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闇に香る嘘

2014-10-22 | 読む



第60回江戸川乱歩賞受賞作。

あらま~乱歩賞と同い年(笑)


今年はどんな作品かな・・と毎年楽しみにしてます。


ちなみに

選考委員の選評を読むのが作品を読むより好き!と

までは言いませんが

選評が載るのと載らないとでは、千切りキャベツのないトンカツ定食

薬味のないざるそば・・という所かな。


特に厳しいヤツが好みで


「致命的につまらない」とか

「大人の読者をだまし切るほどの筆力がない」とか

「大雑把・・描写力を付けて出直せ」的な?

「肩すかしばかり、何のために500枚読まされたのか唖然」

「トリックが弱く手垢がついた話」などと


今回もバサリバサリと気持ちよく刀が振られ、

最後には思わず

どうもスミマセン、私がわるうござんした。。

って頭を下げたくなってきたりして・・


って、いったい自分はSなのかMなのか(笑)


今回の受賞者は9年間毎年応募し続け

最終候補に5回残った末の受賞だそうで、

もうそれだけですごい事です。


叩かれても叩かれても、未熟な部分を直して精進しつづけた末の受賞。


選評もあまり見た事がないくらいの高評価で、ただタイトルだけが

選考委員のみなさん大ブーイング。


「無縁の常闇に嘘は香る」

確かにね・・・センスゼロ(笑)

本屋さんの平台に並んでいてもスルーされるわさ。


で、肝心の中身ですが、

全盲の男が中国残留孤児だった兄の出生を疑い

真相を探るうちに驚愕の事実が@@!


最後まで読むと、ばらまかれた謎や不可解が

きれいに回収されていて、行き届いた感のある

お話だと思います。


視聴覚障害者の日常生活の大変さと暗闇の恐怖を

追体験し、老眼や飛蚊症くらいで愚痴ってないで(笑)

とりあえずは見えることに改めて感謝です。







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