第60回江戸川乱歩賞受賞作。
あらま~乱歩賞と同い年(笑)
今年はどんな作品かな・・と毎年楽しみにしてます。
ちなみに
選考委員の選評を読むのが作品を読むより好き!と
までは言いませんが
選評が載るのと載らないとでは、千切りキャベツのないトンカツ定食
薬味のないざるそば・・という所かな。
特に厳しいヤツが好みで
「致命的につまらない」とか
「大人の読者をだまし切るほどの筆力がない」とか
「大雑把・・描写力を付けて出直せ」的な?
「肩すかしばかり、何のために500枚読まされたのか唖然」
「トリックが弱く手垢がついた話」などと
今回もバサリバサリと気持ちよく刀が振られ、
最後には思わず
どうもスミマセン、私がわるうござんした。。
って頭を下げたくなってきたりして・・
って、いったい自分はSなのかMなのか(笑)
今回の受賞者は9年間毎年応募し続け
最終候補に5回残った末の受賞だそうで、
もうそれだけですごい事です。
叩かれても叩かれても、未熟な部分を直して精進しつづけた末の受賞。
選評もあまり見た事がないくらいの高評価で、ただタイトルだけが
選考委員のみなさん大ブーイング。
「無縁の常闇に嘘は香る」
確かにね・・・センスゼロ(笑)
本屋さんの平台に並んでいてもスルーされるわさ。
で、肝心の中身ですが、
全盲の男が中国残留孤児だった兄の出生を疑い
真相を探るうちに驚愕の事実が@@!
最後まで読むと、ばらまかれた謎や不可解が
きれいに回収されていて、行き届いた感のある
お話だと思います。
視聴覚障害者の日常生活の大変さと暗闇の恐怖を
追体験し、老眼や飛蚊症くらいで愚痴ってないで(笑)
とりあえずは見えることに改めて感謝です。
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