんな飯食ってるようなジジイにね」
イムラ「まあまあまあまあまあ・・・」
ヤブキ「よかったらそこで素振りしていいから」
イムラ「ほら、素振りしないと」
カク 「え? 素振り?」
ヤブキ「あの~ちょっと試してからね、買った方がいいからね」
イムラ「そうしよう」
カク 「え~?」
イムラ「一応一回試そう」
ヤブキ「うん」
カク 「やるけどさ~」
ヤブキ「うん、私ここで飯食いながら見てるから」
カク 「なんで飯を食いながら見るんだ、おいこら」
イムラ「まあまあまあまあ」
ヤブキ「たまごかけご飯をね、食いながら見てるから」
カク 「たまごかけご飯を食うな、こら!」
イムラ「まあまあまあ、おじいさんだから」
ヤブキ「そうそう、おじいさんだから」
カク 「おじいさんだからって何してもいいのか、こら!」
イムラ「まあまあ、とりあえずもう素振りしてみよ?」
カク 「もうしょーがねーな。じゃ、やるよ?」
イムラ「やろやろ」
カク 「簡単だよ、こう構えて、こうでしょ?」
タライが頭上から落ちてきてカクの頭に直撃する
カク 「いたっ! なに!? なにこれ!?」
イムラ「うわっ!」
カク 「え、なにこれ!? タライ降ってきた!」
イムラ「タライ降ってきた!」
カク 「え、どういうこと!?」
イムラ「またツノ折れてるぞ、ほんで」
ヤブキ「あ~、やっぱり装備出来ないみたいだね、これね~」
カク 「装備出来ないとタライが降ってくんの?」
イムラ「そういうシステムなの?」
ヤブキ「あ~、やっぱりね~。ちょっとフォームがやっぱりあんまり合ってないかな~?って感じしたね~」
カク 「フォーム? いや、フォームとかじゃなくて」
ヤブキ「え?」
カク 「タライ降ってきましたよ」
ヤブキ「ちょっと分かんない」
カク 「いやおかしいだろ! 分かるだろ!」
ヤブキ「おじいさんだからかな? 分かんない」
カク 「おい、ふざけんなジジイ!」
イムラ「も、もう一回やってみれば? 試しに」
カク 「いやいやいや! いやいやいやいや!」
イムラ「偶然かもしれないしね」
カク 「どんな偶然だよ! タライ降ってくるって」
イムラ「まあまあ、とりあえずもう一回やってみよ。素振り」
カク 「え? もっかいやんの?」
イムラ「もう一回試しに」
カク 「じゃ、フォームか? フォームに気をつけてやればいいのか?」
ヤブキ「フォームは大事だからね」
イムラ「フォーム気をつけてやってみよ、じゃあ」
カク 「こう構えて・・・」
イムラ「そうそうそう、キレイ」
カク 「こうか?」
またもタライがカクの頭に降ってくる
カク 「ダメじゃん!」
イムラ「あ~」
カク 「痛いもん!」
ヤブキ「あ~、やっぱ合ってないんだね、それね。装備出来ないね」
カク 「分かった! じゃ、違うのにしよう! じゃあ」
イムラ「そうしよう」
カク 「これにしよう、これ」
イムラ「お?」
カク 「やり!」
イムラ「やり」
カク 「てつのやり! これ、カッコイイし」
イムラ「うん、いいね」
カク 「リーチも長いし」
イムラ「うん、渋いね」
カク 「これはもうこう~、突くだけだから。こう~、ホイッつって」(やりを突いた瞬間にタライが降ってくる)
イムラ「あ~、ダメか~」
カク 「次いこう! 次はね~、え~、ゆみや!」
イムラ「お、ゆみや」
カク 「ゆみやはね~、ちょっとね、気になってたんです」
イムラ「ゆみやいっちゃう」
カク 「こう遠くから敵を狙うっていうのをね、一回やってみたかった」
イムラ「うん、遠距離攻撃ってやつね」
カク 「たぶん技術もね結構いると思うんだけど、練習をすればまあ何とか、ならないね」(『まあ何とか』のセリフの後にすぐにタライが降ってくる)
イムラ「ならないね」
カク 「ならないんだよね!」
イムラ「もう無理だからね」
カク 「あ~、何も装備出来ない!」
イムラ「おい、どうしたどうした?」
カク 「俺は何も装備出来ない!」
イムラ「どうしたおい?」
カク 「ゴミクソです僕は。ゴミクソ!」
イムラ「おい、しっかりしろ!」
カク 「ゴミクソです、どうぞよろしく!」
イムラ「おいちょっと待て、おじいさん! おじいさん!」
ヤブキ「はい、はい」
イムラ「逆にこいつが装備出来る武器は何ですか?」
ヤブキ「え~っとね~、そうだね~・・・これかな?」
おじいさんが『あくまのオノ』を提示してくる
カク&イムラ「え?」
カク 「え?」
イムラ「え、これめっちゃ、めっちゃ強そう」
カク 「これ?」
イムラ「すげーすげー」
カク 「これめっちゃいいじゃん! ちょっと」
イムラ「すごいじゃん、これ」
カク 「え? いいのこれ? いいの?」
イムラ「ちょっと振ってみて一回」
カク 「いくよ?・・・ハイッ!」
またもタライがカクの頭上に降ってくる
カク 「いって! なんで!?」
イムラ「おいジジイ!」
カク 「なんでなんで!? なんで!?」
イムラ「おいジジイ! どうなんてんだ、おい!?」
ヤブキ「ちょっとおじいさんだからかな? 分かんない」
カク&イムラ「ジジイ、おい!!」
終わり