RPGは難解で当たり前、エンディングを見ることができるのは選ばれた者のみ、自力でエンディングなんて見られなくて当然…な時期がありました。ファミコンでドラゴンクエストが発売されるまで、PCではイースが発売されるまではRPG=高難易度だったと思います。
不条理なフラグ立て、意味不明なヒント、意味不明どころかヒントそのものが存在しないイベント、そして無駄に広大なダンジョンなどなど、昭和時代のRPGはゲームキッズ泣かせの難易度が高いゲームが多いです。
そしてその中でも特に難易度というか鬼畜度がずば抜けて高すぎたゲームがロマンシアでした。上で記したものがすべて詰め合わされて更にドン!!みたいな超ド鬼畜なゲームでした。
ロマンシアは日本ファルコム開発のRPGで、ドラゴンスレイヤー、ザナドゥ、ロマンシア、ドラスレファミリー、ソーサリアン、英雄伝説…と続くドラゴンスレイヤーシリーズ第三弾です。よく見たらソーサリアンまでは高難易度RPGですね。
私は小学6年生の時にこのゲームを買ってしまいました。本当はグラフィックが綺麗なMSX2版を買いたかったのですが、MSX版しか我が田舎町のPCゲームショップには在庫が無く、とりあえずすぐ買って遊びたいのでMSX版を購入しました。
早速説明書を読みROMカセットを我がA1に挿入、スイッチオン!…してはみたものの、何をすればいいんだこれ?まずは王様に謁見し、なるほど王女を救うのが目的か、とりあえず街をウロウロし、建物に入って人から話を聞いて、教会の神父に薬を貰って、ああ、これで病気の人を助けるんだな、じゃあ薬を渡してみるかと渡したらカルマが増えて、なるほどこうやって良いことをしてカルマを増やすのか、カルマを増やしていいのか?そして教会の奥の人に話したら…あれ、昇天して死んだぞ、ゲームオーバーか…え、また同じことを繰り返すの?といった感じで手探りでプレイ、たまたま水中の杭を押し込めることがわかったり、ある程度のカルマがあれば昇天後に天界へ行くことが出来たりと色々と試していると…数日後ついに奇跡的に自力で王女を救出!今思うと自力で良く救出できたもんだな、と思います。セーブもコンティニューも無いのもなかなかに鬼畜です。
そして、やっぱりここで終わらないのね、と王女救出後もゲームは続き、そして豚になり、王女の捕らわれていた牢屋の奥に……
はい、巨大ダンジョン登場、しかもどの方向に行っても同じ地形が続く鬼畜(手抜き)仕様で目印もない…マッピングするしかないのかこれ、でもゴールはどこになるんだこれ…どうするんだこれ…と途方に暮れてクリアをあきらめていた小学校卒業間近の私が、たまたま友達の家で見ていたファミリーコンピューターマガジンの広告に、「MSXFAN近日創刊、特集:ロマンシア攻略」を発見、そしてMSXFAN創刊号を購入し、ロマンシアの攻略記事を見てダンジョンを抜けることに成功、そしてその後もこの記事を参考にし(というかこの記事か無かったらクリアは不可能に近い)とうとうドラゴンとの一騎打ち、多少の必勝法は記してあったと思いますが、こればかりは攻略記事を見てもどうにもならないアクションゲームなので、自力で頑張り何とか迎えたエンディングは、「CONGRATULATION」の表示と共に街の上空をドラゴンに乗って飛んでいるだけ…これを見るために頑張ったのか、そしてロマンシアは二度とやらん!と誓った中1の春でした。
しかし、ロマンシアを買ったお陰でMSXFANに出会えたわけで、もしもロマンシアが自力でクリアできるRPGだったら、私はMSXFANに興味が湧かずに購読していなかったのかもしれないと思うと、まあ鬼畜難易度で良かったのかとも思えますね。いや、思わないな。