乱反射

 

誰にともなく

スミマセン・・・。

と

小さくあやまっている

自分

 

 

＜感想MEMO＞

「乱反射」　貫井徳郎著　を読んだ。

複数の人間の小さなルール違反や自分勝手な行為、我がままなどが

リンクして、やがて大きな事故を引き起こし、

それによって2歳の男の子が亡くなってしまうというストーリー

 

－44からはじまるので、読み手に０で何かが起こるんだな～と

予測させて読ませるという、スリリングなカウントダウン（カウントアップ？）が

ページをめくる手に加速度をつける。

 

そして、登場するすべての人物に感情移入できる自分に気づき

ああーと天を仰いだ

スミマセン。。ゴメンナサイ。。

 

例えば一昨日のyukien、

シーチキンのサラダを作り、まあいいか～小っちゃいし～と

空き缶を生ゴミと一緒にゴミ袋に投入。

ゴミの集配人が袋を持ち上げた時、何かのひょうしに破れ

空き缶で指を切ってしまう。

絆創膏をはった指に気をとられハンドル操作をあやまり

通学中の小学生の列につっこんでしまう・・。

ということがあるかもしれない・・。

ことを実感させてしまう本なのです。

 

途方もなくやるせないのは子供を亡くした両親で、

責任の持って行き場がなく、怒りの矛先を向ける対象も乱反射状態。

書き手の目線で

どういう結末を用意するのか興味シンシンだったが、

うーん。。そうか。。そうだよな。。

 

教訓その1

とりあえず、家庭ゴミは高速のサービスエリアのゴミ箱に捨てないように

オススメの１冊です