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恋しくて

2013-10-25 | 読む

 

 

ノーベル文学賞、今年も残念だったハルキムラカミですが

偶然にも二人を挟んで受賞者のアリス・マンローと並んでます^^

 

 

 

村上春樹が選んで訳したラブストーリー9編と自身作書き下ろしの1編、

「恋するザムザ」

カフカの「変身」が元ネタだそうですが、目覚めると自分がザムザという名前であることしか

わからない状態・・ものすごく空腹で歩くのもままならず洋服の着方もわからない・・・

ここはどこ?わたしは何者?家族は?

混乱するザムザだが、壊れたカギの修理にきた娘に一目ぼれをしてしまう。

 

あらすじを追うとシンプルなんだけれど、ザムザがこうなった理由とか家の外の

物騒な気配とか、ザムザがこの娘に感じる既視感などミステリアスな要素がたっぷり

でもザムザが心も身体もストンと恋におちてしまうプロセスはヒリヒリするほど正直です。

 

錠前屋のせむしの娘とザムザがぎこちなく前後して階段を下りていく又は上がっていくシーンは

くっきり脳内スクリーンにきざまれてしまいました。

BGMを流すとすれば、うーん、ビートルズの「ガール」とか。。

 

あと表紙カバーになっている竹下夢二「黒船屋」がステキ!

白い手と蜜柑色の唇と黒い猫ちゃん・・Ten Selected Love Storiesの文字も蜜柑色。

 

他の作品ではトバイアス・ウルフの「二人の少年と、一人の少女」が良かったです。

タイトル通りの三角関係^^青春ですわ^^

 

ふと思ったのは、日本の作家のモノを英語に翻訳して、それを村上春樹が日本語に

訳した場合、どんなモンになるだろうか・・かなり興味ありますが、ムリやろなあ。

 

 

 



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