婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。
その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。
生きていく痛みと苦しさ。その先にあるはずの幸せ──。
2018年本屋大賞『かがみの孤城』の著者が贈る、圧倒的な"恋愛"小説。
「人を好きになるってなんなんだろう」
「読み終わったあと、胸に迫るものがあった」
「生きていく中でのあらゆる悩みに答えてくれるような物語」
「この小説で時に自分を見失い、葛藤しながら、
何かを選び取ろうとする真実と架と共に私たちもまた、地続きの自由へと一歩を踏み出すのだ」
――鳥飼茜さん(漫画家)
以上はアマゾンからお借りした内容紹介です。
まずタイトルで、オースティンの「高慢と偏見」を思い浮かべました。
著者も文中で触れているようにこちらを意識されたようですが・・・
まず主人公の真美ちゃん、狭い価値観しか持たない母親の支配から
逃げることができず、親の思うがままに生きる不器用で素直な良い子ちゃん、
親が決めた学校に通い、就職も親がかり、門限も決められ・・・
これが30半ばの女性って・・
かなりイライラさせられるキャラです。
そしてこの元凶の母親・・こちらは真美ちゃんに輪をかけたじゃまくさい存在です。
自分たちとはタイプの違う真美ちゃんに辛辣な婚約者架くんの女友達も
かなりのインパクトありですが、
人生経験豊富な彼女達ならではのアンテナはさすがです。
けれど傲慢さにかけても群を抜いてますな(笑)
真美ちゃんの元同僚、お見合い相手、姉夫婦、ネタバレなので言えませんが
とにかくいろいろな人が出てきて、それぞれの性格や事情もなかなか興味深く
善良と傲慢さ加減をおしはかりつつ読むのは楽しかったです。
でも一番心に残ったのは神社のおばさんが放った一言・・
「あんだだち、なんやかや言っても大恋愛だなあ~」
ここで、はっと気がつく真美ちゃん・・
「なんやかや言っても幸せやんか~」
ここで、はっと気がつくyukien(笑)
渦中にいると見過ごしてしまうことって多いですよね。
人生、俯瞰が大事、by希林
あと、ちょっと気になったのは、文中でよく使われているフレーズ
「使用感のある・・」です。
使用感のある服だとか、靴だとか、けっこう目ざわりだったかな。
この著者のものでは、前に読んだ
「噛みあわない会話と、ある過去について」の方がだんぜん良かったです。
内容紹介でアマゾンを見てて
コリンフォースが主演の「高慢と偏見」が見たくなりました。
NHKで放送された「100分で名著」にも映像として出てきたような気がするのですが、
ちょっくらツタヤ偵察です^^
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