３年前に辞めた娘

今日チケット売っていたら、あらっ！
３年前にここを辞めた人にばったり！！
その後ナースの道に戻ったという話っきり
とんと噂を聞かなかった彼女でしたが、
「実はここの前の本屋さんでバイトしてお金溜めたから
　今度大阪に行くんですよ～」って。
「そうなんだ～また来てね～」と
にこやかにバイバイした私の横で
彼女を知る４年生のバイトの女の子が固まっていた。

「覚えてます。すごく怖かったですよね。」

・・・あ、そうか・・・
当時彼女はバリバリに出来る女になりたい、
というか自分はなっているつもりで、かなり周りにも厳しかった。
プライドが高いということは悪いことではないのだけど、
決して実力が彼女が思っているほど伴っていなかったことと、
周りに対して高くを望みすぎることが、
周りのスタッフとの不調和を生み出していた。
でも、何のきっかけだったか、
いつのまにか私は彼女の恋の相談相手をするようになって、
皆の知らない「弱くて可愛い彼女」を知るようになっていた。
こんなに弱いのに、周りには決して弱みを見せない。
それが彼女の長所でもあり、短所でもあった。

今でも私から見ると、彼女は弱い可愛い彼女のまま。
（そりゃ１０以上も年下の子を怖いとは思わないしね）
でも、皆の記憶の中には怖い彼女のまま。
この差がもどかしい。
でも、彼女の切ない恋のことは誰にも言えない。
本当はね、彼女だっていっぱい傷つきながら
それでも仕事をあんなに頑張ってたんだよ。
今度彼女が来たら、せめて少しは上手い言葉を選んで
彼女がどんなに頑張っていたかを皆に伝えたいと思う。
４０近くなってもとっさにそこまで出来ないものなんだわ。反省。